日差しが照りつける群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場にて、立大との試合が行われた。前節、筑波大に18ー21で惜敗…

 日差しが照りつける群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場にて、立大との試合が行われた。前節、筑波大に18ー21で惜敗した慶大は、大学選手権出場のためにも、何としてでも勝利を収めたいところであった。前半は、慶大が敵陣へ何度も攻め込むが、立大のディフェンスを前にトライを取り切れず、ペナルティゴール2本を決めて6ー0で折り返した。迎える後半、前半とは変わって立大が優勢となり、3トライを重ねた。6ー21となり、慶大の勝利は絶望的であった。しかし、後半39分から怒涛の追い上げを見せた慶大が3トライ、ペナルティゴール1本を決め、今季対抗戦初勝利を収めた。

 前半の主導権は慶大にあったものの、立大の重く粘り強いディフェンスに苦戦を強いられた。序盤、慶大は自陣でプレーする時間が続いたが、開始7分HO中山大暉がジャッカルでピンチを防ぎ、そこから試合の流れを引き寄せた。続く12分、敵陣ゴール前でのラインアウトを獲得し、絶好のチャンスを得た慶大。モールからフェーズを重ねトライを狙うも、立大の重く刺さるタックルに仕留められ、ノックオンしてしまう。慶大のアタック力と立大のディフェンス力が拮抗し、0ー0のまま試合が進むなか前半38分、43分にSO永山淳がPGを決め切った。6ー0で慶大がリードして、後半につなげた。


 力強くゲインするPR岡広将主将

 後半は前半とは一変して、立大が優勢となった。慶大が立大のスクラムに圧倒されたことが、この流れに拍車をかけてしまう。後半6分、自陣ゴール前での立大のラインアウトからサインプレーに反応しきれず、トライを献上し、逆転を許す。その後、自陣ゴール前スクラムで慶大が反則を重ねた影響で、PR岡広将主将がシンビンにより退場。勢いをもった立大に3トライを挙げられ、6-21と追いかける展開になった。後半39分、敵陣ゴール前スクラムからフェーズを重ねて、最後はNO・8冨永万作が意地で押し込み、慶大は今試合初トライを獲得。試合終了かと思えたが、ロスタイム10分のアナウンス。勝利への執念を見せた慶大がチーム一丸となり、後半46分にハーフラインスクラムから、ショートサイドに攻め込み、WTB佐々仁悟からパスを受け取ったSH橋本弾介がインゴールへ飛び込んでトライ。21ー21の同点のまま迎えた後半60分、慶大は最後の力を振り絞り、渾身のモールでトライを取り切って勝ち越しに成功した。最終スコア28ー21として、慶大は大逆転勝利を収めた。

 

 インゴールへ走り込むSH橋本弾介

 今試合は逆転に次ぐ逆転の展開となり、選手たちにとってかなりハードな試合となった。「終盤で僅かに勝ちへの執念を上回ることができたのが、今日のこのような結果になったと思います。」と青貫浩之監督が語るように、勝ち越しまで諦めずに仲間同士で鼓舞し合う姿は印象的であった。今試合で明白になったスクラムとアタックの精度を向上させることが、次戦以降の勝利に必要不可欠となるだろう。今回の執念の勝利を糧にさらに成長していく、慶大の躍動に目が離せない。

(記事 長野恵治、写真 森田健介)

コメント ※記者会見より抜粋

青貫浩之監督

――今日の試合の振り返りをお願いします

 80分間、立教大学さんの気迫に押され続けましたが、終盤で僅かに勝ちへの執念を上回ることができたのが、今日のこのような結果になったと思います。先週の悔しい思いをしないように、選手一丸となって今日の試合に臨みました。今までやってきたことを全員で信じて戦ったことで、最後の得点に繋がったと思います。

――勝利後どのような声を選手にかけましたか

 「ありがとう」という話をしました。特に今日の試合は4年生の戦いになるという話をしていたので、4年生がこの試合にかける思いは強かったと思います。結果として、4年生の力を中心に勝ち切ってくれて、心の底からありがとうという言葉を伝えました。

