関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)が、男女共に8月26日に開幕する。女子部では、例年とは異なり2部から2チームが昇格した…
関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)が、男女共に8月26日に開幕する。女子部では、例年とは異なり2部から2チームが昇格した。9校との総当たり戦で行われる秋季リーグは、全日本学生選手権のシード権が懸かる、4年生にとっては最後のリーグ戦だ。より一層各校の気持ちがぶつかり合う秋季リーグで、早大ハンドボール部はどのような戦いを見せてくれるのだろうか。
「秋リーグ優勝」。東伏見の体育館にはこの文字が掲げられている。関東学生春季リーグ(春季リーグ)から約三ヶ月間、早稲田女子ハンドボール部は関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)での優勝を目標に日々練習に励んできた。春季リーグでは、日体大や東女体大など、数々の強豪校に勝利し、創部史上初となる上位リーグ進出を果たした。そんな波に乗る早大だが、村上楓主将(スポ4=福岡・明光学園) は「春季リーグは勢いで勝ち上がってきた部分があった。春の勢いに加えて質の高さが加わったチームで秋リーグは臨んでいきたい」と語る。春よりもさらに成長するために、夏は個人の技術を強化してきた。そして、秋季リーグに向け村上主将が目指してきたのは、一人一人が考え、互いにコミュニケーションを取り合うチームだ。なぜそのプレーを選択したのか、なぜそのミスが起こったのか、村上主将が質問を投げかけ、考えてプレーできるように意識しているという。また、練習前後に学年やポジションが異なるペアでフィードバックの時間を取ることにより、部員間のコミュニケーションを図っている。練習中にも、一つ一つのプレーに対して逐一話し合う姿が見られ、チームの状態は万全だ。プレー面では、3対3の攻防などのメニューに力を入れ、速攻を強化している。「背も高くないし、攻撃力もあるわけではない」(村上)早大は、丁寧にパスをつなぎ、息の合ったプレーで勝利をつかみにいく。秋季リーグで村上主将がキーマンとして挙げたのは山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南) だ。春季リーグの東女体大戦では強烈なロングシュートでチームの得点源となるなど、リーグを通してチームの勝利に貢献してきた。浦野詩織副将(スポ4=愛知・旭丘) と共にレフトバックでプレーする山野は、秋季リーグでもその決定力を爆発させ、チームを勝利に導くだろう。ケガから復帰した木村百花(スポ3=東京・白梅学園) や鶴田文乃(スポ3=山梨・日川) の活躍にも期待がかかる。司令塔・村上主将、チームのエース・浦野 、攻守共に安定したプレーを見せるサイドシューター・青木里奈(スポ4=東京・白梅学園) 、守護神・川村夏希副将(スポ4=東京・佼成学園女) 、トレーナーとしてチームを献身的に支えてきた阿部史歩(スポ4=岩手・不来方) ら4年生にとっては、最後のリーグ戦となる。4年生はチームのために、下級生は4年生のために。今一番勢いに乗る早稲田女子ハンドボール部が、これまで以上に一つとなって、秋季リーグに臨む。

シュートを狙う浦野 秋季リーグでもチームの得点源となるだろう
男子部の目標は秋季リーグでベスト4だ。秋季リーグで4位以上の成績だと、11月の全日本学生選手権(インカレ)のシード権を獲得することができる。春季リーグは、4勝1分4敗で5位に終わった早大。春季リーグではチームの要である田井健志主将(スポ4=香川中央)がけがによりリーグ戦途中で戦線離脱してからわずか1勝しかできず、チームにとって大きな痛手となった。そんな中でも春季リーグ得点王に輝いた白築琢磨(文構3=東京・早実)、敢闘賞を受賞したキーパーの塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)が奮闘。さらにリーグ戦を通じて下級生の成長が著しかった。春季リーグ戦明けからは守屋雄司(スポ2=神奈川・法政二)がけがから復帰。田井主将、守屋が戦力復帰し、チームとして万全の状態で秋季リーグに臨む。そんな早大のオフェンス注目選手はもちろん、春季リーグ得点王の白築だ。チームの司令塔として多彩な攻撃で相手ディフェンスを翻弄(ほんろう)するだけでなく、自らシュートを狙いにいく。ディフェンスでは小柴創(スポ1=千葉・昭和学院)から目が離せない。1年生ながら春季リーグから先発出場を続け、早大ディフェンスの3枚目を担っている。下級生で頼もしい戦力は小柴だけではない。春季リーグ開幕戦から出場を続ける鍋島弘樹(スポ1=福井・北陸)、日大戦ではセンターとして得点につなげるようなプレーで勝利に導いた所真大(社1=岡山・総社)など今後に期待ができる頼もしい面々が揃っている。ワセダ伝統の「堅守速攻」、チーム一丸となって戦うというスタイルは秋も変わらない。「秋リーグだけを見据えた戦い方ではなくて、次のインカレにつながるように」と田井主将が語るように、見据える先はただ一つ、日本一だ。そのために秋季リーグの早大の活躍に期待がかかる。

