ヨーロッパラグビーの最強クラブを決めるチャンピオンズカップはノックアウトステージの戦いが始まり、4月1日に準々決勝2試合がおこなわれ、アイルランド勢のレンスターとマンスターが4強入りを果たした。大会名がハイネケンカップだった頃から数えて、…

 ヨーロッパラグビーの最強クラブを決めるチャンピオンズカップはノックアウトステージの戦いが始まり、4月1日に準々決勝2試合がおこなわれ、アイルランド勢のレンスターとマンスターが4強入りを果たした。大会名がハイネケンカップだった頃から数えて、5季ぶりの王座奪還を目指すレンスターはワスプス(イングランド)に32-17で勝利。9季ぶりの欧州制覇を狙うマンスターはトゥールーズ(フランス)を41-16で下し、準決勝進出となった。

 地元ダブリンのアビバスタジアムに5万266人の観客を集め、そのうちの大半を占めたであろうサポーターの声援を受けたレンスターは、PGで先制すると、前半14分には主将のWTBイサ・ナゼワがトライを挙げてリズムをよくした。33分にはカウンターでFBジョイ・カーベリーが好走して右サイドを破り、最後はNO8ジャック・コーナンがゴールに持ち込んだ。ハーフタイム前にはモールディフェンスでのターンオーバーからCTBロビー・ヘンショウのトライが生まれ、22-3で折り返す。
 後半にワスプスが反撃し、一時は8点差まで詰まったが、レンスターは73分(後半33分)に連続攻撃をWTBファーガス・マクファデンがフィニッシュしてリードを広げ、勝利を引き寄せた。

 この大会において、ホームでは勝率91%と驚異的な数字を誇るマンスターは、地元リムリックのソーモンドパークでおこなわれたこの日の試合でも強さを証明した。
 序盤にトゥールーズのNO8フランソワ・クロスがシンビンとなり、数的有利となったマンスターは4分、PRジョン・ライアンがパワフルな突進でゴールラインを割り先制した。13-9で迎えた後半早々には、元U20ニュージーランド代表主将のSOタイラー・ブライエンダールが50メートルPGを決め、47分にはNO8のCJ・スタンダーがゴール前のピック&ドライブでトライ、52分にもPG成功でリードを広げた。
 トゥールーズは、今季かぎりでの現役引退を表明している主将のFLティエリ・デュソトワールを中心に意地を見せ、54分にLOヨアン・マエストリがゲインしてWTBポール・ペレスにつなぎ、インゴールに持ち込んで8点差に詰めたが、堅守のマンスターからトライを挙げたのはこの1回のみだった。
 最後まで集中力が高かったマンスターは、75分にCTBヤコ・タウタがプレッシャーをかけてWTBダレン・スイートナムがフィニッシュ、79分にもWTBアンドリュー・コンウェイがトライを挙げ、快勝で4強入りを決めた。

 現地時間2日には準々決勝の残り2試合、サラセンズ(イングランド)対グラスゴー・ウォーリアーズ(スコットランド)戦と、フランス勢同士の対決となるクレルモン・オーヴェルニュ対トゥーロン戦がおこなわれる。