今季のハーラー争いトップを走るオリックスの高卒2年目の19歳左腕・宮城大弥が、ファン投票で23万4046票を集め、パ・リーグ先発投手部門でトップ選出された。

【写真提供:共同通信社】

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 2001年8月25日、沖縄県宜野湾市生まれ。4歳の頃から野球を始めると、父親に交通事故の後遺症があったことで経済的な苦しさから抜け出せず、小学生の時に買ってもらったグローブは700円のビニール製で、マウンドには継ぎ接ぎされたユニフォームで上った。だが、その環境の中でも「明るさ」を忘れることなく「いつか恩返しするから」と腕を磨き、侍ジャパンU-15代表に選出された後、進学した興南高では1年春からベンチ入りして1年夏、2年夏に甲子園出場。高校3年時には同学年の佐々木朗希、奥川恭伸、西純矢らとともに侍ジャパンU-18代表に選出されて2019年のU-18W杯に出場し、同年のドラフト会議で1位指名を受けてオリックスに入団した。

 抽選で「外れ外れの1位」だったこともあり、当時の評価、注目度は同世代のライバルたちに比べて低かったが、高卒1年目からウエスタン・リーグで13試合6勝2敗、防御率2.72の好成績でリーグ最多勝を獲得し、1軍でもプロ初先発、さらに初勝利をマーク。

 そして自信を深めた2年目の今季、開幕ローテ入りから5月までに8試合に先発し、無傷の5連勝の快進撃。6月2日の阪神戦で今季初黒星を喫した。しかし、伸ばしていた長髪を五厘刈りにして仕切り直しを図ると、再び連勝街道に突入して7月4日の西武戦で早くもシーズン9勝目。チームメイトからも「神様、仏様、宮城様」と拝まれる存在となった。

 身長171センチ。普段は常に笑顔で、素朴な雰囲気を醸し出す「愛されキャラ」だが、ひとたびマウンドに上がると、切れのある最速148キロのストレートに球速110キロ台と90キロ台後半の2種類のカーブを巧み操り、19歳とは思えない老獪なピッチングで打者を手玉に取る。

 今回のファン投票選出に「光栄なことだと思いますし、すごく嬉しい気持ちでいっぱいです」と笑み。球界のスターたちが集まる夢舞台になるが、「オールスターゲームでも、三振というよりは、良いボールを投げて、ゴロアウトだったりフライアウトだったりで、バッターを打ち取りたいと思います。すごい人たちが集まる場所ですが、自信を持っていいプレーができるようにがんばります」と謙虚な姿勢を崩さずに自然体で臨む。

 実力は証明済み。人気もうなぎのぼり。新人王の資格も持つ新星サウスポーのピッチングから、目が離せない。