三すくみと見られていたセ・リーグの新人王争いもいよいよ最終コーナーを回りラストスパートを迎えた。デッドヒートに割って入…

 三すくみと見られていたセ・リーグの新人王争いもいよいよ最終コーナーを回りラストスパートを迎えた。デッドヒートに割って入る勢いをみせる「第4の男」も急浮上。ここにきてヤクルト・奥川恭伸投手の評価がうなぎ上りだ。

 奥川は9月は3戦3勝。内容も素晴らしかった。同月7日の阪神戦は7回2安打無失点。17日の巨人戦は7回5安打1失点。28日のDeNA戦は6回3安打無失点で、そのいずれもが無四球。9月は20イニングに投げ防御率0・45と、ヤクルトの首位浮上に大きく貢献した。

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 逆に「3強」の中で評価を大きく下げているのが、当初は本命視されていた阪神・佐藤輝明。10月3日の中日戦で4打席無安打に終わりとうとう59打席連続無安打となり、投手を含めたセ・リーグのワースト記録を更新した。従来記録は1955年の大石正彦(大洋)の55打席だった。脅威の飛距離で飛ばしていた前半戦からは考えられないような逆噴射で急失速。数字だけ見れば広島・栗林良吏、DeNA・牧秀悟に水をあけられ、新人王獲得は絶望的な状況にも映る。

 そこで黙っていないのが在阪メディアの存在だ。 熱狂的な報道で知られる彼らにとって、待望の虎のスター誕生なるか否かは死活問題。組織票で、佐藤を後押ししかねない。過去にも明らかに在阪メディアと見られる露骨な組織票があった。

 世間を呆れさせたのが2017年オフ。このシーズンは中日・京田とDeNA・浜口が激しい新人王争いを繰り広げた。京田141試合に出場し球団新人記録の149安打を放ち、打率・264、4本塁打、36打点で、リーグ2位の23盗塁。浜口は22試合に投げ、10勝6敗、防御率3・57の数字を残した。

 蓋を開けてみると、新人王は京田で208票。だが、2位の名前が波紋を呼んだ。阪神・大山が49票。浜口は27票で3位に留まったのだ。

 この年の大山は後半戦こそ存在感を示す場面はあったが、1軍昇格は6月。75試合で47安打、打率・237、7本塁打、38打点、2盗塁と凡庸な成績で終わっていた。新人王に輝いた京田も「浜口だと思い、正直諦めていました」と口にしたほどで、大山への異常な投票数が際立った。

 結果的には、浜口には連盟からセ・リーグ新人特別賞が贈られる事態となった。当然、大山に対しては何の表彰もなかった。投票基準に明確なガイドラインはないが、少なくとも関西地区以外の投票有権者が大山に入れるとは考えにくく、物議を醸すこととなった。

 セーブと安打数でそれぞれ球団新人記録を更新した栗林、牧への評価に異論を挟む者は少ないだろう。奥川は規定投球回に到達できないのがネックだが、2桁10勝到達の可能性はある。ヤクルトがこのまま首位で終えられれば、優勝への貢献度も高く評価されるだろう。チームが早々にプレーオフ争いからも脱落した栗林、牧にはない点でもある。そして不振から抜け出せない佐藤。こちらは在阪人気球団独特の組織票という、思わぬ頭痛の種を抱えかねない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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