日本大 000000000=0中央大 12120000X=6【日】田村(孝)、高田、植谷、岸田、東—八田、東海林【中】鍬原—保坂 中央大のドラフト候補右腕・鍬原拓也投手(4年・北陸)の好投で、2008年4月以来の指揮となった清水達也監督の復…

日本大 000000000=0
中央大 12120000X=6
【日】田村(孝)、高田、植谷、岸田、東—八田、東海林
【中】鍬原—保坂

 中央大のドラフト候補右腕・鍬原拓也投手(4年・北陸)の好投で、2008年4月以来の指揮となった清水達也監督の復帰初陣を飾った。
 1回表こそ緊張から制球が安定せず、2四球と1安打でいきなり3人の走者を出したが、このピンチをスライダーでの見逃し三振で乗り切ると、その後味方打線が鍬原を援護する。
 1回裏に死球とバント安打でチャンスを作ると相手失策で先制。さらに2回以降も3番・吉田叡生内野手(3年・佐野日大)や保坂淳介捕手(4年・佐野日大)のタイムリーなどで4回までに6点を奪った。
 これで精神的に余裕が生まれた鍬原は、この日最速となる151km/hのストレートやスライダーが冴え、サイドスローだった中学時代に習得したシンカーも要所で上手く落ち、終わってみれば10三振を奪い4安打無失点。リーグ戦初完封で開幕投手の大役を果たした。

★中日・中田宗男スカウト部長
「(鍬原について)球威が強くて良いですね。腕が体の前でしっかり叩くように振れているので、シンカーも有効に決まっています。ストレートがもっと低めに強く決まってくれば、プロでも戦力になる投手でしょう」

◎中央大・清水達也監督
「初回を0に抑えて、その裏に先制点を穫れたことが大きかったです。鍬原は投球リズムもそうですが、心も大人になってスピードばかり追い求めなくなりました。(監督復帰にあたり)選手には気後れせず、大きな声を出して、相手のことを考えてプレーしようと伝えてきました。開幕戦勝利は久々なので良かったです」

◎中央大・鍬原拓也投手(4年・北陸)
「野手に助けられました。先頭に四球を出してしまいましたが、周りの野手の声もあり、“やってきたことを信じよう”と開き直れました。日大は足が速いのでインコースを使っていこうと捕手の保坂と話していました。左打者のインコースへのストレートと、右打者のインコースへのスライダーを練習してきたので、シンカーも生きたと思います」

文・写真:高木遊