第96回関東大学サッカーリーグ戦 1部 第19節早大00-10-12法大【得点】(早大)なし(法大)23’中…

第96回関東大学サッカーリーグ戦 1部 第19節
早大0-1
0-1
法大
【得点】
(早大)なし
(法大)23’中川 敦瑛、76’久保 征一郎

 10月も残り日数がわずかとなり、関東大学サッカーリーグ戦も大詰めに差し掛かっている。前節を終えて早大の順位は入れ替え戦圏内の10位。自動降格圏もすぐそこまで迫っている。残留に向け崖っぷちに立たされている中、迎えた難敵・法大との一戦。早大は、FW小松寛太(社3=東京・早実)を1トップ、MF安斎颯馬(社2=青森山田)を左サイドバックで起用するなどメンバーや立ち位置を入れ替えて臨んだ。しかし立ち上がりから相手の勢いに押され守勢に回る。すると23分に中央から崩され失点。そこからは徐々に持ち直し、数多くのチャンスを迎えるが決め切れず、1点ビハインドで前半を折り返す。後半に入っても攻撃の手を緩めない早大であったが、なかなかゴールネットを揺らすことができない。そんな中迎えた76分、相手に追加点を許してしまう。試合はそのまま0-2で終了。残留に向け痛恨の敗戦となった。

 


関東リーグ初スタメン出場となった小松。FWとして起用され、試合後のインタビューでは手応えを感じつつも反省点もあると語った。外池監督は起用理由を「早実出身ですし、早稲田を背負って生きてきたと思うので彼のパーソナリティがチームに落とし込まれればよいなと思いました」と語った。

 序盤から法大ペースで進んだ前半。12分には、早大のバックパスを拾った相手FWとGKヒル袈依廉(スポ2=鹿児島城西)がペナルティエリア付近で接触。際どいプレーだったが、ノーファウルの判定となり間一髪難を逃れる。その後も相手の攻撃に手を焼く展開が続く中、23分、法大の巧みなビルドアップで一気にブロックを崩されると、最後は中川 敦瑛(法大)に押し込まれ先制を許す。反撃に転じたい早大は徐々にボール保持率を高めると、前半終盤にかけて怒涛の攻撃を見せる。まずは38分、高い位置でボールを奪い、MF東廉(スポ2=清水エスパルスユース)が敵陣中央に侵入すると、相手DF4人を引き付けたままフリーの小松にラストパス。しかしボールを受けた小松のシュートは、ゴールラインギリギリのところで戻った相手DFにクリアされてしまう。続く44分にはFKのチャンスを得ると、MF山下雄大(スポ4=柏レイソルU18)のボールにDF神橋良汰(スポ2=川崎フロンターレU18)が合わせるが、これはわずかに枠の上へ。その1分後にも敵陣深い位置でボールを受けた安斎の折り返しから山下がダイレクトで狙うが、相手GKの好守に阻まれる。アディショナルタイムには、CKの流れからロングボールを受けたDF平瀬大(スポ4=サガン鳥栖U18)が一人かわして強烈なシュートを放つが、惜しくもポストを叩いてしまう。好機をつくりながらも1点を返せず前半を終えた。

 


核としてチームに献身し続けている安斎。今節は、左サイドバックとしてプレー。攻守において力を発揮するユーティリティ性を見せつけた

 後半もそのまま攻勢を強めたい早大。50分には、MF山市秀翔(スポ1=神奈川・桐光学園)の背後へのパスからFW駒沢直哉(スポ2=ツエーゲン金沢U18)が振り向きざまにシュートを放つが、相手GKに防がれる。その後も出足の良い守備で相手の攻撃の芽を摘み、自分たちの時間をつくり続けるが、決定的なシュートチャンスまで持ち込むことができない。すると76分一瞬の隙をつかれ失点を喫し、2点ビハインドとなる。残り時間が少ない中、最後までゴールに向かう姿勢を見せ続けるが、相手DFの牙城を崩すことができず。0-2の完敗を喫した。


後期リーグ全試合に出場し、駒大戦を除きフル出場を果たしている西尾。「駒沢を抜くためにも全部勝たなくはいけないですし、順天、流経との直接対決もあるので全部勝つ気持ちでやっていきたい」と覚悟を口にした

 これで今季の無得点試合は10試合目。ここ2試合複数得点が続いていた中、再び無得点に終わってしまった。決してチャンスがつくれていなかったわけではないが、「点を取るためにきれいにではなく、もっと泥臭く、どんな形でも突き詰められなかった」(小松)とあと一歩、最後の押し込むところまで至らなかった。今節の結果、他会場で11位の流通経大が勝利したため、再び自動降格圏内へと転落した早大。残留圏である9位・駒大との勝ち点差は5のままだが、依然厳しい状況には変わりない。しかし、次節、中2日での筑波大との一戦を終えると、その後は順大、流通経大との残留争い直接対決も控えている。チームとして下を向いている余裕は一切ない。「プレーオフ以上、駒沢を抜くためにも全部勝たなくてはいけない」と西尾。残り4試合、今の早大が持てる全てを発揮し、切れかかっている残留という糸を意地でも手繰り寄せて欲しい。

