【ウクライナ復興支援チャリティーマッチ】アビスパ福岡 2-2 シャフタール・ドネツク(12月18日/国立競技場) 12月18日に国立競技場で、ウクライナ復興支援マッチのシャフタール・ドネツクvsアビスパ福岡が行われた。この試合で見事なゴール…

【ウクライナ復興支援チャリティーマッチ】アビスパ福岡 2-2 シャフタール・ドネツク(12月18日/国立競技場)

 12月18日に国立競技場で、ウクライナ復興支援マッチのシャフタール・ドネツクvsアビスパ福岡が行われた。この試合で見事なゴールを決めたMF金森健志が、今回のチャリティーマッチの意義について語っている。

【映像】金森健志、美しい崩しからゴール!

 ロシアの軍事侵攻で被災したウクライナの支援目的で、「スポーツを通じて日本のウクライナ支援を発信し、平和な世界に貢献したい」との思いから、2022-2023シーズンのウクライナ・プレミアリーグ優勝チームであるシャフタール・ドネツクを迎えたチャリティーマッチ。しかし、ネット上では「もっと告知して欲しかった」、「Jリーグはもっと協力してほしかった」、「試合があること知らなかった」といった不満の声が一部で上がっている。さらにアビスパ福岡は12月3日に今季のチーム活動を終えており、すでに外国人選手は帰国するなどベストメンバーを組めない中での試合となった。

 それでも開催する意味はあったと、金森は言う。ゲーム後に次のように語った。

「サッカーは平和の象徴。人の心が動かせるスポーツだと思う。僕自身、ここまでサッカーをやってきて今日みたいな試合はなかなか経験できない。こういった経験をさせてもらって、シャフタールの皆さんや関わっていただいた皆さんに感謝したいと思います」

 すでにオフ期間だったが「シャフタールやウクライナのために自分にできることを精一杯やる。難しい調整でしたが、手を抜くことなく練習に励みました」とベストな状態に近づけてこの日を迎えた。

「自分たちができることを精一杯やる。相手をリスペクトしながらも自分たちのサッカーをして、思いっきりぶつかっていこう」と意気込んで臨んだ試合の立ち上がり。激しい球際で“アビスパらしさ”を見せて本気度を示すと、スタジアムに招待された600人以上の避難民の方々からも声援が上がった。

 すると、1点ビハインドで迎えた34分にはCKから宮大樹が同点ゴールを奪う。さらに37分、左サイドの亀川諒史が中村駿とのワンツーでポケットに侵入。マイナスの折り返しに飛び込んだ金森のシュートが、ネットを揺らして一気に勝ち越した。「博多のネイマール」の異名を持つ金森らしいゴールだった。

 後半にはシュベド・マリアンに美しいドリブルシュートを決められて試合は2-2のドローに終わった。それでも金森は、「今日でウクライナと日本の絆が深まったと思うので、これからもウクライナのことを気にしていきたいと思います」と満足感を口にした。

 続けて「この素晴らしい舞台に日本の代表としてアビスパ福岡が出場できたことは、クラブとしても大きなこと。成長できた1年だった。世界のことを考える良いきっかけになったと思いますし、みんなに感謝しています」とクラブ史上初となるルヴァンカップのタイトルを獲得したシーズンを締め括った。

(ABEMA/ウクライナ復興支援チャリティーマッチ)