女子ゴルフの国内第7戦・KKT杯バンテリンレディスオープン(熊本県・熊本空港カントリークラブ / 6523ヤード、パー72)は15日、第2ラウンドを行い、申ジエ(韓国)が通算8アンダーで単独首位を守った。1打差7アンダーに岩井明愛、2打差6…

女子ゴルフの国内第7戦・KKT杯バンテリンレディスオープン(熊本県・熊本空港カントリークラブ / 6523ヤード、パー72)は15日、第2ラウンドを行い、申ジエ(韓国)が通算8アンダーで単独首位を守った。1打差7アンダーに岩井明愛、2打差6アンダーに葭葉ルミが続いている。

◆申ジエが今季2勝目に向けて単独首位発進、1打差に岩井明愛  KKT杯バンテリンレディス初日

■前後半で流れが変わる予測不能の展開

降雨によるコンディション不良のため、2時間遅れでスタートした2日目。前半と後半では流れが大きく変わる予測不能の展開となった。

2位に1打差の単独首位で出た申は、1番パー4で2打目をピン左手前8メートルに乗せ、これを見事に決めて勢いに乗る。2番ではピン奥5メートルのスライスラインを読み切り、ボールは左縁からカップに吸い込まれる。続く3番も取って3連続バーディとし、あっという間に2位との差は4打に広がった。

6番でも3メートルの微妙なラインをど真ん中から沈めて、前半を4バーディ、ノーボギーの10アンダー、5打差をつけてバックナインへ。ところが、後半に入ると流れが変わる。前半絶好調だったパットが入らなくなる。難関10番でボギー、13番は3パットのボギー、14番はティーショットを曲げて3オン2パットのボギーとなる。

一方、単独2位で出た岩井は我慢のゴルフを続けた。前半を1バーディ、1ボギーで折り返し、じっとチャンスを待つ形に。後半11番パー5できっちりバーディを奪い、パーセーブを続けるうち、一時は5打あった申との差が14番で1打に縮まった。

両選手とも15番バーディ、17番ボギー、18番バーディとし、1打差は変わらず、予選ラウンドを終えた。一方、この日、大きくスコアを伸ばしたのが葭葉。6バーディ、1ボギーの67で回り、通算6アンダーの2打差にまで詰め寄った。

申の今季2勝目、通算28勝目か、岩井の初優勝か、葭葉の2016年ニッポンハムレディス以来、7年振りの2勝目か。最後まで目が離せない。

■主な上位選手順位

上位選手の主な順位は以下の通り。

1位 / 8アンダー / 申ジエ 2位 / 7アンダー / 岩井明愛 3位 / 6アンダー / 葭葉ルミ 4位タイ / 4アンダー / 川﨑春花、岩井千怜、高橋彩華 7位タイ / 3アンダー / 神谷そら、吉田鈴(アマチュア)、安田祐香

ささきしょうこ、吉本ひかる、山下美夢有、吉田優利、菅沼菜々は2アンダー10位タイにつけている。

なお、有力選手のうち、青木瀬令奈、小祝さくら、藤田さいき、ディフェンディング・チャンピオンの植竹希望、地元熊本出身の大里桃子は予選落ちとなった。

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文●河野道久