■J2は今節から後半戦。好スタートを切ったのは? 7月11日に行なわれたJ2の第22節では、上位陣の明暗が分かれた。首位…
■J2は今節から後半戦。好スタートを切ったのは?
7月11日に行なわれたJ2の第22節では、上位陣の明暗が分かれた。首位のジュビロ磐田がレノファ山口FCと引分け、3位のFC琉球は最下位のSC相模原に0対1で敗れた。
その一方で、2位の京都サンガF.C.はギラヴァンツ北九州を2対0で退け、4位のアルビレックス新潟も栃木SCに3対0で快勝した。
この結果、首位の磐田が勝点48、2位の京都が同47となり、勝点44の新潟が3位に浮上した。相模原の高木琢也監督に就任後初勝利を献上した琉球は、同43で4位となっている。
琉球の後方からは、ヴァンフォーレ甲府、モンテディオ山形、FC町田ゼルビアが迫ってきた。3連勝の甲府は勝点40、5連勝で9戦負けなしの山形は同39、4戦不敗の町田は同38だ。同37で8位のV・ファーレン長崎までが、J1昇格圏内だろうか。
順位表のボトムハーフへ目を移すと、19位のザスパクサツ群馬に動きがあった。前節終了後の7月6日に奥野僚右監督を解任し、久藤清一ヘッドコーチが監督に昇格した。
新たな体制で臨んだ今節は、東京ヴェルディと2対2で引分けた。0対1から2対1へ持ち込んだものの、4試合ぶりの勝点を手にしている。
■鳥栖の元代表FW豊田が栃木に完全移籍
7月16日にオープンする2021年の第2登録期間を前に、新加入選手の発表が相次いでいる。
積極的な補強に動いたのは栃木だ。前半戦を4勝9分8敗の17位で折り返した田坂和昭率いるチームは、J1のサガン鳥栖から豊田陽平を獲得したのだ。
36歳になった元日本代表FWは、20年シーズンに20試合出場で0得点に終わり、今シーズンも3試合出場でわずか8分に出場に止まっていた。得点も記録していない。J2のジェフユナイテッド千葉から鳥栖に加入してチーム得点王の山下敬大と、東京五輪代表の林大地が先発に収まっているFW陣で、序列を覆すのは難しい状況だった。
一方の栃木は、37歳のベテラン矢野貴章、ブラジル人FWジュニーニョ、長崎から期限付き移籍中の畑潤基らが前線で起用されているが、J2残留争いに吸収されないためには得点力の向上が求められるところだった。国内屈指のストロングヘッダーとして活躍してきた豊田の加入は、FWの選択肢を厚くするとともに対戦相手の脅威となるだろう。
期限付き移籍ではなく、完全移籍である。栃木でのパフォーマンスは、豊田自身の今後にも直結する。「まずは試合に出場して、自分の持っているものを出すことでチームに貢献したい」と話すストライカーのこれからに注目だ。