「春の高校バレー」として行われる第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)の東京大会は13日、駒…
「春の高校バレー」として行われる第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)の東京大会は13日、駒沢屋内球技場で行われ、女子は八王子実践、文京学院大女、共栄学園が全国切符を獲得した。昨年度、本大会で4強入りした下北沢成徳は4位で敗退。日本代表主将を務めた荒木絵里香、木村沙織ら多くの名選手を育て、今季限りで勇退する小川良樹監督(67)は最後の「春高」出場を逃した。
文京学院大女との準決勝に続き、共栄学園との3位決定戦もフルセットで敗れた下北沢成徳の選手たちはコートで泣き崩れた。昨年度の本大会で4強入りの原動力となったエース谷島里咲、184センチの古川愛梨(ともに3年)らを擁し、今年度も全国高校総体、国体で4強と結果を残してきたが、3年生最後の大会は全国屈指の激戦区・東京の壁を突破できなかった。
公式戦最後の采配を終えた小川監督は「1番は選手に申し訳ない」と話し、「私らしい終わり方だな」とも語った。下北沢成徳を全国屈指の強豪に導く中、常に重視してきたのは育成。全国切符を逃すシーズンが続いても複雑な戦術の採用にはかじを切らず、シンプルなバレーで選手個々の能力を引き出し、数々の全国制覇を達成した。昨年度までセンターだった古川も「この先、どこかで日の丸のユニホームを着るだろうから」と今年8月から本格的にアタッカーに転向させ、サーブレシーブやバックアタックを磨かせた。
「時代が変わる中、自分なりに最後まで(自分のスタイルを)貫けた。生徒たちの反応を見ながら、自分のやっていることがいいことか、いつも考えていた」。今後は伊藤崇博コーチが監督を引き継ぐ。名将は「伊藤先生には今のやり方にこだわらないで、選手のよさを出してほしい。育成を考え、なおかつ勝負に勝つことに挑戦してほしい」と期待を寄せた。(奥村信哉)