松井稼頭央監督は「ベース板のところで伸びを感じた」■日本ハム 1ー0 西武(4日・ベルーナドーム) 日本ハムの北山亘基投…

松井稼頭央監督は「ベース板のところで伸びを感じた」

■日本ハム 1ー0 西武(4日・ベルーナドーム)

 日本ハムの北山亘基投手は4日、敵地・ベルーナドームで行われた西武戦で今季初先発し、6回無安打無失点(2四球)で初勝利(1敗)を挙げた。プロ入り後の先発は、1年目の昨年に異例の開幕投手を務めて(3月25日・ソフトバンク戦=2回2安打無失点)以来2度目とあって、75球でお役御免の降板となったが、剛速球で真っ向から押すイメージのリリーフの時とは、投球スタイルも違った。次回でのリベンジを期す西武サイドは、北山の投球をどう見たか──。

 北山からヒットを打てずじまいだった西武打線は、後続のリリーフ陣にも抑えられ、9回2死までノーヒット。崖っぷちで愛斗外野手、鈴木将平外野手が5番手の田中正義投手から連続安打を放ち一矢報いたものの、0-1の零封負けを喫した。松井稼頭央監督は「北山君には、うまく緩急をつけられた。ストレートは、リリーフの時にはショートイニングなので全力できていたと思うが、今日は先発ということで力感がなく、それでもベース板のところで伸びを感じました」と振り返った。

 平石洋介ヘッドコーチは「左打者に対するチェンジアップがものすごくよかった。北山君がチェンジアップを投げることは知っていたが、リリーフの時は真っすぐ、カーブ、フォークが主体だったので、打者は見たことがなかった。このチェンジアップが予想以上に良くて、そのイメージが頭に残っていると、今度は真っ直ぐに差し込まれる悪循環だった」と解説してくれた。

左打者にはチェンジアップ、右打者には“曲がり球”

 象徴的だったのは初回、1番・愛斗が右飛に倒れた後、1死走者なしでの鈴木の打席だった。左打者の鈴木は初球の内角高めの148キロの速球を見逃し1ストライク。2球目には、対角の外角低めのチェンジアップを空振り。最後は外角高めの148キロの速球を振らされ、3球三振に倒れた。鈴木は「やはりいい投手ですね。初回は、リリーフの時よりもいい真っすぐが来ていると感じました。球速自体はリリーフの時の方が出ていたかもしれないですけど、伸びが凄かった。チェンジアップもうまく抜けていた。さすがに回を追うごとに球威は落ちましたが、それでも変化球が頭をよぎってしまったら、当たる真っすぐではなかったです」と脱帽した。

 一方、右打者は「ストレートか、それとも曲がり球か。狙い球がどっちつかずになってしまった」(平石ヘッド)。両チーム無得点の3回には、四球をきっかけに2死三塁の先制機をつくり、右打者の愛斗が第2打席に入った。ボールが2球先行したが、3球目から外角に150キロ超の速球が3球続き、愛斗は見逃しストライク、ファウル、ファウル。6球目は一転、124キロのカーブにバットが空を切り、三振に仕留められた。

 愛斗は「リリーフの時と、印象の違いはないですよ。真っ直ぐが強い。真っ直ぐがいいからこそ、変化球に対応することも難しくなります。真っ直ぐをいいコースに、いい球質で決められたから打てなかったのだと思います」と語った。この日、北山に対し最もいい当たりを放ったのも愛斗だった。6回2死走者なしで、真ん中の144キロの速球をとらえ、レフトへ痛烈なライナーを放ったが、左翼手・矢澤宏太のグラブに収まった。愛斗は「最後の打席でとらえられたので、次回の対戦であの感じでいけば……。甘いところに来れば芯に当たる、という感じで振っていった方がいいと思いました」と手応えをつかんだ様子だ。

 松井監督は「次回の対戦があれば、しっかり対策を練ってやり返せるようにしたい」と語気を強めた。リーグ2位のチーム打率.247(4日現在)をマークしている西武打線が、次は牙をむく番だ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)