前節の筑波大戦で敗北を喫してから2週間。慶大はホームである神奈川・慶大日吉グラウンドで第3節となる青学大戦に臨んだ。こ…

 前節の筑波大戦で敗北を喫してから2週間。慶大はホームである神奈川・慶大日吉グラウンドで第3節となる青学大戦に臨んだ。この試合で光ったのは、慶大伝統の低く刺さるタックルと、得意とするラインアウトモールでの攻撃。前半は試合開始直後からゲームの主導権を握り、ラインアウトモールで得点を量産する。後半は互いにミスが目立ち硬直した時間が続いたが、強固なディフェンスで最後まで相手に得点を許さなかった。終わってみればスコアは40ー14。慶大らしい試合内容で勝利を収めた。

 


モールによって試合を有利に進めた慶大

 前半6分、敵陣10メートル付近でのラインアウトからモールを形成すると、フッカー原田衛が左に展開し、フランカー髙武俊輔がゲイン。そのまま原田、ロック今野勇久がボールをつないで早くも先制点を決める。12分には鋭いタックルで青学大のノットリリースザボールを誘うと、獲得したペナルティゴールはゴールポストに弾かれて失敗したものの、弾かれたボールに素早く対応してアタックを継続。SO中楠一期のロングパスが左端のWTBアイザイア・マプスアにわたり、2本目となるトライを決めた。さらに16分、19分、29分には、マイボールラインアウトからじりじりとゴールラインへ前進し、3連続でモールトライを成功させる。34分には青学大のラインアウトモールで相手にペナルティを与えるなど、前半はFWがモールの好調ぶりを見せつけた。しかし32分、青学大のキックオフボールにうまく対応しきれず、自陣22メートルのスクラムから隙を突かれ、相手にトライを献上。38分には慶大のノットロールアウェイからクイックスタートで中央にトライを許し、33ー14で前半を折り返した。

 リードで迎えた後半。前半の勢いそのままにスコアを稼ぎたい慶大だったが、ミスが目立ち、なかなか好機を得点に結びつけることができない。それでも果敢にアタックしてくる青学大を低く刺さるタックルで確実に仕留め、鉄壁のディフェンスで失点を許さなかった。試合が再び動いたのは34分。青学大のスクラムでコラプシングを誘うと、獲得した敵陣ゴール前のラインアウトからこの日4本目となるモールトライ。その後も堅実な守備が光り、後半は無失点に抑えた。最終スコアを40ー14とし、第3節を勝利で終えた。


SHからポジションを変え注目を集めたFB山田響

 今日の試合は武器であるラインアウトモールが存分に発揮された。さらに低いタックルで相手を確実に仕留めるディフェンスが幾度も見られたことからも、慶大らしさが出せた試合と言えるだろう。前半には自分たちのミスやこぼれ球にもすぐ反応するボールへの嗅覚の良さも見受けられた。しかし、課題となるのはペナルティの多さ。自分たちのミスで得点につなげられなかった点は、次戦までに改善していきたいところだ。

 2週間後に控えるのは立大戦。昨年度は78ー5で快勝しているが、今年も安定したプレーで勝利をつかみたい。

(記事 塩塚梨子、写真 山田彩愛)

コメント ※関東大学ラグビー協会提供

栗原徹監督

――本日の試合の感想をお聞かせください

 前半スコアを重ねられていた部分はディフェンスもアタックも規律高く出来ていましたが、前半の最後にトライを2本取られて、後半を通じて規律の部分やスキルの部分がまだまだ青山学院大学に通用しなかったので、反省点も多く出て次に繋がる良い試合だったと思います。

――次の試合への意気込みを教えてください

 課題はたくさんありますので、規律面、ブレイクダウン、ハンドリングの部分で日々成長していけるように2週間いい練習をしていきたいと思います。

――SHで起用していた山田響選手をFBで先発させた理由を教えてください。 今後SHに戻すことは考えていますか

 SHはゲームメイクをする最前線の選手だと思いますが、SHを経験したことでFBではより余裕を持ったプレーが出来ていたのではないかと思います。今後もSHとバックスリーと2つのポジションをやらせていきたいと考えているので、試合によって起用するポジションを考えて行きたいと思います。

