藤原はセンターに定着…3・4月は打率.298、出塁率.352をマーク ロッテの藤原恭大外野手が、チャンスメーカーとしてチ…
藤原はセンターに定着…3・4月は打率.298、出塁率.352をマーク
ロッテの藤原恭大外野手が、チャンスメーカーとしてチームをけん引している。5年目にして大ブレークなるか、期待されるところだ。今回はこれまでの球歴を振り返り、打撃スタイルを考察する。月間MVPに輝いた2021年の7・8月と、今季序盤の打撃を比較し、好調の理由に迫る。(今季成績は5月7日終了時点)
藤原は2018年ドラフト1位でロッテに入団。1年目の2019年は高卒新人ながら「1番・センター」で開幕スタメンを勝ち取ったが、6試合で打率.105に終わった。2020年は新型コロナウイルスの影響で主力選手が大量離脱したタイミングで1軍に昇格。26試合で打率.260、2本の先頭打者本塁打を含む3本塁打を記録した。クライマックスシリーズ第2戦では史上最年少で猛打賞を達成するなど、存在感を示した。
3年目の2021年は7・8月に24試合で打率.348、5本塁打、OPS1.069をマークし、自身初の月間MVPを受賞。ブレークするかと思われたが、9月に死球で離脱して以降は調子を落とし、レギュラー定着はならなかった。昨年は49試合出場に終わったが、今季は主に1番や9番を務めながら、開幕からセンターのレギュラーとして出場。3・4月は23試合で打率.298、出塁率.352をマークした。
積極的な打撃スタイルが持ち味で、四球率の低さに対して三振率が高い。通算打率.229に対して、通算の得点圏打率は.276。得点圏打率が.300を上回ったシーズンが4度で、キャリアを通じて勝負強さを発揮している。今季も得点圏打率.364をマークしている。28試合で選んだ四球は5。果敢な打撃スタイルを継続しながら結果を残している。
プロ入りから2年間の三振率はともに.300を超えていた。しかし、2021年は.217、2022年は.183と、過去2年間は徐々に改善傾向にあった。今季の三振率は.289と再び上昇に転じている。一方で、今季はコンパクトに安打を狙う意識も増している。それでいて、キャリアベストの長打率(.421)を記録しており、長打率から単打の影響を省いた、打者としての純粋な長打力を示す「ISO」も.150とキャリア最高の数字に。長打力も増していることがわかる。
盗塁成功率の高さも見逃せない。2022年は企図した9度の盗塁を全て成功させており、キャリア通算の盗塁成功率も.840。足を使ってチャンスを拡大させられる存在だ。
逆方向への安打が激増、打てる球種も増えた
月間MVPを受賞した2021年7・8月と、今季の3・4月の打撃成績を比較する。2021年7・8月は打率.348、32安打、5本塁打、5盗塁、出塁率.439。数字の面では今年の3・4月を大きく上回っている。しかし、具体的なデータを確認していくと、「変化」が浮かび上がってくる。
2つの時期における安打の打球のコースを見ると、2021年7・8月はセンターが全体の47%、ライトが38%、レフトは13%だった。5本塁打も全てライト方向だった。今年の3・4月はセンターへの安打が35%、ライトが15%、レフト方向が40%、内野安打が10%になっている。
球種別割合では、2021年7・8月に放った安打のうち、速球が56.3%。フォーク(15.6%)、スライダー(12.5%)を加えた3球種で全体の85%近くを占めた。今年の3・4月はストレートが44%、スライダーは4%、チェンジアップ・カーブという遅い変化球の割合がいずれも12%に増加。カットボールやシンカーなどに対してもそれぞれ5%ほど割合が上昇している。
藤原は4月終了時点で打率.298だったが、5月は月間打率.174と下降線をたどっている。2021年には9月4日の第2打席から9月24日の第5打席まで30打席連続無安打と深刻なスランプに陥り、10月14日からシーズン終了にかけても16打席連続無安打を記録していた。その点、今季の連続無安打は4月20日から22日の11打席が最長だ。
守備・走塁ではハイレベルなプレーを見せているだけに、打撃面で結果を出し続けることができれば、一気にスターダムを駆け上がることも夢ではない。試行錯誤を経て成長を続ける大器の大ブレークに、今季こそは大きな期待を寄せたいところだ。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)