【明治安田生命J1リーグ 第18節 浦和レッズvs湘南ベルマーレ 2021年6月20日 19:04キックオフ】 終盤の…

【明治安田生命J1リーグ 第18節 浦和レッズvs湘南ベルマーレ 2021年6月20日 19:04キックオフ】

 終盤の時間稼ぎは、その試合では相手の反感を買いブーイングや野次が飛ぶものの、ある種お互い様の部分としてサッカーの一部になっている。そういうところが上手なチームは決して非難されるばかりではない。終わってみれば相手サポーターも苦笑いしながら認めるしかない巧みさの1つであり、勝負強さの要素でもある。
 
 しかし、いざこの試合で湘南が見せたような行動を目の当たりにすると、Jリーグはこれで良いじゃないか、と思わせられる。甘かろうが愚かだろうが、Jリーグはそうやって堂々と戦うことを誇れる舞台であって良いじゃないか、と。目を疑ってしまった自分を恥ずかしく思うほどに。

 もちろん、全チームが足並みを揃える必要はない。良い子であるべき、ということでもない。そういうことではなく、こういうチームが当たり前のように存在するリーグであるということが、Jリーグを、サッカーそのものをより好きにさせてくれる。
 
 試合後、浦和の選手が場内を一周しロッカーに引き上げると、湘南の梅崎司岡本拓也山田直輝の3人が再びピッチに出てきた。制限つきの開催で湘南のサポーターはいない。彼らは浦和のサポーターに挨拶をするために、ホームチームが引き上げるのを待って戻ってきた。

■「ナオキ、勘弁してくれよ」

 浦和に縁のある3人とはいえ、移籍して初の試合というわけではない。しかも山田と岡本はゴールを決め、浦和に直接黒星をつけた選手でもある。

 彼らはゴール裏だけにではなく、場内を一周して丁寧に挨拶をしていった。

 浦和サポーターの心の声が聞こえてきた。

「ナオキ、勘弁してくれよ」

 その声に山田は屈託のない満面の笑みを浮かべて手を振り、浦和サポーターも笑いながら手を振っていた。

 うん、Jリーグはこうで良いじゃないか。梅雨の晴れ間に行われたナイトゲームは、かけがえのない光景に溢れていた。


■試合結果

浦和レッズ 2-3 湘南ベルマーレ

■得点

9分 キャスパー・ユンカー(浦和レッズ)
27分 山田直輝(湘南ベルマーレ)
53分 キャスパー・ユンカー(浦和レッズ)
70分 ウェリントン(湘南ベルマーレ)
87分 岡本拓也(湘南ベルマーレ)
 

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