【柏レイソルvs京都サンガF.C. 7月7日】 89分、京都の荒木大吾が振り抜いた左足からのボールは柏のゴール・ネットに…
89分、京都の荒木大吾が振り抜いた左足からのボールは柏のゴール・ネットに突き刺さった。GKキム・スンギュは呆然と崩れ落ちた。
リーグ戦の順位表に引かれたラインがある。J1では16位と17位の間のラインの下は降格を示している。そのラインの上ギリギリの16位にいるのが、柏だった。だが、試合数が柏より3つ少なく現在ACLを戦っているG大阪の復調を考えれば、実質的には柏は降格ラインより下にいるということになる。
一方、J2で2位と3位の間の昇格ラインの上にいるのが京都だ。前節では16試合ぶりに長崎を相手に負けを経験したが、2位だ。
今季入れ替え戦は行われないが、天皇杯とはいえそんな雰囲気を持ったカードだった。
柏は12分、戸嶋祥郎のゴールで先制した。ホッとした瞬間が2000人弱の柏のスタジアムを覆った。
■消極的なプレーを回避し、京都は勝利を掴んだ
だが、ハーフタイム前の40分、京都の中野克哉に同点弾を浴びてしまう。
フィットしない柏のペドロ・ハウルはイライラが募っていた。
延長戦かな、と思った。ネルシーニョ監督が言うように「どちらに転んでもおかしくない試合」ではあった。
チョウ・キジェ監督は選手たちに言い続けたという。
「ボクの中では今年初めてのビッグマッチ。このチームがどういう方向に行くのかを今のメンバーで示していく重要な試合。成功したか、しないかではなく、やるか、やらないかにこだわる」
こうして消極的なプレーを回避できたことが、京都の勝利につながったとも言えた。
一方、試合が終わってしばらくしても、ネルシーニョ監督はベンチで呆然と立ち尽くしていた。