「ATP500 ウィーン」(オーストリア・ウィーン/10月25日~10月31日/室内ハードコート)の決勝で、第2シードの…

「ATP500 ウィーン」(オーストリア・ウィーン/10月25日~10月31日/室内ハードコート)の決勝で、第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が予選勝者の世界49位フランシス・ティアフォー(アメリカ)を7-5、6-4で下し、2017年以来となるシーズン5冠を達成した。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが伝えている。【実際の動画】ズベレフも思わず空振り!ティアフォーの絶妙ドロップショット【実際の写真】ウィーンで初のトロフィーを手にしたズベレフ

ズベレフは今大会で21歳のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)、18歳のカルロス・アルカラス(スペイン)といった若手を破っていた。

決勝でのズベレフは、ファーストサーブでのポイント取得率が80%に上り、ベースラインよりも前に出て打つフォアハンドでティアフォーを攻め立てた。一方のティアフォーは、バラエティ豊かなショットの数々と効果的なネットプレーでズベレフを苦しめた。しかしズベレフが19本ものサービスエースを決める中、ティアフォーは第1セットの1度しかブレークすることができず、それぞれのセットで最後のゲームをブレークしたズベレフがストレート勝ちを収めている。

ズベレフは試合後、「彼は戦術的にとてもうまかった。僕に望むようなプレーをさせてくれなかったからね。それでも勝って、シーズン5つ目のタイトルを手にできて嬉しいよ。ウィーンでは初のタイトルだしね。いい日になったよ」と述べている。

「ウィンブルドン」以降、25勝2敗のズベレフは、これで「ATP1000 マドリード」「ATP1000 シンシナティ」「ATP500 アカプルコ」、そして金メダルを獲得した「東京オリンピック」と合わせて、キャリア最多タイとなるシーズン5つの栄冠を手にしている。今シーズンは決勝で5戦5勝。また、ウィーン大会中にシーズン50勝、キャリア通算300勝にも到達した。

「オリンピックで大きな自信を得られた。おかげで今の自分はどの大会でも優勝を狙えると信じているよ。調子もいい。これからの2大会も大変だけどうまくやりたいね」

ズベレフに敗れたティアフォーだが、今大会では第1シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、第8シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、第7シードのヤニク・シナー(イタリア)とシード選手を立て続けに撃破。2018年の「ATP250 デルレイビーチ」以来となる2度目の優勝は逃したものの、自身最多のシーズン29勝を記録している。

「自分はこういう風に活躍できるとわかっていた。強い選手を次々と破るのは簡単じゃなかった。彼らはとにかく強いからね。でも一人だけじゃなく、3人のトッププレーヤーを破れたことは嬉しいよ」

続く「ATP1000 パリ」(フランス・パリ/11月1日~11月7日/室内ハードコート)にズベレフは第4シードとして、ティアフォーはノーシードとして出場。また、ズベレフはシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/11月14日~11月21日/室内ハードコート)に参戦することも決まっている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000 シンシナティ」でのズベレフ

(Photo by Dylan Buell/Getty Images)