【イングリッシュ・プレミアリーグ チェルシーvsマンチェスター・ユナイテッド 2021年11月28日(日本時間25:30…

【イングリッシュ・プレミアリーグ チェルシーvsマンチェスター・ユナイテッド 2021年11月28日(日本時間25:30キックオフ)】

 リードを得たユナイテッドがどう逃げ切りを図るのか、ということが焦点となったが、特に大きな変更がないまま前半途中からの展開と同様にチェルシーに押し込まれた。
すると、キャリック監督は64分にロナウドを投入。得点シーンに代表されるように走りまくったサンチョがお役御免となり、背番号7が左ウイングに入った。

 勝利するためには守備をするしかない、という状況で投入されたロナウドだったが、サンチョのように走り回ることはなかった。無駄走りをしない、ということではなく、いつものロナウドとしてピッチにいた。

 とにかくどうにかして守るしかない、という状況で、60分で1試合分頑張るという途中交代前提の役割を全うしたサンチョをメイソン・グリーンウッドやファン・デ・ベーグ(89分に登場)ではなくあえてロナウドに替えた意味は、決して、苦しすぎる展開で一発を期待したから、ではないだろう。実際、ロナウド投入後もチームの攻撃での狙いは変わらなかった。そうであるから、あえてのロナウドだった意味は、約30分という時間限定のスーパーサブとしての起用ならば新しい戦い方に対応できるか、という実験だったと捉えることができる。

■ユナイテッドに訪れる変化

 ユナイテッドはPKで追いつかれ、チェルシーのミス以外で勝機を見いだせないまま試合を終えた。チェルシーを相手に引き分け、という結果はポジティブなものであり、ぶっつけ本番で精度の問題こそあったものの、最終ラインだけでなく、フェルナンデス、サンチョ、ラッシュフォードの前線も、スコット・マクトミネイ、ネマニャ・マティッチ、フレッジの中盤も、今後行われるであろう新たな戦い方に順応できるという姿勢は見せた。

 しかし、この日の実験では、ロナウドはいつものロナウドのままだった。

 アディショナルタイムの最後の最後で右サイドを崩されて決定的なクロスを上げられそうになった場面こそ戻る姿を見せたものの、崩されてから後追いで戻っただけであり、結局間に合わずにクロスは上がった。

 試合終了の笛が吹かれると、ロナウドは足早にキャリック監督と握手を交わし、敵味方誰とも話すことなく真っ先にピッチを去った。

 ランゲニック氏が実際にやってくれば、ロナウドもゲーゲンプレスを実行するのだろうか?

 それとも、やはりロナウドはロナウドのままなのだろうか?

 どちらになっても、新監督が稀代のスーパースターをどう扱うのか、ユナイテッドに訪れる大きな変化に注目が集まる。

■試合結果

チェルシー 1―1 マンチェスター・ユナイテッド

■得点

50分 ジェイドン・サンチョ(マンチェスター・ユナイテッド)

69分 ジョルジーニョ(チェルシー)

いま一番読まれている記事を読む