ジャパネット杯「春の高校バレー」第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(7日、東京体育館)男女の準決勝を行い…

ジャパネット杯「春の高校バレー」第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(7日、東京体育館)男女の準決勝を行い、男子で前回まで2大会連続準優勝の鎮西(熊本)は福井工大福井にストレート負けした。

「完敗です」。78歳の名将、畑野久雄監督が自虐的に笑った。相手に好きなように攻撃され、こちらの攻撃は何本もブロックで止められた。「相手のクイックに対抗できなかった。(相手の)ブロックには何もかも対応できなかった。相手のスピードとパワーに選手が面食らったのでは」と振り返った。

エース井坂太郎(3年)は「3年間の全部を出せたのかと思っている。後悔はありません。悔しいのは悔しいけど、最後にこのチームでセンターコートに立ててよかった。やれただけでも、ものすごくうれしい」と目を潤ませた。昨年10月に右肩を脱臼し、一時は練習からも外れた。完治しないまま春高を迎え、小康状態だった痛みは連日の酷使で「少しずつ強くなっていた。今日は少し痛い状況からのスタートだった」という。

第1セット途中から出場。痛みから打点が下がる場面もあった。だが「(痛いというのは)自分の中では言い訳。最初から出ようが途中から出ようが、コートに立ったらすべてをぶつける思いでやろうと切り替えました」。気迫のこもった攻撃を繰り出し続けたが、相手のマークを打ち破ることは困難だった。

昨年までの大エース、舛本颯真(現中大)が抜け、栄光ある鎮西のエースナンバー「3」を担った。だが今季のチームは高校総体では3回戦、国体は初戦の2回戦で敗退。畑野監督は今大会も「初戦で負けるのではという気持ちでいっぱいだった」という。井坂自身も「総体は自分が主将として最初の全国大会。『今年はダメなのか』と、ものすごく悔しく、主将を続けるのがキツイと感じた」と振り返る。それでも井坂のけがを受けて他のメンバーが、鎮西ではあまりやらないコンビの練習を繰り返すなど頑張ってきた。

準決勝まで残れたのは「周りが頑張った結果」と井坂は感謝した。卒業後は愛知学院大に進み、将来の日本代表を目指す。後を託す後輩たちには「次もセンターコートに立って、借りを返してほしい」と願った。