5月29日、東京六大学野球春季リーグの最終週2日目が行われ、慶大が早大を5対3で下して連勝。早慶戦を連勝で制し勝ち点3(8勝4敗1分)の2位で春季リーグを終えた。

本塁打の後にはライト前に単打も放つなど長短織り交ぜた打撃を見せた慶大・萩尾

 王座奪還を目指す秋に向けて、慶大が2017年秋以来となる早慶戦連勝で春季リーグを締めた。

 慶大は3回に押し出しで先制点を挙げたものの、その裏に早大先発投手の清水大成(3年・履正社)にタイムリーを打たれてすぐさま同点に追いつかれた。

 そんな嫌な流れを払拭したのは主砲の一発だった。
5回無死一、二塁の場面で4番・萩尾匡也(4年・文徳)が、清水の甘く入ったスライダーを泳ぎながらもレフトポール際スタンドに運び、これが決勝の3ラン、本塁打王争いトップとなる今季5号となった。
萩尾は「打てるボールを打ちにいった結果です。ストレートにタイミングを合わせながら、変化球に泳いでも飛ばすということができました」と満足げに振り返った。本塁打と同じくリーグ最多の17打点を挙げたことに対しては「本塁打の数より嬉しいです」と笑顔を見せた。
このリードに慶大先発の外丸東眞(1年・前橋育英)も落ち着いてアウトを重ねていき6回1失点で試合を作り、嬉しいリーグ戦初勝利となった。

「他の相手よりも緊張しますが、意識せずに投げられました」と慶大・外丸。リーグ戦初勝利については「率直に嬉しいです」と喜んだ

 慶大・堀井哲也監督は試合を終えて「優勝がかかっていなくても早慶戦の重圧は一緒なので、勝ててホッとしています」と胸を撫で下ろした。今季打撃が完全に開花したと言っていい萩尾については「体に瞬発力があります。スイングスピードはチームで一番。相手が警戒する中での球にもコンタクトできるようになりました」と成長を称えた。

 一方、早大は勝ち点1(3勝8敗2分)の5位で春季リーグを終えた。小宮山悟監督は収穫を問われ「それぞれの力量を把握できた。この春の感じであぐらをかく選手はいないでしょう」と、選手たちの奮起に期待した。主将の中川卓也(4年・大阪桐蔭)は「本当の意味で死に物狂いにならないといけません」と、厳しい夏の練習を経ての秋の逆襲を誓った。

 これで春季リーグの全日程が終了。首位打者には打率.429の明大・宗山塁(2年・広陵)が輝き、トロフィーを受け取ると「重みを感じて、あらためて名誉なことだと思いました」と殊勝に語った。また、最優秀防御率は慶大・橋本達弥(4年・長田)が1.53で受賞。「リリーフなのでみんなが頑張って回してくれたおかげです」と仲間たちに感謝した。

 優勝した明大は6月6日開幕の全日本大学野球選手権に出場(明大の初戦は大会3日目予定)。2019年の明大、2021年の慶大に続くリーグ勢3連覇を狙う(2020年は中止)。

天皇杯や優勝旗などを手にする明大の選手たち。左から2番目が首位打者の宗山

■早稲田大vs慶應義塾大2回戦
慶大 001 030 010=5
早大 001 000 110=3
【慶】〇外丸、森下、渡部淳-宮崎
【早】●清水大、佐竹、伊藤大、原、伊藤樹-印出
本塁打:慶大・萩尾(5回3ラン)早大・蛭間(8回ソロ)

1回戦に続く2試合連続本塁打を放った早大・蛭間拓哉(4年・浦和学院)。バックスクリーン横の右中間スタンドに飛び込む文句なしの一発だった

文・写真=高木遊