PR岡広将主将

――今日の試合の振り返りをお願いします

 昨日の夜の時間にミーティングをすごく時間を重ねてやったりだとか、どんなシチュエーションでも対応できるように想定外を想定内にしておこうっていう部分はすごくやっていたのですが、それ以上に立教大学さんの圧というか、執念という部分に飲み込まれてしまった部分は1点あると思います。この状況になることっていうのを1週間想定していたことと、筑波戦の敗戦が今日の勝利に繋がったかなと思っています。

――きつい時間帯で逆転できた原動力はどういったところから生まれてきましたか

 まず、一つは準備の部分です。モール、ディフェンス、メンタルの準備を徹底してきたことです。もう一点は、ノンメンバーの応援や保護者の方、観客の方々の声援が最後慶應らしいプレーをすることができたと思います。

――6対21となり、自陣ゴール前まで攻め込まれた時、円陣では何を話されましたか

 幸い時間が少し空いたので、まずは落ち着いてクールダウンしました。そこから、自分たちのやること、ゲームプランの再確認を徹底しました。ゲームに戻る直前には、後ろにいたノンメンバーの力を借りながら、もう一段階集中できるような雰囲気を作り上げたのがハドル(円陣)での内容です。

――最後の勝ち越しトライをチームが取った時の率直な感想を教えてください

 個人としては、すごい迷惑をかけてしまったこともあったので、勝ち切れたのはすごく嬉しかったです。ただ、自分たちの満足できる内容ではなかったので、もう一度切り替えて、ジュニア選手権や青学戦への準備をしていきたいです。

SH橋本弾介

――今日の試合の振り返りをお願いします

立教大学さんとの試合は相当タフな試合になるということをこの1週間全員で認識しながらやってきたましたが、立教大学さんの圧や執念っていうものに押されて、かなりきつい時間帯が長くありました。そのなかで、ノンメンバーや観客の声援を信じてプレーし、自分たちの強みであるディフェンスからやり直した結果最後の逆転に繋がったと思います。

――SHとして、アタックでどのようなことを意識しましたか

立教大学さんはかなり圧があるチームでしたので、あまり急がず、でも自分たちの試合を進められるように自分たちのテンポで、そこは塩梅を見ながらやってました。

関東大学対抗戦
慶大スコア立大
前半後半得点前半後半
2221
28合計21
【得点】▽トライ 冨永、橋本、酒井 ▽ゴール 永山(2G3PG)
※得点者は慶大のみ記載
 
関東大学対抗戦Aグループ星取表
 帝京大明大早大慶大筑波大立大青学大成蹊大
帝京大11/19 14:00秩父宮11/5 14:00秩父宮12/2 14:00秩父宮10/15 13:00森エンジニアリング桐生スタジアム10/1 15:00熊谷〇80-012T10G〇117-519T11G
明大11/19 14:00秩父宮12/3 14:00国立11/5 14:00熊谷10/1 13:00いわきグリーンF10/15 13:00大和〇87-713T11G9/24 15:00秩父宮
早大11/5 14:00秩父宮12/3 14:00国立11/23 14:00国立9/24 12:30秩父宮〇64-710T7G10/14 13:00セナリオH三郷10/1 13:00足利ガスグラウンド
慶大12/2 14:00秩父宮11/5 14:00熊谷11/23 14:00国立●18-213T1PG〇28-213T2G3PG9/30 14:00小田原10/22 13:00ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ
筑波大10/15 13:00森エンジニアリング桐生スタジアム10/1 13:00いわきグリーンF9/24 12:30秩父宮〇21-183T3G12/2 14:00熊谷11/19 14:00AGF11/5 11:30熊谷
立大10/1 15:00熊谷10/15 13:00大和●7-641T1G●21-283T3G12/2 14:00熊谷11/5 11:30秩父宮11/19 11:30AGF
青学大●0-80 ●7-871T1G10/14 11:30セナリオH三郷9/30 14:00小田原11/19 14:00AGF11/5 11:30秩父宮12/2 11:30熊谷
成蹊大●5-1171T9/24 15:00秩父宮10/1 13:00足利ガスグラウンド10/22 13:00ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ11/5 11:30熊谷11/19 11:30AGF12/2 11:30熊谷

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、国立は国立競技場、熊谷は熊谷ラグビー場、敷島は群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場、小田原は神奈川・小田原市城山陸上競技場、大和は神奈川・大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場、AGFはAGFフィールド。