■ダノンスコーピオン【中間調整】前走の萩Sは4か月半ぶりの一戦。成長を考えそこま…

■ダノンスコーピオン

【中間調整】前走の萩Sは4か月半ぶりの一戦。成長を考えそこまで追い込んでいない仕上げながら、レースでは抜群の勝負根性を発揮し、強い2着馬(キラーアビリティ)を退けた。朝日杯フューチュリティSまでは中6週あったが、放牧に出さず厩舎で鍛錬と実戦感覚の向上に努めている。当初は反動をプール調整で癒し、11月18日に坂路14-14を出したのが中間の初時計。以降坂路とCWを併用し、予定通りのメニューを消化。操縦性に課題があるようで、12月に入ってからの併せ馬では様々なパターンで競馬を教え込んでいる。1週前は松山騎手が騎乗し、CWで併せ馬。大きく先行した馬を早々に追い抜き、直線半ばでは追撃を迎え撃つ格好となったが、しっかり先着を果たした。

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【最終追い切り】この日も松山騎手が騎乗し、坂路で併せ馬。いささか誤算だった1週前追いを踏まえてか、意識的に後ろでジッと我慢させ最後の最後で仕掛ける内容をこなした。その分若干だけ届かなかったものの、伸びそのものは鋭さ満点。追われてヨレそうになったのを、鞍上がしっかり制御できていたのもいい。

【見解】操縦性に課題のある馬だが、中間ずっと厩舎に置いた成果で、最終追いではそこまでの難しさを見せなかった。2週続けて騎乗した松山騎手もある程度は手の内に入れた感がある。多頭数で揉まれたことがなく、そのあたりも課題だが器の大きさであっさりクリアしてしまいそう。身体面でも中間の上積みは大きく、ハマれば突き抜けるシーンまで。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター 競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。