3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、MLB公式サイトが野球日本代表「侍ジャパン」の戦力を分析する特集記事を掲載した。緻密な野球で過去2度の優勝を飾っている侍ジャパンだが、本来の「強み」である投手陣は、準決…

3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、MLB公式サイトが野球日本代表「侍ジャパン」の戦力を分析する特集記事を掲載した。緻密な野球で過去2度の優勝を飾っている侍ジャパンだが、本来の「強み」である投手陣は、準決勝敗退に終わった前回大会に続いてメジャーリーガーなしで本番に臨む可能性が出ている。

■二刀流・大谷に「世界が注目」、投手陣には若干の不安も「非常に優秀な選手がいる」

 3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、MLB公式サイトが野球日本代表「侍ジャパン」の戦力を分析する特集記事を掲載した。緻密な野球で過去2度の優勝を飾っている侍ジャパンだが、本来の「強み」である投手陣は、準決勝敗退に終わった前回大会に続いてメジャーリーガーなしで本番に臨む可能性が出ている。特集ではその点を指摘しつつ、3度目の優勝は「間違いなく可能」と結論づけている。

 記事ではまず、二刀流の大谷翔平について言及。「野球界はショウヘイ・オオタニに注目するだろう。噂の二刀流であり、2016年の日本ハムファイターズで100マイル(約161キロ)の速球を記録。382打席に立ち、22本塁打、OPS(出塁率+長打率)1.004という成績を残している」。今大会で、世界の目が大谷に注がれると予想。さらに、「この22歳のスーパスターに加え、日本には非常に優秀な選手がいる」として、昨年末に一部が先行発表された19人のメンバーを羅列している。

 その構成について、「現在、ロースター入りを果たしているMLB選手はアオキだけだ」と、青木宣親外野手(アストロズ)の参戦を紹介。残り9人がまだ確定していないが、「マサヒロ・タナカやヒサシ・イワクマが代表入りする可能性も残されている。また、2006年と2009年の大会に出場したイチロー・スズキも同様だ。タナカは09年と13年のメンバーであり、イワクマは09年に代表としてマウンドに立っている」と、現役メジャーリーガーが招集される可能性もあると予想している。しかし、実際には実現は微妙な状況だ。

■「中心的な役割を果たすのは打撃」「クラシック覇者となることは間違いなく可能」

 記事では、「日本は過去の大会で強固な投手陣を率い、今年はオオタニやスガノをはじめとする確かな面々がいる。しかし、ロースターへの追加人員が未定ながら、クラシックで投げたことがあるのは投手で一人だけ(マキタ)であり、11月に行われたメキシコ、オランダとの4戦では29失点を浴びた」とも指摘。メジャーリーガーの招集がかなわなかった場合、今回の侍投手陣には不安が残ると分析した。

 そして、投手力を生かして第1、2回大会を制覇した過去の日本代表と違い、「今回チームの中心的な役割を果たすのは打撃だ」と紹介。「オオタニを上回り、昨季のNPBで本塁打を23本以上放った打者を6人有している――ツツゴウ(44本)、ヤマダ(38本)、スズキ(29本)、マツダ(27本)、ナカタ(25本)、サカモト(23本)だ」と具体名を挙げて打線の力を評価している。

 さらに、「日本は守備でも輝くだろう。ヒロキ・コクボ監督はチームの守備が大会で最も強固となるだろうと話している」と、日本伝統の守備力についてもハイレベルであると分析。「日本の血統、さらには先発ローテーションの逸材たちや力強いラインナップにより、4大会中3度目のクラシック覇者となることは間違いなく可能だ」と結論づけ、準決勝敗退に終わった2013年の前回大会の結果を経て、「日本のモチベーションは高まってもいる」と紹介。優勝候補の1つと結論づけている。

 米国や中南米各国はビッグネームを大量に招集しており、過去に番狂わせを起こしてきたオランダら“伏兵”もメジャーリーガーを中心に強力なチームで大会に臨んできそうだ。MLB公式サイトの予想通り、世界一に輝くことは出来るのか。まだ発表されていない残り9人のメンバーも鍵を握りそうだ。