サンフレッチェ広島との対戦で、横浜F・マリノスの最終ライン中央に入ったのは、實藤友紀と岩田智輝だった。中盤やサイドバ…
サンフレッチェ広島との対戦で、横浜F・マリノスの最終ライン中央に入ったのは、實藤友紀と岩田智輝だった。中盤やサイドバックもこなす岩田は、新加入ながらすでに今季リーグ戦で23試合に出場していた。一方の實藤は、この試合が今季リーグ戦5試合目の出場。リーグ戦での先発は、今季3度目のことだった。
今季の横浜FMで、畠中槙之輔とチアゴ・マルチンスは盤石のCBコンビを組んできた。その土台が崩れようとしている。チアゴ・マルチンスは第25節から戦列を離れ、前節に負傷交代した畠中は左ハムストリング付着部損傷で全治6カ月の見込みだ。
横浜FMの高い最終ラインの裏は、相手チームの狙いどころとなっている。この日の試合でも、早々から裏を突かれる場面が散見された。
開始2分で、広島の若きMF東俊希に抜け出されかけた。そのピンチは何とか防いだが、東は次のチャンスを逃してくれなかった。CBの間にうまく入り込まれて、1タッチでのシュートを許す。これはポストを叩いたものの、跳ね返りを押し込まれた。試合開始8分での先制点献上だった。
■逆転ゴールは見事だったが…
13分には、ハーフウェーライン付近にいた實藤が、ドウグラス・ヴィエイラにバックパスをかっさらわれる場面があった。ラストパスが乱れてシュートには至らなかったものの、大ピンチになりかけた。
最終ライン裏の広大なスペースは、スイーパーのようなGK高丘陽平や、チアゴ・マルチンスのスピードなどによってカバーされてきた。畠中の正確なパスも横浜FMにとって重要なものだったが、そうした後方のベースが失われることになったのだ。
實藤の前半終了間際のバイシクル気味のシュートは、確かに見事だった。だが、横浜FMが同点に追いついて流れを取り戻すまでは、危ういシーンがあったことも事実だ。
■またも「勝ち点1差」に
今季中の復帰が絶望的である畠中のことを思い、實藤は「皆で支え合って、優勝しないといけない」と語った。その言葉の意味を、人一倍かみ締めたことだろう。
広島との今季初戦では、2度2点差とされながら、3-3で引き分けた。今回も先制を許したが、「リベンジ」達成に成功した。
横浜FMは、さらに追いつき、追い越していかなければならない。今週末に試合がなかった首位の川崎フロンターレに、暫定ながらまたも勝ち点1差ににじり寄ったのだ。
一時は無理かと思われた逆転優勝がちらつく。この勝負に、勝ち点を分け合うような痛み分けは存在しない。チーム全体で勝ち切るか、涙をのむか、しかないのだ。