高川学園を6-0で破り4年連続の選手権決勝進出、3年ぶり3回目の優勝へ王手 第100回全国高校サッカー選手権は8日に国立…
高川学園を6-0で破り4年連続の選手権決勝進出、3年ぶり3回目の優勝へ王手
第100回全国高校サッカー選手権は8日に国立競技場で準決勝を行い、第2試合では青森山田(青森)が6-0で高川学園(山口)を破り、4年連続の決勝進出を決めた。なお第1試合は、関東第一(東京B)が選手に新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、出場を辞退。対戦予定だった大津(熊本)が不戦勝で決勝進出を決めた。
青森山田は、優勝候補筆頭の看板に相応しい圧勝劇で決勝に駒を進めた。相手の得意なプレーを出させず、自分たちの持ち味を存分に発揮。それでも、主将を務めるMF松木玖生(3年/FC東京加入内定)は「自分たちは、まだ選手権で何も成し遂げていない。その部分をしっかりとミーティングをしながら、次の試合に向けて頑張りたい」と気を緩めず、次戦を見据えた。青森山田が狙うのは3年ぶり3回目の優勝。前回優勝したのは、松木の入学前だ。松木は1年時から主力として活躍しているが、選手権では2年連続の準優勝。同じ思いはごめんだという強い思いがにじみ出ていた。
準決勝では、相手を完封した。この試合の一つの注目点は、高川学園のセットプレーだった。コーナーキックやフリーキックの際、パスを受ける選手が円陣を組んでぐるぐると回って相手の守備を惑わす「トルメンタ」(スペイン語で嵐の意)で得点を重ねて注目を集めていた。しかし、青森山田は、自陣ゴール寄りのエリアで相手にセットプレーを与えなかった。高川学園のコーナーキックは、ゼロ。「トルメンタ」の機会そのものを与えなかった。松木は「いかに自陣でセットプレーの機会を与えないかということは、ミーティングでも話していた。もちろん、独特なコーナーキックやフリーキックは、自分たちも警戒していた部分もあるので、そこはゼロに抑えられて良かったです」と手応えを語った。
攻撃面では6得点を奪った。前半3分、26分とフリーキック、コーナーキックで得点。高川学園の「トルメンタ」のような派手さはないが、マークしてくる選手を振り払う巧みな進路取りとキック精度、ヘディングの力強さが揃ったセットプレーで違いを見せた。
後半は高川学園が守備の布陣を変更したが、試合の流れは変わらなかった。青森山田は後半12分、味方が2人に囲まれながらキープした場面から抜けたボールに反応した松木がゴール方向へ侵入し、左足で豪快に叩き込んで3点目。松木は喪章を天に掲げた。
前回大会も準決勝で5-0大勝も…優勝逃す
前日、今大会にも参加していた長崎総科大附の小嶺忠敏監督が逝去。出場選手全員が喪章をつけて試合に臨んでいた。松木は「自分たちもインターハイの初戦で長崎総附とプレーしていて、その時に小嶺先生がベンチにいた。特に(個人での)関わりはないですけど、高校サッカーを築いてきた方でもあるので、そういった方に向けた得点だったかなと思います」と偉大な先人に敬意を示した。
青森山田は今季、全国3冠を目標としてきた。夏のインターハイを優勝。プレミアリーグは、コロナ禍で全日程が消化できずチャンピオンシップは行われなかったが、EASTで優勝。そして最後の1冠にも王手をかけた。黒田監督が「昨年も準決勝は5-0で勝っていながら決勝では負けている」と話したことや、松木の言葉からも慢心は感じられない。
決勝戦は10日に国立競技場で行われ、14時5分にキックオフを迎える。第100回の記念大会の決勝戦。青森山田が一時代を築く王者として君臨するのか、九州を代表する公立の雄・大津が悲願の初優勝を飾るのか、注目が集まる。(平野 貴也 / Takaya Hirano)