2021年クラシック候補たち第21回:サトノレイナス 競馬界最高峰の舞台となるGI日本ダービー(東京・芝2400m)が、…
2021年クラシック候補たち
第21回:サトノレイナス
競馬界最高峰の舞台となるGI日本ダービー(東京・芝2400m)が、いよいよ5月30日に行なわれる。この大一番に、1頭の牝馬が参戦する。
美浦トレセンの国枝栄厩舎に所属するサトノレイナス(牝3歳/父ディープインパクト)である。

ダービー出走を決めたサトノレイナス
現3歳世代の先陣を切って、昨年6月7日の2歳新馬(東京・芝1600m)でデビューした同馬は、その初陣を見事に快勝。その後、およそ4カ月の休養を経て臨んだ1勝クラスのサフラン賞(10月4日/中山・芝1600m)も難なく勝利した。
そして、3戦目に挑んだのがGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月13日/阪神・芝1600m)。スタートで少し後手を踏むも、中団を追走して直線に入ると、馬群を縫うようにして伸びてきた。最後は内に潜り込んでソダシを強襲するが、ハナ差及ばず2着となった。
それから約4カ月後、牝馬クラシック第1弾となるGI桜花賞(4月11日/阪神・芝1600m)にぶっつけで出走。大外8枠18番からスタートし、ここでも少し遅れ気味に出て、道中は15、16番手でレースを運んだ。
直線では再び馬群を割って、残り200m付近から外に持ち出して一気に加速。早々に先頭に立ったソダシとはかなりの差があったが、残り100mを切ってからさらなる猛追を見せてソダシとの差を詰めていった。
しかし、またもソダシにはあと一歩及ばずクビ差負け。あと数十mあれば......という惜しい競馬で、阪神JFに続いて勝ちに等しい内容だった。
こうなれば、「オークスでこそリベンジを」という期待が膨らんだが、陣営はダービーへの参戦を決めた。その選択にはどんな理由があったのか、関東競馬専門紙の記者はこう伝える。
「阪神JF辺りから、陣営は『マイルは短い』と言っていて、桜花賞よりもオークスの2400m戦に適性を見出していました。また、一度は2月のGIII共同通信杯(2月14日/東京・芝1800m)の出走も検討していた様子。実現はしませんでしたが、牡馬相手のレースに挑戦する意向は以前からあったみたいです。
最終的には、国枝調教師が牡馬クラシックではいまだ未勝利であること、クリストフ・ルメール騎手がダービーで騎乗できること、さらにはオーナーの判断など、さまざまな要素がそろって出走が決まったようです」
サトノレイナスは牝馬でありながら、牡馬クラシックの登録も行なっており、国枝調教師は早くから同馬の能力の高さを買っていたと言える。そして、実際にダービー挑戦を決め、この中間の調整も至って順調だという。先のトラックマンが続ける。
「ルメール騎手が2週連続で調教に乗りましたが、『すばらしい動きで、何の不安もない』と話しています。陣営も『桜花賞でも最後の脚は一番際立っていた』と言って、距離が延びる一戦にかなりの手応えを感じているようでした。本気で『勝機あり』と踏んでいますね」
牝馬によるダービー制覇となれば、2007年のウオッカ以来14年ぶり、史上4頭目となる。ウオッカも桜花賞2着からの参戦だった。
はたして、サトノレイナスはウオッカに続く快挙を成し遂げることができるのか。注目の一戦まで、まもなくである。