再起戦を控えるドネアの「夢」とは ボクシングの元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)は、29日(日本時間30日)にWBC世界バンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)に挑戦する。勝利すれば、WBAスーパー&IBF同級統一王者・…

再起戦を控えるドネアの「夢」とは

 ボクシングの元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)は、29日(日本時間30日)にWBC世界バンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)に挑戦する。勝利すれば、WBAスーパー&IBF同級統一王者・井上尚弥(大橋)に「間違いなくリベンジを狙う」と宣言。米スポーツ専門局「ESPN」のスペイン語版が報じている。

 返り咲きを狙うドネアがその先を見据えた。井上と2019年のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝で死闘の末に判定負け。再起戦が世界タイトルマッチとなる38歳は闘志を燃え上がらせている。

「私には夢がある。バンタム級統一王者になること。38歳だが、それを実現する実力はある。最初のステップがノルディ・ウーバーリとの5月29日に行われる試合だ。いいファイターだが、私のような好敵手と対戦したことはない。その次には間違いなくイノウエとのリベンジを目指すことになる。残りのベルトを集めるんだ」

 昨年12月にもウーバーリと対戦予定だったが、互いにコロナの陽性反応を示して実現せず。残されたキャリアは長くはない。それでも、夢を抱いているようだ。

「38歳で色々変化を余儀なくされたが、感覚はいい。減量に気を使い、質の高いトレーニングを行う。それを続ければ、5年、10年は戦い続けることができる。多くのことを達成したい。まずは5月29日にそれを示す。最高の試合で、ウーバーリよりも優れていることを示したい。KOできると信じているよ」

カシメロVSリゴンドーにも言及「多くの戦略を練っている」

 ストイックな鍛錬を続ければ、48歳までリングに立つことは可能だと語っているという。さらに、2013年に苦杯を舐めさせられたWBA正規王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)についても言及した。

 かつての宿敵は8月にWBO王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)と対戦予定。ドネアは「彼が厳しい戦いを乗り越えれば、我々は彼を狙う。タイトルを統一するために来ている。ここ数年の経験で、リゴンドーもKOできるだろう。多くの戦略を練っているんだ」と自信に満ち溢れている。

 激しさを増すバンタム級世界戦線。最後にベルトを保持するのは誰になるのだろうか。(THE ANSWER編集部)