第2回は、女子舵手付きフォアのクルーから加藤沙也花女子主将(スポ4=愛知・猿投農林)と郡磨璃女子副将(スポ4=東京・文…
第2回は、女子舵手付きフォアのクルーから加藤沙也花女子主将(スポ4=愛知・猿投農林)と郡磨璃女子副将(スポ4=東京・文京学院大女)と長谷川理実女子副将(政経4=東京・早実)の3人が登場する。ボートを始めたきっかけから、早慶戦33連覇に懸ける思いなど、さまざまな話を伺った。
お互いの印象

4年生の3人が集まった(左から長谷川女子副将、郡女子副将、加藤女子主将)
――自己紹介をお願いします。
加藤沙 主将の加藤沙也花です。最近はゲーム配信を見るのにハマっています。
郡 副将の郡磨璃です。趣味は、家でゲームをすることです。
長谷川 副将の長谷川理実です。趣味は文鳥の動画鑑賞です。
――これまでの競技歴を教えてください
加藤沙 高校から始めて、今6年目になります。きっかけは、一番家から近い高校にボート部があったのと、母親がボート選手だったので、ボート部でいいかという軽い気持ちで入りました。
郡 私も高校から始めて今6年目で、始めたきっかけは、中学校でバレーボールをやっていたのですが、母から「東京都の(マイナースポーツの)トップアスリート育成事業団というのに入ってみないか」と言われて、そこでボートに出会いました。ボート部のある高校には入らなかったのですが、小松川高校と一緒に練習して、今も続けているという感じです。
長谷川 私は大学からボートを始めて4年目になるところです。最初のきっかけは、オーストラリアでボート競技を見たというのがきっかけです。入部したきっかけは早慶レガッタを観戦したことです。
――お互いの印象はいかがですか
郡 沙也花ちゃんは、周りから信頼されている。言葉で引っ張っていくというよりは行動で引っ張って行っているというイメージが強いです。行動がしっかりしているから、一つ一つの言葉にも重みがあるというか、ついていきたいなと思える存在だなと思います。
長谷川 そういったしっかりとした姿勢もありつつ、後輩と楽しそうにしゃべったりとか、オンオフがしっかりしているところがいいところだと思います。
――それを聞いていかがですか
加藤沙 なんとなく自分では、時間を守るとか、練習をちゃんとするとか、誰に見られてもちゃんとしているように心がけているので、その点を見てもらえていて良かったかなと思います。
――郡さんの印象はいかがですか
加藤沙 私は高校のU19の時から一緒になっているのですが、大学に入ってからの方が一緒のクルーになることが多くなりました。向上心がすごくあるなと思っていて、乗っている時以外にもビデオを見たりだとか、フィードバックの言葉が豊富なので、向上心高めだなと思います。
長谷川 競技面以外のところでいくと、楽しいことに没頭する子だなと思っていて、競技にも真摯(しんし)に向き合うと同時に、娯楽も楽しみながら突き詰めて行くというのができる人だなと思います。
郡 ありがとうございます(笑)。ボートもそうですが、自分は何でも楽しみながらやらないと続かない派なので、ボートも好きなことも楽しみながらやることを心がけています。周りも巻き込みながら一緒にっていうのを最近は心がけています。
――最後に長谷川さんの印象をお願いします
加藤沙 私はめっちゃバカなのですが、(長谷川選手は)めっちゃ頭良いんですよ。ボートってスピードやレートなど、いろいろなデータが出るのですが、そのデータをうまく使ったり、資料を作る時にも副将として働いているなと思います。私にはないところを持っているなと思うので、その点はすごくバランスがとれていると思います。
郡 常に楽しみながら、より良いものにしていくためのサポートをしてくれるというか、物事を慎重に考えてくれるところはすごく頼っています。
長谷川 リーダーに選ばれる時も、「データを活用した」とか言われたのですが、個人的にはそういう意識を持ってやってきたわけではなくて、目標に向かってやっていく上で、勝手に分析思考が働いてやっているのかなと思っています。無意識なところでやっていたので、他の人からそういう評価を受けて意外なところでした。
加藤沙 天才だよね。
――3人はプライベートでの交流はありますか
郡 早慶戦が終わったらディズニーに行きます、みんなで。
昨年を振り返って

