■7月11日/J1第22節 柏レイソル - 鹿島アントラーズ(三協F柏) 柏が日立台で勝利を掴んだ!  Jリーグ中断…


■7月11日/J1第22節 柏レイソル - 鹿島アントラーズ(三協F柏)

 柏が日立台で勝利を掴んだ!
 Jリーグ中断前最後の試合で、ホームに鹿島アントラーズを迎えたレイソル。上位進出を狙う常勝軍団を相手に難しい試合になるかと思われたが、蓋を開けてみれば2-1で勝利。点差以上の好内容を繰り広げ、勝ち点3を積み上げた。クリスティアーノとペドロ・ハウルという“獲るべき人”が獲ったゴールで、順位も15位に浮上。良い雰囲気で中断期間に入る。

 鹿島戦でスコア以上の内容を見せて勝利した柏レイソルだったが、一方で、今季は苦しんでいる。この勝利を含めても6勝2分14敗。勝ち点20で15位と、降格圏が迫っている状況だ。実際、一時的に降格圏に沈んでいたほど、勝ち点を積み上げるのに苦労している。今季リーグ戦の敗戦率はなんと63.6%。これは、最下位の横浜FCに次ぐ数字だ。

 その要因の一つと考えられるのがオルンガの退団だった。昨季MVPに輝いた怪物ストライカーが昨季に決めたゴール数は28。32試合でこの数字は、1試合当たりにならすと0.875。川崎フロンターレが圧倒的な強さを見せた昨季、優勝争いに絡めなかった7位のチームからMVPを出したのは、オルンガの得点力が異常なほど傑出していたからだった。

 一方で、チームにはオルンガ頼みになっていた部分があった。2018年に加入したケニア人ストライカーは、最初の年こそ10ゴールにとどまったものの、翌2019年はJ2で27ゴールを記録。最終節・京都戦ではなんと8ゴールを記録し、Jリーグの1試合最多得点記録保持者になっていた。

■192センチの高さだけではない

 その得点力が、今季はなくなった。新しく選手を補強したものの、外国人選手はコロナ禍の影響で合流までに時間がかかった。3月22日に加入が発表されたFWペドロ・ハウルだったが、リーグ戦に初めて出場したのは4月24日の徳島戦。しかし、コンディション不足やチーム戦術の理解で苦しみ、柏初ゴールは6月27日まで待たなければならなかった。

 しかし、その湘南戦からおよそ2週間後のこの鹿島戦でもゴールを決め、本来の嗅覚を取り戻しつつある。しかも、それ以上にチームにとって大きいのがポストプレーだ。柏はボールを奪うと、鹿島のゴールに向かって素早くカウンターを発動させたが、ペドロ・ハウルが最前線でボールを受け、うまくさばいたからこそ速攻は効果を増した。クリスティアーノが右サイドでそのテクニックを披露できたのは、中央に強力なストライカーがいたからこそだった。

 ペドロ・ハウルは192センチと高身長で空中戦でもバトルできるうえ、足元も正確だ。オルンガの身長は193センチと1センチ及ばないが、最前線での高さでの脅威に差はない。ここまでの3得点はすべて右足。湘南戦でヘディングでのアシストを記録したように、今後はその高さを生かしてクロスからの得点も増えてくるだろう。

 足元ができて空中戦で戦えるストライカーが貴重なことは言うまでもなく、だからこそオルンガの穴を埋めることに苦労してきたが、ペドロ・ハウルがさらにチームになじめば、積み上げる白星の勢いは加速するはずだ。

■どのチームもうらやむ存在

 江坂任という技巧に優れた「10番」が退団したことによってチームは暗雲に包まれたかに思われた。オルンガの相棒であり、チャンスを作ったMFは、どのチームもうらやむ存在だったからだ。しかし、ペドロ・ハウルら新戦力がフィットすれば、その穴を埋めることができる。それを証明した鹿島戦は、大きな意味を持つ。

 さらに、7月12日には浦和レッズからFW武藤雄樹を完全移籍で獲得した。スピードと技巧に優れ、スペースがない中でもボールをリンクさせる能力に長ける元ベガルタ戦士は、柏のチーム力を大きく引き上げるはずだ。

 レイソルはこの勝利で順位を1つ上げた。しかし、昨季の順位に遠く及ばない。柏はこれで中断期間に入る。次節は8月9日の神戸戦。実に1か月もの期間、試合がない。この時間を新戦力のさらなるフィットにつなげることができるのか。後半戦の巻き返しをかけた勝負の夏が始まる。

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