シュートを放つ守屋 気迫あふれるプレーでチームを盛り上げる
秋季リーグはインカレに向けた試金石となる重要なリーグ戦だ。春季リーグ、夏の鍛錬期で見えてきた自分たちの課題を克服し、成長したワセダセブン。集大成であるインカレに向けて実りの秋となるか。9試合にわたる長い戦いが幕を開ける。
(記事・写真 渡辺詩乃、丸山勝央、飯田諒、権藤彩乃、芦刈れい)
コメント

練習中、笑顔の村上
村上楓主将(スポ4=福岡・明光学園)
――チームの調子は
1年生もチームになじんできて、まとまっている感じはあります。春リーグが終わってから、この夏の期間に個人を強化する期間だったのですが、それぞれ自分が鍛えるべきところをみんなが頑張ってやっていると、自分の目から見て映っています。
――村上選手がこの夏強化してきた部分は
自分は春リーグを通して、カットインではなくミドルシュートの確率がすごく悪かったので、確率を意識してやりました。また、ディフェンス面において、仕掛けるディフェンスをやりたいと思っていたので、そこを強化しています。
――チームとして強化してきた部分は
春リーグから大きく変わったのは、速攻を頑張って、速攻から点を取りたいので、今日やっていたような3対3の攻防など、速く速攻をつなげるような練習をしています。ケガからキーパーも2人帰ってきてくれたので、攻防もできるようになり、3対3の攻防をガンガンやって、速攻でとにかく点を取る練習をやってきました。後は、誰が入っても同じようにパスをつなげられるように、パス練習を増やしてます。
――春から継続して、早稲田の強みは
やっぱりディフェンスで相手と駆け引きすることは変わらずあります。自分たちは背も高くないし、攻撃力もあるわけではないので、ディフェンスを頑張らないといけないという共通認識があり、ディフェンスを頑張ってきました。後は、チャンスがたくさんあるわけではないので、一本一本の攻撃を丁寧につないでいかなければいけないと思っています。先ほどのパス練習にもつながりますが、一個一個のパスや攻撃をあうんの呼吸で合わせるところは強みであり、精度も上げてきました。
――練習中にも互いに、逐一コミュニケーションを取っている姿が見られました。練習前後にもペアで話し合う取り組みが見られました
一カ月ごとにメンバーが変わるのですが、学年やポジションもバラバラで、今日自分が何を目標にしてやるのかをそれぞれ言い合って、練習の最後に、その目標をどれだけできたのか、明日への課題など話すようにしてます。
――秋リーグの早稲田のキーマンは
ずっとキーマンだと思っていますが、山野紗由です。ずっと春は、浦野と交代でエースをやっていたのですが、どちらも良い選手でプレースタイルも違うのですが、山野は攻撃力が上がっているので、出た時に注目して欲しいです。
――ケガから木村さんや鶴田さんも復活されますよね
木村と鶴田も復帰するんですけど、左利きで大きいし、あの子もサイドシュートがすごく上手いので、出たら注目してほしいです。
――春の練習前取材では、キャプテンとしてチームに厳しく言うことを意識しているとおっしゃっていましたが、意識していることは
春は、1年生が入ってきてくれて、勢いで勝ち進んだ部分があったので、自分も厳しく言うと言っても、精神的な部分に強く言っていた部分はありました。厳しくしなければいけないのは変わらないのですが、大きく変わったのは、プレーに対してちゃんと考えを持つこと。例えば何でそのプレーを選択したのか、なんでそのミスが起こったのかに対して一人一人が考えを持ってプレーできるように、自分から「何でこうだったの?」と質問を投げかけたり、考えてなくてただプレーをやっていると思ったら「そこは考えてやらなきゃ駄目だよね」としっかり詰めたりしてます。下級生同士でミスが起こったとしたら、自分ら4年は厳しく言うんですけど、下級生同士でも話せるようにサポートすることを意識してます。
――秋リーグで意識しているチームは
