3分、小林悠の早い先制ヘッダーで試合はもう終わってしまったと思った。 だが、それから先、川崎は追加点を奪えない。車屋紳…

 3分、小林悠の早い先制ヘッダーで試合はもう終わってしまったと思った。

 だが、それから先、川崎は追加点を奪えない。車屋紳太郎谷口彰悟山根視来がボールを左右に移動させるが、攻撃のタイミングを見い出せない感じだ。

 ピッチには仙台のGKヤクブ・スウォビィクの「カマン・ガイズ。シュウチュウ!」という声が大きく響いていた。

 74分、川崎は仙台の中原彰吾に同点ゴールを許してしまう。1-1。

 ここから、試合の温度は変わった。コンタクトは激しくなり、試合は熱を帯びた。

 川崎の鬼木達監督は温存していたレアンドロ・ダミアンを投入、83分には登里亨平のタテ・パスにオフサイド・ラインぎりぎりで抜け出た三笘薫がドリブルから左足でゴール右隅を決めた。きれいなゴールだったが、私は判官びいきのようなため息を自分の中に感じていた。

 川崎はジェジエウまで出して、勝利を掴もうとした。

 だが、仙台のマルティノスの登場が劇的な結末を呼ぶ。

 ロスタイムの表示は5分。

 ペナルティ・エリア手前からマルティノスは左足を振り切った。それは3人のディフェンダーのすき間をぬってゴール右隅に入っていった。

■「何かを果たさなければスタメンに返り咲くことはない」

「今日の途中出場で何かを果たさなければスタメンに返り咲くことはない」と手倉森誠監督から釘を刺されたマルティノスは「短い時間でしたが、仙台に加入してようやく仕事をしてくれた」(手倉森)という評価を得た。

 2-2の引き分けは仙台にとっては「大きな出来事」だった。

 一方、川崎の鬼木監督は「自分たちのサッカーに程遠いくらいのミスがあった。これはしっかり直さないといけない」と反省した。

「どこで起点を作るかが、少し曖昧になった。そこに至るボールの動かしのところで、相手の嫌なところにボールが入って行かなかったかな。相手のあいている場所、スペースに運んだだけで、怖さが足りなかった」

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