2016年リオパラリンピック、パラ陸上の男子車いすT52クラスで400、1500メートルの2種目で銀メダルを獲得している佐藤友祈さんが、オンラインでプロ転向報告会見を行った。 佐藤さんは、これまで人材派遣関連会社のグロップサンセリテに勤…

2016年リオパラリンピック、パラ陸上の男子車いすT52クラスで400、1500メートルの2種目で銀メダルを獲得している佐藤友祈さんが、オンラインでプロ転向報告会見を行った。

佐藤さんは、これまで人材派遣関連会社のグロップサンセリテに勤務し、同社の車いす陸上チーム、WORLD-ACに所属して業務と競技を両立してきたが、1月に退社。2月1日にフォント制作会社のモリサワと所属契約を結び、プロ生活をスタートさせた。佐藤さんはプロ転向した理由をこう語る。

「2018年関東パラ陸上選手権大会で400、1500メートルの2種目で世界記録を更新したのですが、新聞欄に少しだけ掲載されただけで、認知度の低さを感じました。普及にも力を入れていきたいと思っていたので、このまま競技を続けていても多くの人に応援されるイメージが湧きませんでした。加えて、この1年間コロナ禍で暗いニュースばかりを目にするようになり、多くの方から笑顔が消えたと感じています。そんな中でプロに転向して、多くの人々に夢や感動をメッセージとして伝えていきたいと考えました」 佐藤さんは、17、19年の世界選手権で2大会連続2冠に輝き、東京大会代表にも内定。すでに「prier ONE(プリエ・ワン)」というチームを立ち上げており、今後はコーチやトレーナーを含めた4~5人の体制で活動していく予定。岡山に拠点を置きながら、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで個人合宿を行い、東京パラリンピックでの金メダル獲得を目指す。

所属先となるモリサワは、フォントの開発・提供を通じてより豊かなコミュニケーションの実現を支援するとともに、ユニバーサルデザインフォントの開発や障がい者スポーツの普及・発展を通した共生社会の実現に向け活動。こうした活動の一環として、佐藤さんのプロとしてチャレンジしていく姿勢を応援し、さらなる飛躍に向けた活動を全面的にサポートしていく。