正遊撃手定着へ猛アピール中、石井琢朗コーチは最高のお手本「守備に力を入れてやっています」 DeNAの森敬斗内野手は初の開幕スタメン&レギュラー奪取へ沖縄・宜野湾キャンプでアピールを続けている。Full-Count編集部のインタビューに応じた…
正遊撃手定着へ猛アピール中、石井琢朗コーチは最高のお手本「守備に力を入れてやっています」
DeNAの森敬斗内野手は初の開幕スタメン&レギュラー奪取へ沖縄・宜野湾キャンプでアピールを続けている。Full-Count編集部のインタビューに応じた高卒3年目は「1番・遊撃」への意気込みを激白。石井琢朗野手総合コーチからの学び、また同世代選手へライバル心をむき出しにした。
森の表情がキリッと引き締まる。言葉の端々に今季へかける思いと手応えがにじむ。
「実戦でヒットは出てますし、チーム打撃に関しても少しずつできることが増えてきている。スタメンを取るためのアピールはできているかなと思います。結果として、いいものが出ているのは自信になります」
三浦大輔監督の就任2年目。1998年の日本一メンバー、石井琢朗野手総合コーチがチームに復帰した。現役時代に遊撃手として通算2432安打、358盗塁。2020年ドラフト1位男にとっては最高の“お手本”だ。付きっ切りで指導する石井コーチから学んだ守備の“極意”は常に頭に入れてある。
「守備に関しては、今年力を入れないといけないところだと思っています。石井コーチからたくさん教えていただいていますが、その中でも『右足でボールをとる』ということは印象に残っています。来るボールに対して待つ、間をちゃんと取るということです。いい捕球はいい送球につながる。秋季キャンプから言われていて、今も継続的にやっています」
昨季はオールスター前から1軍定着。しかし、遊撃手として課題を残した。44試合出場で6失策。1軍定着へ、まずは守備力向上が必要不可欠だ。
「エラーはもう少し消さなければいけないところ。ミスの内容も悪いですし、もう少し確実性を持った守備をしないといけない。今年は守備に力を入れてやっています」
オフ期間に5、6キロ増の体重80キロ台に「単純にパワーをつけたい。しっかり食べてトレーニングをする」
オフ期間は筋力トレーニングに精を出した。昨季終了後に75キロだった体重は5、6キロ増量。80キロ台となり、下半身は見るからに厚みが増した印象だ。
「単純にパワーをつけたいというのがありましたし、体を大きくすることをテーマにしてきました。周りから『大きくなった』と言われるので良かったなと思います。(オフ期間は)しっかり食べてトレーニングをする。トレーニングは鍛える部位を変えて、ほぼ毎日やってました。これまで履いていたパンツは“パツパツ”になってしまいました」
昨年の日本シリーズではヤクルトの奥川恭伸投手、オリックスの宮城大弥投手だけでなく、紅林弘太郎内野手も躍動。森は横須賀市内の青星寮でテレビ観戦。同じ2001年度生まれの選手たちを意識しないわけがない。
「同級生が活躍していて、僕がそこまで活躍をしていない。悔しいなと思います。同級生ができて、僕ができないことはない。やらなければならない、という思いもあります。負けないように。絶対にできると信じて。自分の中で、今年こそ結果を残せるように頑張ろうと思っています」
1月22日に放送されたTBS系「ジョブチューンSP プロ野球選手が大集合ぶっちゃけ祭り」では、そのイケメンぶりに注目が集まった。「もちろん嬉しいですけど、もう少し結果を出して。野球でも褒めてもらいたい思いです」と打ち明ける。本業では「1番・遊撃」の座を目指していく。
「1番を打ちたいと思っています。やっぱり上位を打ちたいです。そのためにバントだったりチーム打撃が必要ですし、もう少し確実性を上げていかないといけない。もう少し意識を高めていきたいです」
「まずは開幕スタメンを勝ち取ることが1つ。1年ちゃんとレギュラーとして試合に出られるように。頑張りたいなと思っています」
チーム期待の有望株は一歩一歩、歩みを進めていくつもりだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)