全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(7日、東京体育館)男女準決勝が行われ、女子は国体女王の古川学園(宮城)が熊本…
全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(7日、東京体育館)男女準決勝が行われ、女子は国体女王の古川学園(宮城)が熊本信愛女学院にストレート勝ち。8日の決勝は男子が鎮西(熊本)-駿台学園、女子は誠英(山口)-古川学園の組み合わせとなった。新型コロナウイルスの影響で無観客が続いていたが、準決勝から3年ぶりに観客を入れて実施された。
世界レベルの高さから放つ圧巻のスパイク。ボールが熊本信愛女学院のコートに突き刺さるたび、古川学園のタピア・アロンドラ(3年)は両腕を高々と広げて会心の笑みを浮かべた。
「自分のプレーができてうれしいです。緊張しているとき、声が出なくなったとき、体が動けなくなったとき、みんなが声をかけてくれた」
身長196センチの大エースが、流暢(りゅうちょう)な日本語で2年連続決勝進出を喜んだ。右手甲に「気合」、左手甲に「SMILE」の文字。最高到達点325センチの高さから、15本のスパイク、2本のブロックを決めた。
この日は3年ぶりの有観客。ドミニカ共和国から来日した母・ジュリサさんが初めて観戦に訪れた。13歳でバレーを始めたタピアは2019年12月の来日直前「日本へ行くのが怖かった」と不安にかられていた。そのとき、ジュリサさんに「バレーが好きでしょう。いい選手になるために行かなきゃ!!」と温かく背中を押してもらい、前向きな姿勢で初来日した。
現在は日本食もOK。好きな食べ物は「オムライス、カレーライス、カレーうどん」で、ドミニカ共和国にないというカレーがお気に入りだ。
母の前で活躍したタピアは「とてもうれしかった。日本に来たことが無駄じゃないと思っているはず」と異国の地で親孝行。ジュリサさんは誠英(山口)と戦う、8日の決勝も観戦する。
「日本一を取るために頑張ります」。昨年の3回戦でストレート勝ちした誠英を再び下せば、春高バレーでは3月に開催されていた全国選抜優勝大会を制した1999年以来24年ぶりの優勝。最愛の母に日本一をプレゼントする。(山口泰弘)