今回は女子自由形中長距離を専門としている小原天寧(スポ3=東京・目黒日大)と松﨑りん(人1=東京・日大二)に話を伺った…
今回は女子自由形中長距離を専門としている小原天寧(スポ3=東京・目黒日大)と松﨑りん(人1=東京・日大二)に話を伺った。ともに今季から練習環境を変え、新たな発見やより一層の成長を感じているという二人。シーズンの振り返りとともに、インカレ(日本学生選手権)に臨む気持ちを聞いた。
※この取材は8月13日に行われたものです。
この1年はベストとか出ないんじゃないかなっていうぐらい不安(松﨑)

インカレに向けて徐々に調子が上がっている松﨑
――小原選手から松﨑選手の紹介をお願いします
小原 えっと、松﨑りんちゃんです。初めて泳いだのが記憶では私が中学3年生の時で、りんが多分中学1年生の時だったと思うんですけど、そこからまともに勝った記憶がないです(笑)。それくらいずっと速くて、安定性も抜群の選手です。あとすごく泳ぎが綺麗で、キックと後半が強くて、本当に私と反対の選手で見習わなきゃいけないなと思っています。競技面以外で言うと、何回かオープンウォーター(OW)の試合に一緒に行かせてもらって、1年生の中ではかなり関わりのある方の選手で、すごくかわいいです。人見知りなんですけど、割と自然に仲良くなれたなと勝手に思っています。
松﨑 私も最初に天寧さんと泳いだ途中とか、覚えています。隣で泳いでいて。名前は知ってるけど喋ったことはなくてみたいな感じでした。
――松﨑選手から小原選手の紹介をお願いします
松﨑 小原天寧さんです。私も中1の頃から話したことはなかったんですけど、結構名前は知っていて。私は長水路とかだと勝つことが多かったんですが、短水路だとターンがうまいので結構ボロボロにされているイメージがあります(笑)。競技以外では最初に話したのが去年の10月くらいの大会で、天寧さんから話しかけてくれて優しいなと思ったのが第一印象です。先程も仰っていたんですが、OWの大会で同じ部屋になることも多くて、その時もずっと話してくれるので優しいなっていう先輩です。
小原 中学生の時のこととか覚えていたんだというのはびっくりでした。ありがとうございます。
――最近はまっていることなどはありますか
小原 最近はインカレ後のオフの予定を立てています。旅行とか行きたいなと思って、旅行先とかすごく調べてます。オフの前になると、オフどこに行こうかなみたいな感じでよく調べます。
松﨑 最近はアマプラで感動系の映画を観るのに結構はまっています。泣いちゃうタイプなんですけど、泣いてすっきりするというのにはまっています。
――ちなみに最近見て良かった作品はありますか
松﨑 割と前の映画なんですが、『余命10年』っていう映画を観て号泣しちゃいました。
――世界水泳(世界選手権)を見た中で印象的だったレースや場面はありましたか
小原 ケイティ・レデッキー選手(世界水泳800メートル自由形、1500メートル自由形優勝)の1500メートルですね。あまり海外選手に詳しいわけではないんですけど、レデッキー選手だけは昔から結構レースを見ることが多くて。すごく豪快な泳ぎをするというか、プルで押していくような選手で最後までキックを打たなかったりするんですけど、最後キックが入ると毎回すごいなというふうに思って見ています。
松﨑 私もレデッキー選手の800とか1500の自由形を見ていて、ラップタイムとかも出るんですがもう本当に速くて、同じ人間なのかみたいな感じですごいなと思っていました。
――松﨑選手に伺います。早大に入ろうと決めたきっかけは何でしたか
松﨑 入るのを決めたのは高2の12月くらいに体験に来て、雰囲気が良くてここで練習したいなと思ったのがきっかけでした。
――では最初から部内練習を念頭に置いていた感じですか
松﨑 はい。部内練習ができる大学を探していて、早稲田に決めました。
――部内で特に交流のある人はいますか
松﨑 同期とは一緒にいることが多いかなと。買い物とかによく行っています。あとは一緒にご飯を食べに行ったり、部屋でテレビを見たりしています。
――これまで早大女子の自由形の中長距離は小原選手が一人で試合に出場ということが多かったと思いますが、同じ種目をやる後輩ができたことで気持ちの変化はありましたか
小原 (松﨑選手の存在は)本当にすごく大きいです。早慶戦とかも人数が少ないところを泳ぐことも多くて、そういうふうな試合も隣に頑張っている後輩がいるから私も頑張らなきゃと思えるようになりました。練習の面でもモチベーションにいい影響があったなと思います。
――では今季のここまでの振り返りをお願いします
小原 去年インカレで1点も取れなくて、その中で自分の心境の変化というのが結構大きくあって、そこで環境を移しました。それからは本当に全部が変わったというか、去年の自分とは全く違う感じになってきているのかなと思っています。タイムとしてもやっていることがかたちになってきているかなっていう印象があります。
――今牧女子主将が今季成長した選手に小原選手を挙げていましたが、そのきっかけとしてはインカレでの心境の変化が大きかったということですか
小原 そうですね。インカレは対抗戦ということもあって、もう自分一人だけの問題じゃないなというふうに感じました。応援してくださる方だったり、気にかけてくださる先輩方がたくさんいらっしゃったので、少しでもそれに応えたいなって思って、残り少ない時間ですがしっかり水泳と向き合おうという決断をしたかたちです。
――環境以外にはどんな部分を変えたのですか
小原 泳ぎからもう全部変えました。いろんな人に泳ぎ方変わったねっていうふうに言っていただくので、それは結構大きな変化としてあるのかなと。本格的に陸上トレーニングを始めて、筋量も増えたかなと思います。なので今まですごい力を入れないと進まなかったところが、今までよりも少ない力で進めるようになって、後半まで力を溜めておけるっていうのが実感の部分ではあります。