身振りを手振りを交えながら話す加藤女子主将
――昨年1年間を振り返って
加藤沙 私は年末にケガをしたので、昨年の早慶戦は選考にも出られず、全日本選手権にも出られないというスタートでした。みんなが大会に向かって進んで行く中で、自分だけ止まっているということへの戸惑いはあったのですが、同期が頑張ってレースしているところや選考に出ているところを見ると、私も同じようにまた漕ぎたいなという思いで、陸トレをやるという方向に自分で向くことができたので、それでインカレでは復帰して漕げて、ペアで3位に入ることができました。ペアは身長差があると難しいのですが、部の中でも身長差があるペアだったのですが、メダルを取ることができて、いい締めくくりができたと思います。いろいろなことがあったシーズンでしたが、来年はもっといいメダルが取れるようにという気持ちで終われたので良かったかなと思います。
郡 昨年の早慶レガッタに出場させてもらって、そこから全日本とインカレには舵手付きフォアで出て、いつも先輩が多いクルーの中で自分が一人で乗るということが多くて、先輩についていって頑張るというかたちだったのですが、最上級生になったので、後輩たちの底力も感じ取ったので、自分たちが引っ張っていかないとなと思いました。昨シーズンは2位が多かったので、1位を取り切れないという悔しさが残りました。今年は早慶レガッタで完全優勝してそこから金メダルにこだわっていきたいなと思います。
長谷川 全日本選手権に出場して優勝して、インカレでは3位という戦績としては綺麗に終われたのですが、大学に入ってから日本一を目指してやってきて目標が達成できたことに満足してしまって、インカレが終わった後に選手をやめようかなというくらいまでモチベーションが落ち込んでいました。だからこそ、今回の早慶レガッタの選考もなかなかエンジンがかからなかったです。シングルスカルで選考するのですが、ずっとそのスカルに乗るときは、早慶戦の選考のために他の人がやらないようなハイレートの練習を地道にやってきたので、そこで最後やり切れなかったら意味ないなと思って、そこからまた頑張れてこの場所に立てています。モチベーションの上がり下がりがあったものの、早慶戦に向かって頑張ってきたというのが実ったシーズンかなと思います。
「圧倒的な強さを見せて勝つ」(郡)

笑顔で話す郡女子副将
――早慶戦独特の雰囲気や特別な思いはありますか
加藤沙 私は一回しか出たことがなくて、その時はエイトで1番下の代だったので、先輩にひたすら付いていくという感じでした。インカレや全日本と比べて、終わった時の「楽しかったな」という思う気持ちが飛び抜けてあったのが早慶戦だと思います。女子は今年33連覇ということで、最終学年の主将として楽しんで終われるか分からないし、つなげられるかというプレッシャーもありますが、早慶レガッタに乗れるのは少ないメンバーだけだし、長い選考が終わって選ばれたからには全力で楽しんで全力で勝ちにいきたいなという気持ちが大きいです。
郡 私は今年で3回目の出場になります。毎年思うのは、桜橋のところ辺りで大勢の人が見守って応援してくれていて、そこを通過してゴールした時の風景は、本当に周りに支えられて、早慶レガッタが開催されるまで本当にいろいろな人が準備してくれて、応援に来てくれて、というのを目に見えて感じることができる大会だなと思います。そういう人たちの期待に応えて勝つことが自分たちの恩返しだと思うので、慶大と良い試合をするというよりは、完全に引き離して圧倒的な強さを見せて勝つことが大事だなと思います。
――長谷川さんは初めての早慶戦ですが、早慶戦に対してどんな気持ちを持っていますか
長谷川 早慶戦を見て、自分も隅田川で漕ぎたいなという気持ちが芽生えたので、人の憧れを生めるような大会だと思います。今度は出場する側として、夢や目標を与えられるような存在になりたいですね。
――今年は種目が変わると伺いましたが、どんな変化がありますか
加藤沙 昨年はクォドルプルで、今年はフォアになるので、バランスが悪い種目にどんどんなってきていて、隅田川はコースと違ってよりバランスが必要になってくるので、今までよりも4人のシンクロ感を大事にしないといけないなと思っています。
――種目が変わった経緯は
加藤沙 慶大の女子選手の人数が要因です。慶大側の希望によって今回はフォアと聞きました。
長谷川 コロナで部員が集められなかったというのが一番大きいと思います。一学年3人入っていれば9人で出られるのですが、そろわないと出られないので、コロナ禍の新歓の問題だったと思います。
――早大のクルーの特徴はありますか
加藤沙 漕手が全員同学年というのは珍しいと思います。全員が昨年のインカレにスイープ種目で出た経験値があるメンバーなので、その経験値を出し切って、同学年だから何でも言い合えるので、お互いで成長し合って早慶戦に向かっていると思います。
――何か決めていることはあるのですか
郡 自分でプレッシャーをかけるためにも言うのですが、このクルーはスタートが速いので、スタートでしっかり出て、500メートルで勝負が付くくらい離すというのが目標として掲げていきたいと思います。
――現時点での仕上がりはいかがですか
加藤沙 一回8割まで行って、今4割くらい。波があるなという感じがします。先行きが見えないほど悪いということはなくて、それぞれがこうしたいと考えすぎて、4人のシンクロが若干悪いのかなと思っています。だけどそれぞれが考えていることは正しいので、それがうまく合わさってスランプを乗り越えたら、一気に10割に伸びるのかなと思います。あと16日なので、一回一回の練習を大切にして、早くスランプを抜け出したいです。
――具体的に仕上げていきたいところはどこですか
郡 波が大きくて高い川なので、フィニッシュでしっかりクリアランスを取って前をしっかり狙う。水面に触れないように漕ぐというか、端から見たらすごく楽そうに見える漕ぎを目指していきたいです。
――連覇のプレッシャーは感じますか
加藤沙 感じます。自分が生まれる前からつながっている連覇なので、途切らせたらどうしようとか負けたらどうしようというよりも、絶対につなげないといけない連覇だと思います。プレッシャーもあるのですがそれに負けずに絶対につなげたいと思います。
――久しぶりに有観客ですが、応援はどのように感じますか
加藤沙 私たちの代は入部がコロナの年だったので、経験がないので、楽しみだなというのがあります。応援が感じられるくらい、余裕で桜橋を通過したいです。
郡 隅田川に来た時点で感じると思うので、それを力にしていきたいなと思います。
長谷川 私も応援を力にできるくらい余裕を持って漕いでいきたいなという気持ちと、応援に圧倒されないように臨みたいと思います。
早慶レガッタへ向けて

