「ジャパネット杯 春の高校バレー」第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会(来年1月4日開幕、東京体育館、サンケイス…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会(来年1月4日開幕、東京体育館、サンケイスポーツなど主催)の注目選手を紹介する連載の第6回は、男子で初の全国優勝を目指す昇陽(大阪)のエース小山海皇(みこと、3年)。龍神の加護を受けるサウスポーは将来の日本代表入りへ力を示す。

小山は身長184センチとアタッカーとしては小柄だが、巧みにコースを打ち分ける技術で、相手ブロックの間を通し、ブロックアウトを狙うこともできる冷静さが武器。12月の全日本選手権では高さとパワーで上回る東亜大に接戦を演じた。

「みんながつないでくれたボールを最後に打ち切れる選手になって春高に戻りたい。日本一を目指しているので、みんなで笑って終われる試合をしたい」

全国大会初出場だった昨年度は1学年上のエース秦健太郎(現近大)が攻撃の中心だった。進級し、大黒柱が抜けた新チームを引っ張る立場となり、「スパイクの威力を上げるために打ち方を変えた。パワーも高さもないので、そこを補えるように打てるようにした」。練習試合で打ち切れなかったときは、次の試合までの短い間にも打ち込みを重ねるなどして、技術を磨いた。

母が小山を妊娠中で、まだ性別も分からなかった頃、夢に龍が男の子を連れて現れ「名前は『海皇』と書いて『みこと』と読む」と告げられたという。男子日本代表の愛称は「龍神ニッポン」。何やら将来を暗示しているかのようだ。

卒業後は関大へ進み、Vリーグ、さらにその先を目指す。「本大会へは守備の力を高める。ボールが落ちなければ、あとは自分が打ち切るだけ」と腕を撫している。(おわり、只木信昭)

■小山 海皇(こやま・みこと) 2005(平成17)年4月30日生まれ。18歳。大阪府松原市出身。オポジット(セッター対角)。小1で松原市のクラブ「VBCスマイル」でバレーを始める。昇陽中から昇陽高。2年時に高校総体や春高バレーに初出場。184センチ、69キロ。最高到達点333センチ。家族は両親と姉、弟。