3月31日、プロeスポーツチーム「SCARZ」を擁する株式会社XENOが、神奈川県川崎市をホームタウンに制定することを発表した。今後、川﨑市を活動の本拠地としながら、新たな取り組みを行っていく。

ホームタウンは、サッカーをはじめ、リアルなプロスポーツクラブチームでも採用されている本拠地のこと。また1つ、リアルスポーツとeスポーツのボーダーレス化が進んだと言える。

ホームタウン制定を機会に、SCARZはブランディングコンセプトを刷新。その第一歩としてチームロゴを一新した。さらに、JR川崎駅に直結する大型商業施設、ラゾーナ川崎プラザとスポンサー契約を締結した。

以下、ホームタウン制定への考えや、代表のコメントなどをお伝えする。

■ホームタウン制定について

近年eスポーツは大きな変革の時を迎えており、学校でのクラブ活動や高齢者向けのコミュニケーションツールとしてeスポーツが採用されるニュースが報道され、国内の競技シーンに於いても大手企業の主催する大型リーグが開催されるなど社会的な認知度の向上が認められつつあり、今後も更なる市場規模の拡大が予想されております。

このような大きな変革期の中で、eスポーツの未来と向き合い、その将来を見据え活動するにあたり、プロチームとして地域に根差して今後の展開を行っていく必要性を強く感じました。

その為、弊チームは神奈川県川崎市を正式にチームの本拠地として制定し、今後の活動を行ってまいります。

その一環として、教育・介護の分野においてeスポーツの観点から地域に密着した協力を進めていければと存じます。

教育的分野ではゲームをプレイすることによって楽しみながら学んで頂きつつも、実力向上の為の集中力や問題解決スキルを身に付けたり、チームプレイによる協調性を養うなど複数の観点からのサポートを目的として活動を推進してまいります。

介護の分野においては高齢者社会である昨今、ゲームに馴染みの少ない方々にも遊びを楽しんで頂きマルチプレイによる社会的な繋がりの構成を行いつつ、実際にプレイして考えながら指を動かすことによる脳トレ効果やマルチタスク能力の醸成に繋げられるように推進してまいります。

このようにCSV(社会と共有の価値を創造していくことを目指す)を追及しつつも、プロフェッショナルチームとして従来通り競技としてのeスポーツに注力し、世界を舞台に活躍できるように今後とも邁進して参ります。

引用:PR TIMESプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000066484.html

■株式会社XENO代表取締役社長 友利洋一氏コメント

この度SCARZは、神奈川県川崎市をホームタウンとして制定することを発表致します。
まずは、この度の発表にご協力していただいた皆様に心よりお礼申し上げます。

esportsはまだ新しい部類の競技となる部分がございますが、チームから楽しさを伝えていくと共に、 電子空間ならではの誰もが楽しく、公平に競える新たなシーンはあらゆる人のライフスタイルを豊かにすると信じています。
生活におけるエンターテイメントとしてゲームは生活の一部となってきているからこそ、 ゲームとの付き合い方だったり、esportsを活用した新たなる取り組みが大事だと感じています。

まずは、チームとして一歩一歩できることを行っていき、地域の皆様と協力して新たなる形を広げて参りたいと考えています。
教育面、生活面の両方からesportsだから出来る可能性を追求します。
チームとしては今までと変わらず、世界で戦えるチーム作りを川崎から行っていきます。
川崎市を拠点の中心として、esportsの魅力をより多くの方々に広めていく活動を行ってまいります。

皆様に親しみを持たれるよう、そしてesportsをより多くの方々に浸透できるよう今後ともSCARZ一同邁進して参ります。

引用:PR TIMESプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000066484.html

■SCARZについて

2012年に発足、2015年にプロフェッショナルeスポーツチームとして法人化。国内有数の大型チームとして12部門を有し、国内・海外の大会で多くの実績を残す。人気FPS「PUBG MOBILE」では賞金総額3億円のX-MOMENT主催『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』においてDay6現在首位という大躍進をし、サッカーゲーム「FIFA」ではサッカーe日本代表として活躍する選手も所属する。

ホームタウンの制定は、単にリアルスポーツを倣っているのではなく、教育や介護の分野をベースとしながら、CSVを追求していくとのこと。eスポーツのメインストリームは、若年層である。介護分野にまで視野を広げていることの意義は少なくない。

様々な年齢層へ裾野が広がることで、eスポーツがまさに社会のメインストリームとなっていく、布石となる。また、松山英樹選手のマスターズ優勝で沸く、プロゴルフの世界においても、シニア大会があるように、年齢層ごとにeスポーツ大会が開催されるようになれば、eスポーツがもっと身近な存在となり得る。

そして、そのことは何よりCSVの実現とQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に繋がるものではないかと思われてならない。

■関連リンク

川崎市 ホームタウンスポーツの推進
https://www.city.kawasaki.jp/kurashi/category/32-4-5-0-0-0-0-0-0-0.html

(文●fanatic wilkinson’s)
(編集●VAMOLA eFootball News編集部)