春リーグでは4位だったので、上の三つには勝ちにいきたいです。特に筑波、東海大は勝てていないので自分たちより格上の相手に勝ちに行きたいです。また、春に下位に落ちた日体大や東女体大はすごく強いチームなので、まずは初戦の日体大に勝つことは秋リーグの流れをつくる上で大事なことだと思います。なので、初戦の日体大との試合にマックスを持っていけるようにすごく意識しています。
――秋リーグの具体的な目標は
秋リーグは優勝を目指してやっています。そのためには、勝てなかった2チームには勝たなければいけないので、夏の合宿でもしっかり強化していきたいです。
――秋リーグでのチームとしての意気込みと個人としての意気込みをお願いします
チームとしては、インカレにつなげる秋リーグにしたいので、初戦の日体に勝ちに行くことが大事だと思います。また、春は勢いで勝ち上がってきた部分があったのですが、勢いだけではなく、プレーの質も上げて、一つ一つのプレーに全員がきちんと考えを持てるように、春の勢いに加えて質の高さが加わったチームで秋リーグは臨んでいきたいです。大きな目標としては優勝で、内容としては全員が考えられるチームを意識してやっていきます。個人としては、この一ヶ月でディフェンスの機動力を意識してやってきたので、そこを見せたいです。オフェンスではミドルシュートの確率を意識してやってきたので、そこを見てほしいのはありますが、自分の持ち味はフェイントなのでそこをしっかり出せられるように頑張りたいです。

シュートを狙う田井
田井健志主将(スポ4=香川中央)
――秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)が迫ってきましたが、今のチームの雰囲気はいかがですか
チームとしては前に比べて1年生から4年生全体でチームとしてまとまってきた感はあります。
――夏に強化したポイントはどこですか
オフェンス、ディフェンスどちらもありますが、特にオフェンスでは早稲田のオフェンスは外のサイドや45のアウトカットインが少ないので、そういったオフェンスを強化しました。ディフェンスでは、関東のリーグには強力なフローターがたくさんいるので、それに対して負けないように3枚目の運動量とディフェンスを強化しました。
――春リーグ、定期戦、そして夏の鍛錬期を通じて成長した選手はいますか
守屋(雄司、スポ2=神奈川・法政二)くんがけがから復活してくれて。あとは1年生の鍋島(弘樹、スポ1=福井・北陸)くんですかね。春季リーグ終盤は人がいなくて鍋島くんが出るしかない状況でしたが、僕が(けがから)帰ってきて選手が揃っている中でも右45やディフェンスなど複数のポジションをやってくれています。守屋くんも復帰して間もないですが、誰よりも運動量があるし、彼は発言力がある人なのでディフェンスの時にチームにコミュニケーションを生んでくれて良い存在となっています。
――オフェンス、ディフェンスでそれぞれ注目選手を挙げてください
オフェンスでいうと、やっぱり春季リーグ得点王の白築(琢磨、文構3=東京・早実)くんとうちの得点源でもある外種子田(峻汰、スポ2=鹿児島・国分)くんに注目していて、ディフェンスでは1年生の小柴(創、スポ1=千葉・昭和学院)くんと2年生の西村(悠吾、人2=千葉・市川)くんに期待しています。
――ご自身最後のリーグ戦となりますが、個人としての目標を教えてください
個人としての目標は、僕は大学生になってからリーグ戦を色々と経験してきましたが、リーグ戦全てに出場したことはなくて。去年も途中、コロナで抜けてしまったり、今年も春は途中でけがしてしまったりしているので、個人としての目標はとにかく全試合チームの中心として出場することです。それとやっぱりキャプテンという立場なので、春季リーグは下級生に勝たしてもらった部分が多かったですが、秋季リーグは自分の力で勝たせられるようにしたいです。
――チームとしての目標を教えてください
チームとしてはインカレに向かっていく一つ前の段階として秋リーグという良い試合があるので、秋リーグだけを見据えた戦い方ではなく、次のインカレにつながるような試合展開を目指しています。あとは毎年春季リーグ頑張って秋季リーグにもっと頑張ろうと話していますが、結局春と秋で同じ順位になることがあったので、秋は目標であるベスト4に入ってインカレのシード権を取れるようにチームとしては意識しています。
――最後に秋季リーグに向けて意気込みをお願いします。
4年生最後のリーグですし、僕としてはこれまで全ての試合を戦うことができなかったので、全試合を通して自分が引っ張っていこうと。それはプレー面でも精神面でも健志さんがいたから頑張ることができたと言ってもらえるような試合をしたいと思います。