11日に阪神競馬場で行われる第74回阪神ジュベナイルF(GI、芝1600m)の過去10年データ分析を紹介する。

アルテミスSをデビューから2連勝で制したラヴェル、同2着も新馬でJRA史上最速タイの上がり3F31秒4を繰り出し評判の高いリバティアイランド、札幌2歳Sを制したドゥーラらが出走予定。

ここでは予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。

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■前走・アルテミスS組は現在2連勝中

過去10年、最多4勝を誇るのは前走・アルテミスS組。【4.3.3.23】と10頭が馬券に絡み、2020年のソダシ、昨年のサークルオブライフと現在2連勝を飾る。2019年は1番人気のリアアメリアが6着に敗れたが、ほぼ毎年、上位を賑わせる王道ローテだ。

[阪神ジュベナイルフィリーズ]過去10年の前走ローテ

アルテミスS 【4.3.3.23】 勝率12.1%、連対率21.2%、複勝率30.3% ファンタジーS 【3.0.2.32】 勝率8.1%、連対率8.1%、複勝率13.5% アイビーS 【1.1.0.1】 勝率33.3%、連対率66.7%、複勝率66.7% 札幌2歳S 【1.0.0.1】 勝率50.0%、連対率50.0%、複勝率50.0% からまつ賞 【1.0.0.0】 勝率160.0%、連対率160.0%、複勝率160.0% サフラン賞 【0.2.1.2】 勝率0.0%、連対率40.0%、複勝率60.0% 京王杯2歳S 【0.1.1.3】 勝率0.0%、連対率20.0%、複勝率40.0% 新潟2歳S 【0.1.0.3】 勝率0.0%、連対率25.0%、複勝率25.0% りんどう賞 【0.1.0.5】 勝率0.0%、連対率16.7%、複勝率16.7% 白菊賞 【0.1.0.8】 勝率0.0%、連対率11.1%、複勝率11.1%

前走・アルテミスS組を着順別に見ると、1着馬は【3.1.1.5】、2着馬は【1.1.1.3】。今年の1着馬ラヴェル、2着馬リバティアイランドが中心的存在なのは間違いないが、3着以下は【0.1.1.15】と数値はガクンと落ちる。今年の3着馬アリスヴェリテ(抽選対象)以下は厳しい。

前走・ファンタジーS組は【3.0.2.32】と過去3勝をマーク。しかし、2018年の1番人気ダノンファンタジー、19年の4番人気レシステンシアと連勝を飾った後、20年は3番人気メイケイエールが4着、昨年は4番人気ウォーターナビレラが3着に残ったが、前走・アルテミスS組ほどの信頼は置けない。

前走・ファンタジーS組の着順別成績は1着馬【2.0.1.4】、2着馬【1.0.0.8】。前述の好走馬も1着馬であり、2着馬は2012年の5番人気ローブティサージュが制して以降、馬券に絡んでいない。今年1着馬のリバーラは合格ラインも、2着馬ブトンドールはデータ上、消しとなる。

■直行ローテより前走・1勝クラス組が上

ドゥーラが該当する前走・札幌2歳S組は【1.0.0.1】とサンプルが少なく判断が難しい。2013年の5番人気レッドリヴェールは直行ローテで制し、17年のロックディスタウンは1番人気で9着に敗れた。キタウイングが該当する前走・新潟2歳S組は【0.1.0.3】。唯一、2着に好走したのは前述の2013年にレッドリヴェールとハナ差で惜敗のハープスターだった。基本的にはこちらのローテも厳しいか。

クラス別で見ると、前走・新馬/未勝利組【0.0.1.23】、前走・1勝クラス組【1.4.2.42】、前走・オープン/リステッド競走組【1.1.0.16】。前走・1勝クラス組の好走例は多く、昨年こそ前走・赤松賞(1勝クラス)から挑んだナミュールが1番人気で4着に敗れたが、レースで痛恨の出負け。2020年は2番人気サトノレイナスが前走・サフラン賞(1勝クラス)から2着、19年は6番人気マルターズディオサも同じく前走・サフラン賞(1勝クラス)から2着と好走した。

前走・1勝クラス組を距離別に分けると、1400mは【1.1.1.16】、1600mは【0.3.1.20】、1800mは【0.0.0.2】。同距離の前走マイル組が強く、前走・サフラン賞のサンティーテソーロ、前走・赤松賞のミスヨコハマ、前走・白菊賞のムーンプローブの3頭は、出走すれば穴馬候補となる。

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文●SPREAD編集部