2年目の昨季は2軍戦デビューも、右肩のコンディション不良で満足に投げられず 剛腕が揃う投手陣に、また一人名乗りを挙げる。…

2年目の昨季は2軍戦デビューも、右肩のコンディション不良で満足に投げられず

 剛腕が揃う投手陣に、また一人名乗りを挙げる。ロッテの中森俊介投手は、“朗希ロード”を歩んで、3年目の飛躍を目指す。2年目の昨季は、3月末に2軍戦デビュー。3試合16イニングを投げわずか1失点と好投も、右肩のコンディション不良もあって4か月間、登板がなかった。万全で迎える今季は「力強さという面では、自分の納得いくボールが投げられている」と言葉に力を込め、1軍デビューを見据えている。

 明石商では1年夏から甲子園のマウンドを経験し、2年時は春夏連続で甲子園4強入り。2020年ドラフト2位で入団も、1年目は実戦登板がなかった。高校時代の同級生・来田涼斗外野手(オリックス)はプロ初打席初球本塁打を放つ衝撃デビュー。焦る気持ちを押さえつつ、土台作りに励んだ1年だった。

 昨年は2軍公式戦のマウンドを経験し、順調かに思われた最中でつまずいた。「なかなか状態が上がってこなくて、シーズンを棒に振ってしまった。多少焦りもあったと思います」。状態が良くなりつつある時期に、無理をしてぶり返すこともあった。

1年先輩の佐々木朗希から「もっとストレッチしろ」と助言を受けた

 リハビリを続ける中で、1学年上の佐々木朗希投手からアドバイスを貰うことがあった。同じ速球派で、1年目はじっくり体作りに専念。まさに中森の“道標”とも言える存在で、尊敬する投手の1人でもある。「投げた後のケアの仕方だったりとか、『もっとストレッチしろ』と言われました」。単純な言葉だが、説得力がある。昨季完全試合を達成した“朗希先輩”は、股関節や肩回りが柔らかく、ここまで肩や肘の大きな怪我もない。その柔軟性から、長い手足を使いこなしてパワーの出力につなげている。

 決してストレッチをサボっていたわけではない。「自分ではしっかりやっているつもりだったんですけど……周りの目にはそう映ったのかなと思います。やっぱり当たり前のことを当たり前にできる人が一流なんだなと感じました」。改めて基本に立ち返るきっかけとなった。

 復帰後のフェニックス・リーグでは150キロも計測し、離脱の影響を感じさせなかった。投げられなかった期間、地道に励んだトレーニングの成果だった。「しっかりコンディショニング、アライメントを整えてトレーニングを積んでいけば、球の強さは伸びてくる」と頷く。

 今季は順調にいけば、1軍デビューの可能性も十分にある。「シーズンを通して、いい時も悪い時もあると思います。僕は悪い時こそがチャンスだと思っています。悪い時こそポジティブに考えないといけない。そこは去年学ぶことが出来きました」。昨季は満足いかないシーズンだったが、素材は誰もが認め、吉井理人監督も期待を寄せる投手の1人。苦しんだ時期を糧に、大きく飛躍する。(上野明洸 / Akihiro Ueno)