5月15日、東京六大学野球春季リーグの第6週1日目が行われ、第1試合では15安打と打線がつながった明大が8対5で早大に逆転勝ちした。ピンチをしのぎ、ガッツポーズをする明大・竹田 緊急事態宣言のため、4月25日より無観客試合として…

 5月15日、東京六大学野球春季リーグの第6週1日目が行われ、第1試合では15安打と打線がつながった明大が8対5で早大に逆転勝ちした。

ピンチをしのぎ、ガッツポーズをする明大・竹田

 緊急事態宣言のため、4月25日より無観客試合として行われていたリーグ戦だったが、本日より収容人数の上限を5000人として開催。両応援団の華やかな応援もあり、明治神宮野球場ににぎわいが戻ってきた。

 初回に早大3番・蛭間拓哉(3年・浦和学院)に3ランを打たれて3点を追う明大は3回、2死一、二塁から上田希由翔(2年・愛産大三河)のタイムリーで1点を返し、続く4回には敵失と陶山勇軌(4年・常総学院)のタイムリーで同点とする。ここまで毎回安打と活発な明大打線は、5回に2死三塁から篠原翔太(4年・報徳学園)が勝ち越しタイムリーを放つ。さらに6回には村松開人(3年・静岡)のタイムリー二塁打、上田の2点タイムリー三塁打で4点を奪い、早大を突き放した。

2点適時三塁打を打つ明大4番・上田

 先発した竹田は「早く1アウトを取りたいと焦ってしまった」と振り返ったように、立ち上がりこそ5球で3点を失ったが、以降は立ち直り7回7安打3失点と粘りのピッチングで明大を勝利に導いた。

 早大は初回、鈴木萌斗(4年・作新学院)と中川卓也(3年・大阪桐蔭)の連打で無死一、三塁のチャンスを作ると、蛭間拓哉(3年・浦和学院)が初球をレフトスタンドへ運び3点を先制。前カードの守備中に左ひざを負傷して退場していた蛭間の快心の一打がいきなり飛び出すも、その後はなかなか追加点を奪えず。9回に岩本久重(4年・大阪桐蔭)に2ランが飛び出すも中盤の失点が重くのしかかった。

■早稲田大vs明治大
早大 300 000 002=5
明大 001 213 01X=8
【早】●徳山、森田直、加藤、山下-岩本
【明】○竹田、渡部翔、磯村-植田
本塁打:早稲田大・蛭間《1回3ラン》、岩本《9回2ラン》

◎明治大・田中武宏監督
「竹田は徐々に力を出して、早い内に1点でも取ったらという話をしていた中でとれたので、試合を作れたのかなと思う。序盤よりも6回7回の方がボールに力がありました。」
◎明治大・竹田祐(4年・報徳学園)
「ブルペンではそんなに悪くなかったんですけど、1アウトを取りたいと焦ってしまってホームランを打たれてしまったので、ちゃんと課題として練習したいです。もう切り替えるしかなかったので、絶対に粘るという気持ちで投げていました。初回に3点取られて、申し訳ないピッチングだったんですけど、野手のみんなが点を取ってくれて勝たせてもらって嬉しかったです」

◎明治大・上田希由翔(2年・愛産大三河)
「ここまで自分の思ったような結果が出ずに我慢するが続いていたのですが、1本出てホッとしています。バッティングの調子自体はあまり悪くなかったので、後は自分の意識次第だと思ったので、自分はセンターから左に意識を持っていました」

◎早稲田大・小宮山悟監督
「徳山は軽打されているので、ボールがベルトぐらいの高さだとああいう形でやられるので、防ぎようがない。もう少しボールが低く投げられれば違った結果になったのかもしれない。打席の中でどうしても点を取らないといけないところで力が入りすぎているところがあるので、そこを何とかしてあげたいです。蛭間は相当こらえてやっていたのでしょうが、いるといないのでは大違い。初回の一振りでチームに勢いをつけたはずなのでそれを勝ちに結び付けられない悪循環ですかね」

◎早稲田大・蛭間拓哉(3年・浦和学院)
「(3ランは)初球にうまく反応して打てました。全体練習に入ったのは先週の水曜日からで、火曜日までは自分の中でやれることをしっかりやって準備をしていました。逆に自分をもう一度見つめ直せたのかなと思います」