「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第75回全日本バレーボール高等学校選手権(産経新聞社など主催)は8日、東…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第75回全日本バレーボール高等学校選手権(産経新聞社など主催)は8日、東京体育館で5セットマッチ(3セット先取)の決勝を行い、女子は前回準優勝だった古川学園(宮城)が誠英(山口)を3-2で退け、23大会ぶり4度目の頂点に立った。
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東北のバレー名門校の歴史に新たな一ページが刻まれた。高校選手権が現行の1月開催となった2011年以降、3度も準優勝に泣いた古川学園が、ついに頂点に立った。「最後の一山を超え、私自身もうれしい。頂からの視界はいいものだなと」。03年に古川商から校名変更した強豪を01年から率いる岡崎典生監督は感慨深げに語った。
第4セット開始前、指揮官はセッターの熊谷仁依奈主将(3年)に「やってきたバレーをやり通すぞ」と発破をかけた。1セット先取後、勝ち急ぐあまりドミニカ共和国からの留学生、タピア・アロンドラ(3年)へのトスが偏り出し、的を絞りやすくなった誠英に2セットを奪い返されていた。
落ち着きを取り戻した司令塔は左利きの南舘絢華(3年)を効果的に使い、第4セットを奪取。第5セットは最後の一打を高橋陽果里(3年)に託して日本一をつかんだ。
前回の決勝はスパイク総数183本のうち、タピアが84本を放つ単調な攻撃があだとなり、就実(岡山)に敗れた。昨夏の高校総体でもタピア頼みを脱却できず、決勝で金蘭会(大阪)に屈した。総体後、阿部明音(3年)のアタッカー転向や南舘の成長で攻撃の幅を広げたチームは国体を制覇。今回の決勝ではスパイク213本のうち、タピアは3分の1程度の74本と依存度が下がった。
「絢華や陽果里を使う組み立てが目標だった。安心してトスの選択ができた」と熊谷。チーム全体の成長を感じさせる優勝だった。(奥村信哉)