今週は阪神競馬場で朝日杯フューチュリティS(芝1600m)が行われる。
ともに無敗で重賞を制したジオグリフvsセリフォスの2強ムードが漂う今年。キャリアの浅い2歳馬をどの角度から紐解くべきか。この記事では2014年以降のデータから朝日杯フューチュリティSに対してアプローチを行い、攻略への糸口を見つけていきたい。
この記事ではデータ面から朝日杯フューチュリティSを紐解き、攻略への糸口を見つけていきたい。
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■ジオグリフに「馬券内率64.3%」データ
新馬戦→札幌2歳Sと無傷の連勝。大物感を漂わせる圧巻のパフォーマンスを披露し続けているのがジオグリフだ。今回は未知のマイル戦に加えて自身初となる関西圏への輸送競馬。浮かび上がる課題をクリアするためのポイントは「人」の部分にある。
・芝1600mのGI×サンデーレーシング×C.ルメール【7-1-1-5】
馬券内率は64.3%。グランアレグリア以外にもメジャーエンブレム、シュネルマイスターと不確定な要素が多い2、3歳馬をあっさり勝たせてしまう手腕には脱帽するほかない。そしてその鞍上がまとう勝負服がサンデーレーシングのものであれば鬼に金棒。先週のステルナティーアは敗戦を喫してしまったが、リベンジを果たすにはうってつけの舞台と言えよう。
■セリフォスには「馬券内率75.0%」の後押しあり
そのジオグリフと双璧をなすのがセリフォスだ。デビュー以降、無傷の3連勝で勇躍GIの舞台へ。阪神芝1600mを経験している点は大きなアドバンテージと言えるが、それ以上に注目したいのがこちらのデータ。
・急坂芝1600mで2勝以上【3-1-2-2】
こちらは馬券内率75.0%。2歳戦において急坂マイルでの経験値があるに越したことはないのだろう。メンバー中ナンバーワンといって差し支えない完成度の高さがこの馬最大の武器。上記データを満たした同じダイワメジャー産駒のアドマイヤマーズのように、無敗で2歳シーズンを終える可能性は十分だ。
後編ではデータ面から浮上する朝日杯フューチュリティSの穴馬候補2頭を紹介する。
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▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「朝日杯FS編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。