開幕から1カ月以上が過ぎ、各球団に加入した新外国人助っ人の成績も明暗が分かれはじめている。セ・リーグはパ・リーグに比べ…

 開幕から1カ月以上が過ぎ、各球団に加入した新外国人助っ人の成績も明暗が分かれはじめている。セ・リーグはパ・リーグに比べると新加入の外国人選手が少なく、コロナ禍の影響で調整が遅れていた選手も多いが、そのなかで評価が高いのは誰なのか。

 かつて大洋ホエールズ(現横浜DeNAベイスターズ)で活躍し、現在は野球解説者やYouTubeでも活動する高木豊が、球団ごとに【◎、〇、△、×】の4段階で新助っ人たちの働きぶりを評価した。

※高木氏に取材した時点で一軍での出場がない選手、出場試合数が少ない選手は評価を省略。また、育成選手は評価の対象外。



開幕戦でセーブに失敗した阪神のケラー

***

広島【○】

《新外国人助っ人》

●ドリュー・アンダーソン(投手:右投げ)

●ニック・ターリー(投手:左投げ)

●ライアン・マクブルーム(内野手:右打ち)

※取材時点でアンダーソンとターリーは一軍での出場がなかったため、評価を省略。

「マクブルームは、なかなかいいと思いますよ。4番に座っているとどうしても鈴木誠也(現シカゴ・カブス)と比べられてしまいますが、しっかりとした形を持っているし、性格がまじめ。それと、本人が『今、野球をやっていて一番楽しい』と言うぐらいなので、チームメイトともうまくいっているんだと思います。

 打率はあまり高くないですが、そこそこ打点を挙げていますし、まずまずのスタートが切れたと思います。ホームランを30本打てるような打者ではないと思いますが、打点を稼いでくれるとチームとしては大きいです。

 今はファーストを守っていますが、レフトを守っている時もありましたよね。ポジションはファーストで固定すると、より打ちやすくなるんじゃないでしょうか」

巨人【◎】

《新外国人助っ人》

●マット・シューメーカー(投手:右投げ)

●マット・アンドリース(投手:右投げ)

●グレゴリー・ポランコ(外野手:左打ち)

●アダム・ウォーカー(外野手:右打ち)

※取材時点でアンドリースは一軍での出場がなかったため、評価を省略。

「シューメーカーは、ベテランだけに投球スタイルが確立されている印象です。ツーシームやチェンジアップ、スプリットと球種も多彩ですし、コントロールもよく、投球の組み立てがしっかりしています。大きく崩れるようなことは少ないでしょうし、打線との絡みがうまくいけば、2桁ケタは勝てると思います。

 ポランコは、試合のポイントになる場面で活躍できる選手ですね。打率は低いですがパワーはありますし、『ここで四球がほしいな』という場面で四球を取れたり、走者が走った後にタイムリーを打って逆転するなど、勝敗に関わることが多い印象です。

 欲を言えば、安定的に打ってくれればというところでしょうけど、選球眼も悪くない。低めの変化球をどんどん振ると思っていたのですが、ボールをよく見極めているシーンが見られますし、我慢する力があります。もう少し慣れてくると少しずつ安定感が出てくるはずです。今は日本のバッテリーの攻め方を自分なりに研究しているんだろうなと思います。

 ウォーカーは徐々に慣れてきましたね。アメリカの独立リーグでやっていた選手に多いんですが、しっかりとした野球の教育を受けていないからか打ち方が荒削りなんですよ。それでも能力はやはり高いです。(4月21日の)広島戦だったと思いますが、真ん中低めのチェンジアップを『あっ』というような感じでとっさに拾って、パンチショットのような形でスタンドまで運ぶんですから。

 ただ、打つ形が少し悪いので、そのあたりを日本で修正できればいい戦力になるはずですし、日本で成長していけるタイプだと思います。守備は......割り切る必要があるでしょうが、性格が素直そうですし、チームに溶け込んでいることもプラス材料ですね」

阪神【○】

《新外国人助っ人》

●アーロン・ウィルカーソン(投手:右投げ)

●カイル・ケラー(投手:右投げ)

「最近パワー系の投手が増えているなか、ウィルカーソンは制球力とコンビネーションで抑えていくタイプで、クレバーな投手だと思います。外国人投手はボールを連発したり、力任せに投げていく投手が過去には多かったんですけど、非常にまとまっている印象ですし、阪神打線の援護次第で10勝ぐらいは期待できそうです。

 ケラーは開幕から登板2試合で救援に失敗しましたけど、実力はあると思うんです。ただ、あの打たれ方(ヤクルトとの開幕戦で9回に2本塁打を浴びるなど3失点)は精神的にきついですよね。得意球のカーブを致命的な場面で打たれているというのがまた......。

 昨年マイナーで奪三振率が高かったんですが、マイナーぐらいだとあのカーブでも打たれなかったんだと思います。ただ、日本人の打者は変化球を打つことに長けているので、そのあたりは捕手が考えてあげなければいけません。ケラーの特長と日本人打者の特長を照らし合わせると、やはりコンビネーションが必要なピッチャーなので。ちょっとしたボタンのかけ違いでいいスタートを切れず、ああなってしまったんでしょうね。

 あと、カーブを投げる時に投げ方が少し緩むんだと思います。だから、いい打者であれば、投げる前からカーブが来るとわかるんじゃないですか。打たれたのは全部カーブでしたからね。クローザーでの起用を考えていたと思うんですけど、今後はセットアッパーぐらいで使って、よかったらクローザーにするとか、配慮してあげたほうがいいかもしれません」

※取材時点でヤクルトのコールとスアレスは一軍での出場がなかったため、評価を省略。DeNAのクリスキーは投球回数が少なかったため、評価を省略。

ヤクルト【―】

《新外国人助っ人》

●A・J・コール(投手:右投げ)

●アンドリュー・スアレス(投手:左投げ)

中日【―】

《新外国人助っ人》

無し

DeNA【―】

《新外国人助っ人》

●ブルックス・クリスキー(投手:右投げ)

(パ・リーグ編:日本野球に慣れてきた選手も多い中で、唯一の「×評価」だった球団は?>>)