「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会は5日、東京体育館(東京都渋…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会は5日、東京体育館(東京都渋谷区)で開幕し、東北勢の男子は仙台商(宮城)が鳥取中央育英(鳥取)に勝ち、雄物川(秋田)は松江工(島根)にフルセットで逆転勝ち。女子は古川学園(宮城)が氷上(兵庫)を、米沢中央(山形)が首里(沖縄)をそれぞれストレートで破った。一方、男子の弘前工(青森)が東海大菅生(東京)にフルセットの惜敗。一関修紅(岩手)も日本航空(山梨)に敗れた。女子は青森西(青森)が熊本信愛女学院(熊本)、盛岡誠桜(岩手)が福井工大福井(福井)、郡山女大付(福島)は三重(三重)に負けた。

27年連続27度目の出場となる雄物川。第1セット前半はリズムに乗り切れない松江工(島根)に対し、多彩な攻撃でリードを奪ったが、中盤からリズムを崩す。20―20の同点に追いつかれると、一気に突き放されて落とした。

しかし、第2セットは相手の強打を丁寧に拾うなど、粘り強い守備から攻めに転じる持ち味を発揮した。主将の石塚がブロック3枚を打ち破る鋭いスパイクを決めるなどしてフルセットに持ち込めば、第3セットも188センチの長身、角田が要所で強打を決めるなどして逆転で初戦を突破した。

2年連続8度目の出場となる仙台商は第1セット序盤、鳥取中央育英のブロックに阻まれ、思うように得点につなげられない。一進一退の攻防が続いたが、192センチの長身で主将の山元が「練習の成果が出た」というサービスエースが決まるなどして、中盤からリズムをつかむと、点差を広げ、25-19でこのセットを奪った。

第2セットも序盤こそ相手チームにリードを許したが、逆転に成功。山元やミドルブロッカーの野呂田の活躍で着実に点を重ねた結果、ストレート勝ちで2回戦進出を決めた。

女子の古川学園は安定した守りから持ち前の攻撃力を発揮し、上位進出に向けて好スタートを切った。

第1セットは阿部や高橋の攻撃で流れを引き寄せた。その後も195センチの長身、タピアの高さのある攻撃やブロックなどで点差を広げ、このセットを先取した。第2セットも序盤、タピアの攻撃が決まり主導権を握ると、後半も着実に加点。高橋のサービスエースや鈴木玲らの強打も決まり勝利を手にした。主将の熊谷は「競り合う場面もあったが、自分たちのプレーができた」と振り返り、次戦に向け闘志を新たにした。

同じく女子の米沢中央は立ち上がりから高いブロックと正確なレシーブで、首里(沖縄)の攻撃陣を翻弄した。主将でエースの亀井美が強烈なスパイクで決めたり、堅い守りから相手のミスを誘ったりして第1セットを先取した。

第2セットは序盤、「(春高出場を決めた)県大会後、クロスからストレートに変えた」という伊藤未の渾身(こんしん)のスパイクなどで得点を重ねたが、一進一退の攻防に持ち込まれた。それでも後半、粘る首里に連続得点を許さず、亀井美の妹、亀井達らの強打で猛攻。25-19で奪い、初戦を突破した。

一方、男子の弘前工はフルセットの接戦の末に惜敗、初戦で姿を消した。第1セットを落とし、続く第2セットは2年の大型セッター・山田を投入、本来のリズムを取り戻した。同じ2年で190センチの鳴海を軸に高い3枚ブロックで東海大菅生の攻撃を阻止する一方、同じく2年の沢頭が時間差やサーブで躍動し、フルセットに持ち込んだ。

勝負の第3セットはジュースの末、競り負けて万事休す。来年は主将でエースの鳴海は「どんなブロックでも打ち抜けるようにスパイクを磨く」とリベンジを誓った。

一関修紅は守備が乱れ完敗だった。気を吐いたのはライトから鋭い強打を連発した3年の及川。「調子がよく相手のブロックも見えていた。最高のプレーができた」と胸を張った。2年の中沢も最高到達点329センチの高さを生かし、レフトから相手ブロックを上回る強打を決めた。

試合後、「自分のスパイクが通用したのは自信になった。もっと力のあるスパイクを磨きたい」と中沢。「相手の力が上だった」と脱帽した2年のセッター・石川は「ディフェンスを磨いて攻撃パターンを増やしたい」と雪辱を期した。

女子では、青森西が初戦突破を果たせなかったものの、昨年12月に46歳で急逝した木村大地監督の教えを胸に、教え子たちは最後までオレンジコートで躍動した。

第1セットは身長170センチの宮古が要所でブロード(移動攻撃)を決めたが、劣勢をはね返せず落とした。第2セットも、角谷や中田がサービスエースを決めるなどして一時は同点に追い付いたが、力尽きた。後輩を鼓舞し続けた主将の沢野は試合後、「監督の教えとこの悔しさを、今後の糧にしてほしい」と力を込めた。

破れた盛岡誠桜に本来の多彩な攻めがよみがえったのは第2セットだった。エース・笹渡がライトから「会心のスパイク」で1点目。接戦の中盤、リベロ・鶴飼が「思ってたコース」という読み勝ちの好レシーブから技ありのバックアタックで12-13に。後半は「第1セットは不完全燃焼だった」という主将の熊谷がセンターからパワー満点の強打を連発し、終盤には柿木がブロックと鮮やかな移動攻撃で2点を連取、21-23まで詰め寄った。しかし、1、2年生だけの若いチームの反撃もここまで。初戦で力尽きた。

郡山女大付は、相手の高さを崩すことができず、初戦で散った。第1セットはエース・本田が相手にマークされるなど苦しい展開。安藤や後藤らの強打で反撃したが、最後まで流れを変えられなかった。

第2セットは本田の攻撃などで序盤からリードし、小林と後藤の2枚ブロックも決まって点差を広げた。だが、粘る相手に追い上げられて終盤に逆転を許し、逃げ切られた。高校バレー最後となる主将の佐藤のあは「第2セットはミスから崩れ、立て直すことができなかった」と唇をかみしめ、目標の16強入りを後輩に託した。