前田佳織里さん(左)と小原莉子さん。声優として活動しながら「声優e-Sports部」にも所属「誰かと助け合う大切さはゲームで教わった」 そう語るのは、アニメやゲームなどを中心に声優として活躍する前田佳織里さんと小原莉子さんだ。前田さんは「ラ…
前田佳織里さん(左)と小原莉子さん。声優として活動しながら
「声優e-Sports部」にも所属
「誰かと助け合う大切さはゲームで教わった」
そう語るのは、アニメやゲームなどを中心に声優として活躍する前田佳織里さんと小原莉子さんだ。前田さんは「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の桜坂しずく、小原さんは「BanG Dream!」の朝日六花といった人気キャラクターに命を吹き込む一方、プライベートではふだんからゲームプレーに勤しむ根っからのゲーマーでもある。
そんなふたりは現在、「声優e-Sports部」にも所属。YouTubeチャンネルでの動画投稿やイベント企画などを通し、声優だからこそできる視点でeスポーツ業界の活性化に貢献している。ふたりは一体どのようなゲームと出会い、どのような体験をしてきたのか。ゲームとの出会いからふだんのプレースタイルなどについて尋ねた。
――まずはゲームと出会ったきっかけを教えてください。
前田 友達の家で遊んだNINTENDO64(以下、64)の『ピカチュウげんきでちゅう』が最初にプレーしたゲームだったと思います。私の家はけっこう厳しくて小学生の頃からゲーム禁止だったこともあり、友達のお家で一緒に遊ばせてもらうことが多かったですね。大人になってからは、幼少期の反動からなのかゲームにめちゃくちゃハマりました。新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間も増えましたし、最近は64の本体をそろえて『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を遊んだりしています。
小原 懐かしいね! 私はスーパーファミコンの『ストリートファイターⅡ』が最初でした。あとは同じくスーパーファミコンの『星のカービィ』や『がんばれゴエモン』でも遊びましたね。あとはかおりん(前田さんの愛称)と同じく64だったり、後続ハードのゲームキューブや携帯ゲーム機のゲームボーイアドバンスもそろえていました。今思い返すと、任天堂のハードで育ったように思います。
――では、現在ハマっているゲームについて教えてください。
小原 ここ最近、Nintendo Switch(以下、Switch)のゲーム作品を続けて買いました。『おすそわける メイド イン ワリオ』と『やわらかあたま塾 いっしょにあたまのストレッチ」です。2本ともダウンロードして楽しくプレーしています。
前田 私もSwitchで『パワプロクンポケットR』をプレーしている最中です。MCを担当している番組で軽く遊んだあとに本腰を入れてプレーしてみたら、野球ゲームなのに野球をするまでにとても時間がかかりました(笑)。ゲームシステム周りをまだ理解できていないので、やり込むつもりです。
――ふだんは複数人で遊ぶことが多いのでしょうか。
前田 ゲームにもよりますね。『あつまれ どうぶつの森』はひたすらひとりで作業していました。でも結局『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』出演時に仲よくなった子を頻繁に(ゲーム内の)島に呼んでいましたね。
小原 ゲームは気軽にコミュニケーションが取れるから楽しいよね。とくにこのご時世は外で会えないからこそ、オンラインで一緒に遊んだり、「最近どう?」みたいに世間話もたくさんした気がする。
前田 そこが醍醐味かもしれない。私もオンラインプレーにハマって「ひとりだけどひとりじゃない」感覚が身に染みました。
――おふたりはゲームではどのようなプレースタイルですか。
小原 私とかおりんは問答無用にアグレッシブに撃ち合ってやられちゃう「当たって砕けろタイプ」です。
前田 でも声優e-Sports部のメンバーも増えてきて(※)、前に出て戦う子がいたら援護に回る大切さを学びましたね。最近だと役割分担を意識しているかもしれないです。とは言いつつ、私も突っ込んでやられがちなんですけどね(笑)。
※現在11名
小原 確かに。誰かと遊ぶことで「この人はこういうタイプなんだ」って観察するようになったから、バランスを考えて立ち回りを変えることは増えたかも。私もひとりの時は好きに遊ぶけど、知り合いと一緒だったら援護メインになっちゃう。
前田 りこぴん(小原さんの愛称)は周りをよく見てるよね。でも私たちの配信を見ている人たちからは「このふたりが絡むと耳が壊れる」って言われるくらい騒いじゃいます。
――おふたりは「フォートナイト」をプレーしていましたが、すごく盛り上がっていましたよね。
小原 ありがとうございます! もう興奮しすぎて、あの時はこの世の終わりみたいな叫びを出しちゃいました(笑)。かおりん以外のメンバーと遊ぶこともありますけど、みんな意外とクールなんですよね。
前田 そう言われると私たち以上に叫んでる人はいなかったかも。何だかんだ私とりこぴんのつき合いも長いから、「笑い声がうるさい!」ってツッコんだ気がします(笑)。
――ゲームで学んだ教訓が人生に役立っている部分はありますか。
前田 大事な場面でも焦らなくなりましたね。ゲームから生き方を学べる機会ってたくさんあると思っていて、たとえばチームで何かに取り組む際の立ち居振る舞いや役割分担は、仕事でも生かせる場面が多いんです。だからゲームで学んだことって無駄にならないし、ゲームがうまい人はなおのこと、ゲームからたくさん教訓を学べると思います。
小原 かおりんの言うとおり、仲間と一緒に協力するタイプのゲームは役割がいろいろあるから、「自分に割り当てられたポジションでどう立ち回るか?」って考え方はゲーム以外にも通じますね。
――おふたりはそれぞれ今後どのような活動にチャレンジしたいですか。
前田 2021年は本当にいろんなことを経験させていただき、個人的には飛躍の年だったと感じています。役者業を通して培った経験を生かしてお仕事をしつつ、もっと自分の新しい側面を見出だせるようなチャレンジもしてみたいです。そして「前田佳織里と言えば○○だよね」と言ってもらえる個性を磨きながら、部長として声優e-Sports部をどんどん引っ張っていける自分でありたい。身長は小さいけど(※)ビッグな存在になれたらいいなと思います。
※146cm
小原 私も声優として、地盤をしっかりと固めて自分にしかできないものを作りたいですね。「このキャラクターは小原莉子」、「この演技は小原莉子にしかできない」という魅力を確立させたいと思いました。
前田 お互いに理想は結構似てるよね。加えて、私はギロッポン(六本木)にマンションを建てられる人間になりたいです!
小原 マンション建てたいの? じゃあ私もニューヨークに別荘を持ちたいです(笑)。
前田 どっちも冗談半分ですが、言霊の力もありますし、今後も夢は大きく全力で頑張ります(笑)
後編(「声を入れたゲームをプレーする動画も出してみたい」)に続く>>
【Profile】
前田佳織里(まえだ・かおり)
声優e-Sports部部長。4月25日生まれ、福岡県出身。「2016声優アーティスト育成プログラム・セレクション」でグランプリ受賞。「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」 (桜坂しずく役)に出演中。持ち前の明るいキャラクターで声優e-Sports部をけん引する存在。
小原莉子(こはら・りこ)
声優e-Sports部広報。2月3日生まれ、岐阜県出身。アニメ「BanG Dream!」「リクはよわくない」や、ゲーム「クレヨンしんちゃん『オラと博士の夏休み』~おわらない七日間の旅~」アミューズメントゲーム「ポケモンメザスタ」など幅広い分野で声優として活躍。声優e-Sports部では得意のMCで進行する一方で、感情を爆発させるキャラとして人気が高い。