真剣に話す長谷川女子副将
――ご自身の強みを教えてください
加藤沙 ラストスパートが強みだと思っていて、どれだけきつくてもラストスパートがかかったら絶対に上げられる自信があるので、ラストは気持ちで上げられます。私はバウなので、みんなをバックアップできるように自分からどんどん攻めて上げていきたいです。
郡 私は今回ストロークに乗らせていただくのですが、どんな波でも同じ漕ぎを通し続けてつないでいく。スタートからラストまでバテずに漕ぎ通すというところは結構自信が付いてきたので、本番でもそれを実現して頑張っていきたいです。
長谷川 私はしっかり出し切るというところが強みだと思います。今までの選考でも自分のクルーに心配をかけるくらい出し切ったので、後悔を残さずに、早慶戦への気持ちを隅田川で出し切りたいと思います。
――早慶戦への意気込みを教えてください
加藤沙 最後の年で主将として挑む初戦でもあるので、4年生たちにシーズン1年間安心してついてきてもらえるように、圧倒的な強さを見せたいなと思います。33連覇ということで、連覇を途切れさせたということで名前を残すのではなくて、「33」で良い数字なので、33連覇をつなげた代として名前を残せるように頑張りたいと思います。
郡 3度目の早慶レガッタを出させてもらって、感謝の気持ちを忘れずに、周りの人の支えがあって自分が漕げているんだというのをかみしめながら最後まで漕ぎ通して、33連覇をつなげていきたいなと思います。
長谷川 初めての早慶レガッタなので、今までサポート側として携わってきた分、その大変さをかみしめてきているので、サポートへの感謝気持ちを忘れずに、今までお世話になってきた方々への感謝を忘れずに、勝利というかたちで恩返し、早大生や新入生に恩送りというかたちで、33連覇をつなぎたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 是津直子、齋藤汰朗)

色紙に思いや意気込みを書いていただきました
◆加藤沙也花(かとう・さやか)(※写真中央)
愛知・猿投農林高出身。スポーツ科学部4年。「責任」と大きく書いてくださった加藤選手。33連覇をつなげた代として名前を後世に残すために、主将としての「責任」を果たします!
◆郡磨璃(こおり・まり)(※写真左)
東京・文教学院大女高出身。スポーツ科学部4年。「勝利に偶然はない」と書いてくださった郡選手。今年で3回目の出場という豊富な経験を生かし、勝利へと導きます!
◆長谷川理実(はせがわ・さとみ)
東京・早実高出身。政治経済学部4年。「後進には希望を 相手には敬意を 仲間には勇気を」と書いてくださった長谷川選手。お世話になった人への感謝を伝えるべく、憧れの隅田川の舞台で躍動します!