鷹の助っ人がアメリカ行きを目指す侍ジャパンの前に立ちはだかるか――。2013年のWBCで4強入りしたオランダが今大会も好選手を集めつつある。また、駒不足が指摘される投手陣でエース候補となるのがソフトバンクのリック・バンデンハーク投手だ。■前…

鷹の助っ人がアメリカ行きを目指す侍ジャパンの前に立ちはだかるか――。2013年のWBCで4強入りしたオランダが今大会も好選手を集めつつある。また、駒不足が指摘される投手陣でエース候補となるのがソフトバンクのリック・バンデンハーク投手だ。

■前回大会4強のオランダ、内野陣に「メジャートップ級選手」

 鷹の助っ人がアメリカ行きを目指す侍ジャパンの前に立ちはだかるか――。2013年のWBCで4強入りしたオランダが今大会も好選手を集めつつある。ザンダー・ボガーツ内野手(レッドソックス)、アンドレルトン・シモンズ内野手(エンゼルス)、ジョナサン・スコープ内野手(オリオールズ)の出場がすでに決定。また、駒不足が指摘される投手陣でエース候補となるのがソフトバンクのリック・バンデンハーク投手だ。

 メジャーデビューから今季5年目を迎えるボガーツは15年に打率.320、7本塁打、81打点、16年に打率.294、21本塁打、89打点と躍進を果たし、2年連続でシルバースラッガー賞を受賞。シモンズも2度のゴールドグラブ賞を誇る好選手で、スコープもメジャー4年目の昨季にキャリア最多162試合に出場し、打率.267、25本塁打、82打点と飛躍を遂げた。

 いずれも20代の好選手で、オランダ代表の戦力を分析したMLB公式サイトでの特集でも「内野陣はトップ級のメジャーリーガーが揃う」と高評価。さらに昨季20本塁打を放ったディディ・グレゴリウス内野手(ヤンキース)の招集に動いていることもリポートされており、実現すればさらに戦力はアップするだろう。

■不安視される投手陣、同国で期待を寄せられるバンデンハーク

 一方、不安視されているのが投手陣。オランダにはメジャー189セーブを誇るケンリー・ジャンセンがいるが、ドジャースと再契約したばかりで参加できるかどうかは不透明だという。そんな中、MLB公式サイトの特集で、参加が確定している投手として唯一名前を挙げられているのがバンデンハークで、右腕にかかる期待は大きいようだ。

 2015年からソフトバンクに加わった31歳は1年目を9勝無敗で終えると、16シーズン途中まで14連勝をマーク。堀内恒夫氏(巨人)が持つデビューからの連勝記録(13連勝)を塗り替えるとともに、郭泰源氏(西武)の外国人投手の最多連勝記録も更新した。NPB通算16勝3敗と勝率は実に.842を誇り、2019年までの契約が発表されている。

 オランダはWBCの予選1次ラウンドで韓国、イスラエル、台湾と同じプールA。勝ち上がれば、2次ラウンドで侍ジャパンと対戦する可能性がある。決勝ラウンドが行われるアメリカ行きの切符がかかる大一番で、ホークスの助っ人が侍ジャパン打線と対峙することはあるのか。いずれにせよ、前回大会でキューバを2度破るなど“大物食い”も見せてきたオランダは侮れない相手。今後、グレゴリウス、ジャンセンらの追加招集が決まれば、日本にとってもさらなる脅威となるに違いない。