卓球のWTTコンテンダーザグレブ<6月26日~7月2日/クロアチア>が行われ、女子シングルス決勝で平野美宇(木下グループ)が、世界女王の孫穎莎(中国)を下して優勝を果たした。

1回戦、2回戦を危なげなく勝ち上がった平野は準々決勝で劉瑋珊(中国)を下すと、準決勝では中国期待のホープ、19歳の蒯曼にも打ち勝ち中国勢から2連勝。

そして決勝では、全日本女王の早田ひな(日本生命)をストレートで下して勝ち上がった世界ランク1位・孫穎莎と対戦。フルゲームの大熱戦を制し、絶対女王から初勝利。

2017年アジア選手権で中国選手を3連破して優勝した平野が、再び世界に衝撃を与える優勝を成し遂げた。

帰国した平野美宇がインタビューに応じた。

Q.今のお気持ちを教えてください

連戦で結構疲れもあったんですけど、周りの方のサポートだったり、毎日治療してくださったりしてもらいました。

クロアチアで最後まで戦えて、優勝できたことはすごく自信になりましたし、すごく嬉しいです。

平野美宇 Photo:World Table Tennis

Q.疲労もある中で、世界女王・孫穎莎との決勝戦

連戦だったので、試合の中でだんだん疲れが抜けてきたくらいの感じでした。

少し疲れていたんですけど、決勝は最後ですし、パリ五輪ポイント的にもトップ3の選手と対戦できるというのは本当に貴重なチャンスです。

そこを絶対掴みたいという気持ちで、最後に力を振り絞って戦ったことが勝利に繋がったと思います。

Q.孫穎莎との決勝戦を振り返って

最初から、右対右の裏裏対裏裏だったので、バック対バックの勝負になると思っていました。

そこは自分の得意なところでもあるので、絶対にどんな結果であろうと、自信を持って引かないようににすると最初から決めていた。

その戦術がすごく上手くいったから、相手も最後は少し自信が最初よりは無いような表情をしていたと思います。

バック対バックのラリーが、練習してきたことが発揮できたと思います。

元々私はバックが得意で、孫選手はフォアハンドが強い選手なので、自分の強いところと、相手の一番得意ではないところで勝負した方が、良いのではないかなと思って。

自信を持って最後まで戦い抜いたことが、最後の勝利に繋がったと思う。

孫穎莎 Photo:World Table Tennis

Q.続いていくパリ五輪代表選考レースについて

もちろん試合をする前に世界ランク1位の孫選手で、最近負けなしだったので

「強いな」という気持ちもあったんですけど、パリ五輪選考ポイントが15ポイント取れるチャンスかもと考えるだけで、モチベーションが上がりました。

ここからまだまだ試合があって、本当にここからだと思います。

今回の勝利を自信に変えて、また7月の選考会から気を引き締めていきたいと思います。