――山田選手はSHからFBに戻しての起用でしたが、今日のFBでのプレーの評価をお聞かせください。また、今後も柔軟に2ポジションで併用していくのでしょうか

 試合ごとに起用する場所を考えていきたいと思います。2ポジション考えています。 出来としては青山学院大学のキックに対してしっかり対応出来ていたので、FBに入った強みが出ていたのではないかと思います。

フッカー原田衛主将

――本日の試合を終えて、良かった点悪かった点をそれぞれ教えてください

 入りの5トライまではしっかりと慶應のラグビーが出来ており、モールでもトライが取れて良い雰囲気だったのですが、後半の入りや後半を通して全体的に受けてしまった部分があったので、少し修正していかなければならないと思います。

――次の立教大戦に向けの抱負をお願いします

 今回の試合では後半に修正点が出たので、しっかりと修正して2週間いい準備をしたいと思います。

FB山田響選手

――シーズン中に役割が大きく異なる2つのポジションをプレーする選手は多くはいませんが、今日のご自身の出来をどのように感じていますか。練習や試合を含めての難しさはありますか

 今日は途中で交代してしまったのですが、前半は9番とは違って15番という形でゲームメイクをしましたが、同じ仕事でも内容は大きく異なって来ると思いますが、しっかり後ろからチームを支えることはできたのではないかと思います。SHからいきなりFBに下がったということで慣れない部分もありましたが、今までは15番の歴が長いので違和感は無く取り組めたのではないかと思いました。

――SHで始まったシーズンでしたが、今日の試合はFBでプレーをされていました。やりやすさ、やりにくさ、SHの経験がいきた面など、1試合プレーしての感想をお聞かせください

 15番の歴が長いので何もやりにくさは無かったのですが、15番から離れている期間が長かったので15番としての試合勘や間合い、景色が違っていたのでこれからは9番も15番も出来るようにしてきたいです。9番をやってきたからこそFWとコミュニケーションを取ることが増え、FWの気持ちがよく分かるようになったので15番になってもその面はしっかりといきているのではないかと思います。

 

関東大学対抗戦
慶大スコア青学大
前半後半得点前半後半
5120
4120
0000
0000
337140
40合計14
【得点】▽トライ 今野、アイザイア、原田3、田中 ▽ゴール 山田(4G)、中楠(1G)
※得点者は慶大のみ記載
   
関東大学対抗戦Aグループ得点表(10月10日現在)
チーム勝ち点試合得点失点得失トライ
明大1533001662014626
早大1433001871417329
帝京大143300172716527
慶大10320197534415
筑波大53102555057
青学大0300317144‐1272
日体大0300315185-1702
立大030037241-2341
 

 
関東大学対抗戦Aグループ星取表(10月10日現在)
 明大早大慶大帝京大筑波大日体大立大青学大
明大12/5 14:00秩父宮11/3 14:00駒沢11/20 14:00秩父宮10/24 13:00セナリオH〇46-10
8T3G
〇68-7
10T9G
〇52-3
8T6G
早大12/5 14:00秩父宮11/23 14:00秩父宮11/3 11:30駒沢〇21-14
3T3G
〇96-0
14T13G
〇70-0
12T5G
10/23 13:00敷島
慶大11/3 14:00駒沢11/23 14:00秩父宮12/4 13:00秩父宮●12-34
2T1G
〇43-5
7T4G
10/23 13:00
セナリオH
〇40-146T5G
帝京大11/20 14:00秩父宮11/3 11:30駒沢12/4 13:00秩父宮〇17-7
2T2G1PG
10/24 13:00帝京大G〇103-017T9G〇52-08T6G
筑波大10/24 13:00セナリオH●14-21
2T2G
〇34-12
3T1PT1PG1DG
●7-17
1T1G
11/27 14:00江戸川11/20 11:30秩父宮11/7 13:00青学大G
日体大●10-46
1T1G1PG
●0-96●5-43
1T0G
10/24 13:00帝京大G11/27 14:00江戸川11/7 13:00日体大G11/20 13:00大和
立大●7-68
1T1G
●0-7010/23 13:00
セナリオH
●0-10311/20 11:30秩父宮11/7 13:00日体大G11/27 11:30江戸川
青学大●3-52
1PG
10/23 13:00敷島●14-402T2G●0-5211/7 13:00青学大G11/20 13:00大和11/27 11:30江戸川

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、早大Gは早大上井草グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、大和は神奈川大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場。