「ジャパネット杯 春の高校バレー」第76回全日本高等学校バレーボール選手権大会(来年1月4日開幕、東京体育館、サンケイス…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」第76回全日本高等学校バレーボール選手権大会(来年1月4日開幕、東京体育館、サンケイスポーツなど主催)の注目選手を紹介する連載の第3回は大阪女子・金蘭会の上村杏菜(3年)。手術を伴う骨折から復帰したエースが、最後の春高に懸ける思いを明かした。

全ての苦しみは、笑顔で終わるために─。身長168センチの〝小さな大エース〟上村が完全復活への舞台に立つ。

「一年間足を引っ張ってばかりだったので、最後は自分がチームを日本一に導きたい」

ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ。最高到達点301センチの驚異的な跳躍力とパワーを武器に、1年から主軸として活躍してきたが、春高では2年連続4強止まり。最後の一年は思わぬ試練に見舞われた。

左足が6月末に悲鳴を上げた。診断の結果は脛骨骨折。手術を受け、1カ月入院した。「一生歩けないんじゃないかなと思っていた」。不安な日々に光を射してくれたのは、手術を受けた経験を持ち、現在はマネジャーを務めているチームメートだった。

8月のインターハイはベンチ入りも出場機会がないまま初戦で散った。続く10月の国体ではベンチを外れた。大会期間はホテルでデータを集める仕事を経験。「裏方で動いてくれている人の気持ちがすごく分かった。春高ではその人たちのために頑張ろうと思った」と内面の進化につなげた。

「チームのために戦うという気持ちは誰よりもある。一年間悔しい思いしかしてきていないので、挑戦者として集大成を見せつけたい」

苦悩を乗り越えた上村が、名門に5年ぶりの歓喜をもたらす。(鈴木和希)

■上村 杏菜(うえむら・あんな) 2006(平成18)年3月23日生まれ、16歳。兵庫・姫路市出身。アウトサイドヒッター。小学1年時に野里ジュニアでバレーボールを始めた。金蘭会中から金蘭会高に進み、1年から春高でプレーし、4強に入った。エースとして臨んだ昨夏のインターハイで日本一。昨年7月にはU-20アジア選手権の日本代表に選出され、優勝に貢献、最優秀選手賞に輝いた。168センチ。最高到達点301センチ。