(記事 髙田凜太郎 写真 水島梨花、宮下幸)

 

早大メンバー
ポジション背番号名前学部学年前所属
GKヒル 袈依廉スポ2鹿児島城西
DF◎平瀬 大スポ4サガン鳥栖U18
DF安斎 颯馬社2青森山田
DF24西尾 颯大スポ4千葉・流通経大柏
DF27神橋 良汰スポ2川崎フロンターレU18
MF10植村 洋斗スポ3神奈川・日大藤沢
MF11西堂 久俊スポ4千葉・市船橋
→35分18駒沢 直哉スポ2ツエーゲン金沢U18
MF17本保 奏希スポ1JFAアカデミー福島
→HT14山市 秀翔スポ1神奈川・桐光学園
MF19東 廉スポ2清水エスパルスユース
→76分伊勢 航社2ガンバ大阪ユース
MF31山下 雄大スポ4柏レイソルU18
→80分平松 柚佑社3山梨学院
FW33小松 寛太教3東京・早実
→66分14松尾 倫太郎人科2千葉・八千代
◎=キャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位大学名勝点試合数得点失点得失差
明大4118132371720
東京国際大351810371423
桐蔭横浜大321810331914
筑波大31182517
法大31182827
東洋大3018291811
拓大28183329
国士舘大23182621
駒大1618102036−16
10流通経大1418102251−29
10早大1118111331−18
12順大18131437−23
第19節終了時点
コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――この試合の結果をどのように受け止めていますか

 本当に中々勝ち点というか、自分たちの思うように望んでいるようにはいかない、いけないというところがあるので、非常に悔しく、苦しいです。こういう時こそしっかり顔を上げて、残り4試合向かっていきたいです。

――試合内容を振り返ってください

 ケガ人やコンディションの問題もあって、メンバーを入れ替えてというところではありました。前回3失点というのもあったので、どうしても慎重になってしまいましたね。そういう部分が大きい中で、それをなんとか乗り越えようというのはありました。失点をしてしまってから少しずつ自分たちの形が出せるようになってきたりだとか、そういうところで自分たちのやりたいことはかなりできたと思います。やはり、2失点目のところもそうですし、最後点が取りきれないという部分も少し苦しかったというところはあります。

――法大はなんとしても0で抑えるという気迫が凄まじかったですが

 各大学それぞれの状況の中で1つ1つ乗り越えようというのはあったと思います。そういう空気を感じながらも我々もどう頑張っていくか、その中で自分たちの逆境をどう乗り越えていくかというのはありました。そうですね。そういう意味では相手にそこを上回れてしまったのはあったと思います。

――スタメンに2戦連続で得点を奪った駒沢選手(直哉、スポ2=ツエーゲン金沢U18)はなく小松選手(寛太、教3=東京・早実)をワントップで起用した意図を教えてください

 駒沢が前回の試合で足を痛めてしまって、今節に出れるか分からないという状態でした。そこで、小松の状態が良かったので起用しました。彼は早実出身ですし、早稲田を背負って生きてきたと思うので彼のパーソナリティがチームに落とし込まれればよいなと思いましたね。

――後半はチャンスも多く、もう少しで得点という場面も何度も見られました。残り4節、チームの最も改善すべき課題は何だとお考えですか

 こないだのところから守備というよりもヘディング1つであったり、マークの仕方など基礎的なところに立ち返って1週間取り組んできました。そういう意味では、その成果が局面、局面では見られました。しかし、やはり失点の仕方、相手のパワーが上回ってきた時にそこを受けてしまって誤点になってしまう。そういう影響は大きく受けていると思います。そのような状況を乗り越え、前を向き、試合ができるように3日後ですが、そのような状況を作り上げていきたいです。

――10月の連戦も終盤に差し掛かかり、火曜には筑波大戦がひかえています。この2日間どのような準備をしていきたいですか

 先ほども述べましたが、顔をあげて前を向いて戦っていきたいです。当然、ここまで試合に出れずに悔しい思いをしていたメンバーであったり、このような苦しい状況を乗り越えるためにチーム全体で頑張ってきたと思うのでそういったところを全員で共有しながら試合に臨んでいきたいなと思います。

