東京競馬場の芝2000mを舞台に3歳以上馬がスピードと持久力、そして瞬発力を競う伝統あるレース。ここからジャパンC、有馬記念へと向かう馬と、マイルCSへ向かう馬が顔を揃えることが多く、毎年のように中距離スピード王を目指す熱い戦いが繰り広…

 東京競馬場の芝2000mを舞台に3歳以上馬がスピードと持久力、そして瞬発力を競う伝統あるレース。ここからジャパンC、有馬記念へと向かう馬と、マイルCSへ向かう馬が顔を揃えることが多く、毎年のように中距離スピード王を目指す熱い戦いが繰り広げられている。さすが定量戦で行われる1戦だけあって過去10年間で1番人気は【6-2-1-1】。3番人気以内は【8-5-4-13】と堅調だ。

 ◎イクイノックスは昨年の優勝馬。天皇賞(秋)を勝ったあと、有馬記念、ドバイシーマクラシック、そして宝塚記念と内外のGI競走を3連勝。ドバイでは意表を突くような逃げ切り勝ちを収め、宝塚記念ではほぼ最後方から差し切ったようにどんな位置からでも確実に伸びる末脚が武器。超がつくようなスローペースから究極の瞬発力争いになったときには一抹の不安を感じるも、今回はメンバー的にある程度は流れることが予想される。主役の座は揺るがない。

 〇ジャックドールは昨年の4着馬。昨年はパンサラッサが大逃げを打ち、決して楽な競馬ではなかったが、最後まで頑張りぬいた。春の大阪杯では、出てくれば人気になっていただろうスターズオンアースをハナ差退けてGIウイナーの仲間入りを果たしている。安田記念は健闘の5着。前走の札幌記念はこの馬らしからぬ競馬で参考外。自分のぺースを守ることができれば上位争いをしてくれることだろう。

 ▲プログノーシスは札幌記念優勝馬。残り少なくなったディープインパクト直仔で、半姉ヴォルダはチェヴァリーパークS優勝馬。母系に流れる豊かなスピードを瞬発力に換え、大事に使われながらもほぼノンストップでオープン入りを果たし、香港のクイーンエリザベス2世C2着のち札幌記念を楽勝した。まだ底を見せていない点も魅力の1頭だ。

 △ドウデュースは21年2歳牡馬チャンピオンで、3歳時にはイクイノックスを破って日本ダービーに優勝している。ドバイターフを取り消したあとの帰国初戦ではあるが、国内では、まだ4着以下がない堅実性を併せ持っている。東京競馬場は2戦2勝。無視はできない。

 △ジャスティンパレスは春の天皇賞馬。菊花賞3着などステイヤーのイメージが強いものの神戸新聞杯に勝ち、ホープフルS2着、宝塚記念3着なら中距離に適性がないとは言えない。