全日本バレーボール高等学校選手権大会決勝(8日、東京体育館)決勝を行い、女子は古川学園(宮城)が23大会ぶり4度目の優勝…
全日本バレーボール高等学校選手権大会決勝(8日、東京体育館)決勝を行い、女子は古川学園(宮城)が23大会ぶり4度目の優勝を果たした。誠英(山口)に1-2とされたが、196センチの留学生、タピア・アロンドラ(3年)を中心とした攻撃で取り返し、栃木国体に続く2冠とした。計5598人が観戦した。
歓喜の涙がコートをぬらす。優勝決定の瞬間、古川学園のセッター熊谷仁依奈(にいな、3年)は、輪の中心でチームメートと抱き合いながら泣きじゃくった。
「苦しかったけど頑張ってきた結果、日本一になれてよかったです。そう思うと、自然に涙が出てきました」
2年生から主将を務めている背番号5が、ついに頂点に立った。1-2と誠英(山口)に王手をかけられてから第4、第5セットを奪い返した。1年から3年連続出場で、一昨年が4強、昨年が準優勝。三度目の正直で、チームを春高制覇に導いた。
座右の銘は中学時代に父・正俊さん(46)から聞いたプロ野球ソフトバンク・王貞治球団会長の名言『努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない』。秋田・大曲工野球部OBの父からは、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の名言『勝つ、勝つ、勝つ』も授かった。
この日は〝勝つ〟気持ちが空回りし、連取された第2、第3セットで単調なボール回し。第4セットの前に「このセットのために1年間きつい練習を乗り越えてきた。1点に集中して攻め続けよう」と鼓舞し、本来のコンビバレーを取り戻した。
就任21年目で春高バレー初優勝の岡崎典生監督(54)は「努力する選手。手を抜かない才能がある」と世代を代表するセッターの精神面を評価。熊谷は昨年の準優勝後、日常生活におけるあいさつとごみ拾い、コートに入るときの一礼を部員に徹底させた。
「もっともっとうまくなれるように、向上心を持ってプレーしたい」
昨年10月の栃木国体優勝に続く2冠を達成し、卒業後は大学でバレーを続ける。〝ONイズム〟で高みを目指す。 (山口泰弘)
♥①阿部明音(3年)「去年は2位。今年は日本一を古川学園のみんなと取れて、とてもうれしいです。支えてくださった皆さんと取った日本一です」
♥②タピア・アロンドラ(3年)「去年決勝で負けて悔しい思いをした。先輩たちに来年日本一とりますので応援お願いしますと言って、1年間春高のために準備してきた」
♥③今欄月那(こん・りるあ、2年)「3年生に厳しいことを言ってもらってきて、乗り越えてきた。人生で一番うれしいです」
♥④本田凛和(りんな、2年)「日本一になれてうれしいのと同時に、今まで支えてくださった方々と同級生の仲間への感謝の気持ちが大きいです」
♥⑤熊谷仁依奈(3年)「本当に苦しい展開が続いたが、最後フルセットで勝ち切れて日本一になれてよかったです」
♥⑥斎田爽楽(そら、2年)「3年生の最後の試合で、いい先輩方のプレーが見られてうれしかった」
♥⑦北島瑠渚(るな、2年)「去年の悔しさを忘れずに練習してきて、結果を出せたのはうれしい。自信になりました」
♥⑧音川南季(なみき、1年)「注目される中で1年生で入って、プレッシャーもあったけど思い切りプレーできた。3年生を勝たせられてよかった」
♥⑨高橋陽果里(ひかり、3年)「この日の決勝で日本一を取るために練習してきた。18人全員で勝ち取った日本一なので、とてもうれしいです」
♥⑩南舘絢華(3年)「初めての春高での舞台で、日本一になれてとてもうれしいです。ここまで上手にしてくださった先生には感謝しかありません」
♥⑪鈴木夢乃(2年)「3年生は一人一人が輝いていて、見ていて感動しました。優勝できて素直にうれしい」
♥⑫照井莉子(2年)「バレーを始めた小学2年の頃からテレビで見ていた春高の決勝で、日本一を取れると思っていなかったから、びっくりです」
♥⑬中村愛香(1年)「最高の試合を見させてもらった。3年生やレギュラーの努力が報われた」
♥⑭黒滝琴子(2年)「3年生全員が輝こうとする姿がかっこよかった。ここまで頑張ってきてくださって、ありがとうございますと伝えたい」
♥⑮舟越鈴音(りお、1年)「今の3年生は日常の小さいことから日本一になると思いながら生活していた。3年生と勝ててうれしい」
♥⑯大原瑞葵(みずき、1年)「何度も苦しい場面はあったが、ここまでやってきた自信が全員の中にあった」
♥⑰工藤碧華(あいか、1年)「厳しいことはあったが、報われると感じることができた。自分たちの代も日本一を目指したい」
♥マネジャーの成田優月(2年)「この大会はマネジャーとしての参加。一番近くで頑張っているのを見てきて、日本一を決めた瞬間は記憶に残った。18人でやってきてよかった」