――試合に関係のないことで恐縮なのですが、ヴァンフォーレ甲府が天皇杯を優勝されました。試合は見られていましたか

 はい、全ては見てませんが見ました。

――結果や内容を受けて何か感じたことはありますか。また、地方クラブが天皇杯を優勝した事の意義あるいは優勝が日本サッカー界に与えた価値は何だとお考えですか

 1つは山本英臣(ヴァンフォーレ甲府)ですね。僕がヴァンフォーレに入団した時に一緒に入ってきた者で。彼も苦しい状況というか、ジェフユナイテッド市原・ 千葉からラストチャンスで入団してきて、僕もマリノスをクビになってラストチャンスと思い、入ってきた甲府でした。一緒に戦ってきたメンバーがこの時まで、こういうチームでプレーをし続けているというのは感銘を受けました。PK耐えて、守ってもらって最後決めてというところはヴァンフォーレ甲府としての1つの象徴として背負ってきた選手だと思うので報われて良かったなと思いました。あのような小さな町で日本一になるというのは色んな意味で勇気を与えます。ただ、リーグ戦は中々厳しい状況の中で、日常のリーグ戦はそこにあるし、もちろん喜ばしい結果ではあります。しかし、そういったチームでも改善すべき点はある、そのまま手放しに喜べる状況ではないということではないということからサッカーの厳しさを感じました。そういう中で生き続けてたり、スタッフの人も多く残っていますし、その報われて良かったと思う分、サッカー界という厳しい状況の中で生きていくという難しさも同時に感じる試合だったなと思います。

西尾颯大(スポ4=千葉・流通経大柏)

――今の率直な気持ちをお聞かせください

 残り5試合で勝たなくてはならない中で、内容がどうあれ絶対に勝たなくてはいけませんでした。勝てなかったというところが悔しいし、だめだと思っています。

――チームの気持ちの浮き沈みなどを感じることはありましたか

 駒沢戦終わった後のチームの雰囲気はあまりよくなかったこともありました。しかし、最近はそういうことは感じないですね。

――後期は、初戦の東京国際大戦以外の試合で相手の先制点を許す結果になっています。守備陣としてその結果に対して何を思いますか

 前回もそうでしたが、前が点を取ってくれたりする中で、先制点に限らず、失点することはディフェンスとしてはよくないです。失点しなければ負けることはなく、最低でも勝ち点1の引き分けを取れると思うのでそこはまだまだだなと思います。

――中2日で筑波大戦を迎えます。次節に向けての意気込みをお願いします

 残り4試合、プレーオフ以上。駒沢を抜くためにも全部勝たなくはいけないですし、順天、流経との直接対決もあるので全部勝つ気持ちでやっていきたいです。

小松寛太(教3=東京・早実)

――今日の試合のプランを教えてください

 相手がスリーバックということもあったので、守備の部分と攻撃の部分を確認しました。あとはチームの状況を踏まえて、絶対に勝ち点3を取りたいというプランがありました。

――関東リーグにスタメンとして初出場されましたが、試合を振り返っていかがですか

 初スタメンでしたが、今のチームの状況を考えると、個人のためにというよりかは、チームのためにというところを第一に置いて、その上で個人結果が出れば良いなという感じでしたね。第一にチームのために戦いました。

――小松選手にどのような役割が期待されスタメンに起用されたとご自身ではお考えですか

 前線からの守備であったりとか、運動量というか、サッカーの技術以外のところであったりを意識して入って、手応えを感じた部分もありました。しかし、やはりチームとして結果が出ていないというところは、しっかり受け止めて、もっとやっていかないとなと思います。

――FWとしての起用でしたが

 最近、フォワードのトップをやり始めて、普段奥田(陽琉、スポ3=柏レイソルU18)とか駒沢(直哉、スポ2=ツエーゲン金沢U18)とかがやってくれているのとは、また違う特徴が評価されてフォワードとして出ました。僕自身の特徴というのは、試合前からしっかり自分の中に落とし込んではいたので、そういうところを活かしたかったんですが、なかなか出すことが出来ず、悔しく思います。

――安斎(颯馬、社2=青森山田)選手との位置関係については

 個人的な話にはなるのですが、プライベートから仲良くしていて、試合の中でも結構コミュニケーションを取っていました。僕が個人で(相手選手を)剥がせるような選手ではないので、溜めを作ったところで数的有利な状況を作るというのを、コミュニケーションとして取っていいました。その中で、何本か良い形は出来ていましたけど得点につながらなかったというのは課題に挙げられます。

――後半途中交代されましたが、ベンチから見ていてピッチの様子は小松選手の目にはどのように写っていましたか

 このチームがなかなか勝てていないという状況の中で、雰囲気的に落ちてしまったなという部分がありました。そこは出ている選手出ていない選手、会場に足を運べていない選手の気持ちを汲み取ると、もっともっと落とさずにやっていかないといけません。そこは本当に突き詰めていくのが早稲田らしさだと思うので、もっとやっていくべきかなと思います。

――雰囲気が落ちてしまったという部分が、チームの2失点目につながったというようにお考えですか

 良い攻撃で、あと少しで点が取れそうという雰囲気の中での、チームとしての一瞬の隙だったかなと感じます。

――チャンスが何度も作られていた中で、得点が決めきれなかった要因というのは

 前々節、前節ともう一回得点を取ろうというチームのテーマがあって前々節、前節と得点が取れていた中で継続的に得点を取ろうという話はありました。しかし、相手がゴール前で結構体を張っていたので、そこをこじ開けられなかったという点と、やはり点を取るためには綺麗にではなく、もっと泥臭く、どんな形でももっともっと突き詰められなかったのが要因かなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 チームとして勝ち点3が必要なので、チーム一丸となって頑張ります。