――松﨑選手は今季どんなシーズンでしたか
松﨑 4月から大学生活が始まって、練習拠点も今まで通っていたところから大学に移して、この1年はベストとか出ないんじゃないかなっていうぐらい不安な状態で入ったんですが、早慶戦で自分の専門の種目でベストを出すことができました。びっくりもしましたし不安もありましたが、そのベストが自信につながっていく感じがして、その後の関カレ(関東学生選手権)でも結構いいタイムで泳ぐことができたので、自信につながったかなと思います。
――今牧女子主将もインカレでの注目選手に松﨑選手を挙げていましたが、調子が上がってきているといった実感はありますか
松﨑 確かに練習のタイムがちょっとずつ上がっているなというのは感じます。
――その調子にはどんなところが影響していると考えていますか
松﨑 前のスイミングクラブでは全然筋トレとかあまりやっていなかったんですが、大学に来て結構しっかり筋トレを始めました。まだできないところが多いんですけど、それがちょっとずつ成果につながっているのかなと思います。
1年間頑張ってきたことを全部、今回のインカレで見ていただけたら(小原)

小原は終始穏やかな口調で対談に応じてくれた
――重点的に取り組んでいる課題はありますか
小原 今はフォームが固まってきた実感があって、関カレでは自分のやりたいような泳ぎ方ができたっていう実感があります。長距離を泳がなきゃいけないので、その長距離に適用した泳ぎ方にするために、練習では今の泳ぎ方を続けるというか、最後まで持たせるということに意識して取り組んでいます。
松﨑 私は結構キックで進むタイプの人なので、キックの練習はもう本当に頑張ろうって決めて頑張ってます。
――改めてインカレでの出場種目と目標を教えてください
小原 インカレでは400メートルと800メートルの自由形に出場します。目標はA決勝に2種目とも残って、決勝で周りの選手としっかり戦うというのが目標です。
松﨑 私も400と800の自由形に出場します。目標はどっちも決勝に残って、自己ベストを更新することです。
――松﨑選手はインカレ初出場だと思いますが、インカレにはどんなイメージを持っていますか
松﨑 応援とかもそうですけど、とにかく熱いっていうイメージが強いです。
小原選手はこれまでのインカレの中で印象に残っていることはありますか
小原 1年生の時の800メートルフリーリレーで、先輩方の力を借りて最後2番でゴールできたっていうのが、自分の中では印象に残っています。
――インカレで引退という選手も多いですが、4年生とのエピソードなどありますか
小原 本当に一番最初のことになるんですが、入試の前日に寮に泊まっていたんです。そうしたら(今牧)まりあさんが頑張ってねって言ってココアを持ってきてくださって、それがすごく嬉しくていまだに覚えています。入学するかもまだ分からない時に、頑張ってねって持ってきてくださって。なんかこう、合格したいなあっていうふうに 思いましたね。
松﨑 やっぱり同じ女子の先輩で、まりあさんには本当にお世話になることが多くて、ご飯とかもよく連れていってもらったりしてるので、すごい印象に残っています。
――意識している他大の選手はいますか
小原 誰かと言われると、じゃありんちゃんと2人で決勝に入りたいと思います。2枚残りで、頑張ります!
松﨑 同学年で法政大学の岡村(梨香)さんっていう人がいるんですが、結構一緒に長い間泳いでいて関カレも負けてしまったりしているので、勝ってみたいなと思います。
――では早大の中で注目の選手を挙げてください
小原 じゃあ同期の松本信歩(スポ3=東京・東学大付)で。もういつも早いんですけど、ユニバ(ワールドユニバーシティゲームズ)でもフリーがすごく速かったので、個人メドレーじゃなく、自由形も楽しみな選手です。
松﨑 同期の内田(さくら、スポ1=和歌山・県向陽)さんです。4月からやってきて、すごい毎日練習頑張ってるなって思うし、筋トレとかもやってて目に分かるほどムキムキになってるので、 もう爆発してくれるんじゃないかなって思っています。
――このインカレに向けての思いを一つの言葉で表すとしたら、どんな言葉を選びますか
小原 私は「リベンジ」です。本当に去年何もできなかったので、その分もしっかりベスト出して点数取って早稲田に貢献したいと思います。
松﨑 私は「積極的」にしたいなと。レースもそうなんですけど、もう積極的に前半から突っ込んで勢いがあるレースがしたいなって思ってます。
――自信の注目ポイントをお願いします
小原 私自身勢いのあるレースが持ち味なので、今回も前半から 積極的に行って、後半も頑張りたいと思います。
松﨑 私も積極的に入って、後半自分の持ち味のキックをたくさん打って頑張りたいと思っています。
――インカレに向けて意気込みをお願いします
小原 1年間頑張ってきたことを全部、今回のインカレで見ていただけたらなと思います。応援よろしくお願いします!
松﨑 積極的なレースで早稲田に勢いがつけられるように頑張ります。よろしくお願いします!
――ありがとうございました!
(取材・編集 新井沙奈)
◆小原天寧(おばら・あまね)
165センチ。東京・目黒日大高出身。スポーツ科学部3年。最近はフルーツティーが好きで、永遠に飲んでいるという小原選手。環境を変え、懸命に自分の泳ぎと向き合ってきたシーズンの集大成となる泳ぎに注目です!
◆松﨑りん(まつざき・りん)
159センチ。東京・日大二高出身。人間科学部1年。松﨑選手は以前ケーキ作りに挑戦して失敗してしまい、リベンジに燃えているそうです。少しずつ調子を上げているという松﨑選手の、積極的な泳ぎを期待しましょう!