★厳しいプレッシャーはねのけ大勝上武大vs白鴎大3回戦上武大 1041004=10白鴎大 0000000=0(7回コールド)【上】寺沢、宮川(哲)—吉田【白】安藤、中村—小川優勝を喜ぶ小豆澤誠や宮川哲(上武大)勝った方が優勝となる大一番で…

★厳しいプレッシャーはねのけ大勝

上武大vs白鴎大3回戦

上武大 1041004=10
白鴎大 0000000=0
(7回コールド)
【上】寺沢、宮川(哲)—吉田
【白】安藤、中村—小川

優勝を喜ぶ小豆澤誠や宮川哲(上武大)


勝った方が優勝となる大一番で上武大が白鴎大を10対0で下し、6季連続30度目のリーグ優勝を決めた。

この内容だけで言えば「上武大1強」のように思われるかもしれないが、昨年はリーグから大山悠輔内野手(白鴎大→阪神1位)ら4選手がドラフト指名を受けるなど、他校のレベルは上昇。今季は、全勝同士で迎えた最終節の1回戦に敗れ、後がない状況からの連勝し優勝を決めた。

そんな状況下でのコールド勝ちに谷口英規監督は「追い込まれた状況でよくやりました。どこよりも練習してきたという思いを持って、腹をくくってプレーしてくれました」と選手たちを称えた。そして「経験のある中心選手がしっかりと仕事を果たしてくれました」と昨年からのレギュラーだった選手の活躍が大きかったと話す。

この日の3回戦でも、初回に1年春からレギュラーを張る鳥巣誉議内野手(4年・久留米商)が先制打を放ち、7回は吉田高彰捕手(3年・智辯学園)と島田海吏外野手(4年・九州学院)がダメ押しのタイムリーを放った。

投手陣も当初エース格に目されていた左腕・寺沢星耶投手(3年・佐久長聖)が左肩の不調により出遅れたが、185cm右腕の西村雅暉投手(2年・熊本国府)や本格派右腕の宮川哲投手(4年)らで熾烈なリーグ戦を凌ぎきり、寺沢もこの日4回無失点と試合を作り、ある程度のメドが立った。

現在、上武大は4季連続で全国大会4強入りを果たしており、6月5日に開幕する全日本大学野球選手権では、2013年以来2度目となる優勝の期待もかかる。

主将を務める鳥巣は「今までやってきたことが報われて嬉しいです」と語り「日本一になるためにやってきたので、一戦必勝でしっかり準備していきたいです」と抱負を語った。

大迫力の応援団と喜びを分かち合う選手たち。鳥巣が「声を枯らして応援してくれたあいつらの顔を見た時に、こみ上げるものがありました」と目を潤ませた。


★注目選手

島田海吏外野手(しまだ・かいり/4年・九州学院)

精鋭揃う侍ジャパン大学代表でもナンバーワンの俊足を誇る一番打者。2年春からレギュラーを掴み、経験とともに自信を深めた打撃や走塁技術も大学球界トップレベルに近づいてきた。

小豆澤誠内野手(あずきさわ・まこと/4年・飛龍)

学生球界屈指の守備力を誇る遊撃手。小柄ではあるが打撃にも力があり、今春は最高殊勲選手賞を獲得し勢いに乗る。全国的に珍しい苗字であるため、控え選手たちで作詞される応援歌も凝ったものが多い。

文・写真:高木遊