3月の第4回WBCで虎視眈々と初Vを狙っている国がある。南米の強豪ベネズエラだ。2009年の第2回大会では準決勝に進出しながら韓国に敗れて3位。前回大会は優勝のドミニカ共和国、準優勝のプエルトリコと1次ラウンドで同組となり、予選敗退という屈…

3月の第4回WBCで虎視眈々と初Vを狙っている国がある。南米の強豪ベネズエラだ。2009年の第2回大会では準決勝に進出しながら韓国に敗れて3位。前回大会は優勝のドミニカ共和国、準優勝のプエルトリコと1次ラウンドで同組となり、予選敗退という屈辱を味わった。それでも投打で軸となる選手が揃う今大会は周囲からも大きな期待が寄せられている。

■3冠王打者、CY賞右腕、名捕手…WBC初V狙うベネズエラは「ビッグネームひしめく」

 3月の第4回WBCで虎視眈々と初Vを狙っている国がある。南米の強豪ベネズエラだ。2009年の第2回大会では準決勝に進出しながら韓国に敗れて3位。前回大会は優勝のドミニカ共和国、準優勝のプエルトリコと1次ラウンドで同組となり、予選敗退という屈辱を味わった。それでも投打で軸となる選手が揃う今大会は周囲からも大きな期待が寄せられている。

 同国の現時点での戦力を特集したMLB公式サイトでは「ベネズエラはスター揃いのロースターへの高い期待に、ついに応える年にできるとの希望を持っている」とレポート。出場が確定している主なメンバーとしてフェリックス・ヘルナンデス投手(マリナーズ)、ホセ・アルテューベ内野手(アストロズ)、アズドルバル・カブレラ内野手(メッツ)、ミゲル・カブレラ内野手(タイガース)、カルロス・ゴンザレス外野手(ロッキーズ)、サルバドール・ペレス捕手(ロイヤルズ)の名前を挙げた上で、「ビッグネームタレントがひしめき合っているが、ギレン(GM)はメジャーリーガーをさらにリクルートするつもりだ」と伝えている。

 マリナーズのエースとして岩隈久志と先発ローテを支えるヘルナンデスは2010年にサイ・ヤング賞に輝いた好投手で、最多勝1回、最優秀防御率2回を誇る。昨季は負傷にも苦しみ、11勝8敗、防御率3.82、投球回も153回1/3と9年ぶりに200イニングに届かなかったが、絶対エースであることに変わりはない。

■驚異の野手陣、ア・リーグ過去6年の首位打者独占

  野手陣も軸にもメジャー屈指の名手たちが揃う。アルテューベは首位打者と盗塁王のタイトルを各2度獲得。14年以降、3年連続で200安打以上をマークし、いずれもリーグ最多安打だった。昨季、メジャーデビューから6シーズンで通算1000安打を突破。また通算200盗塁まであと「1」と、ハイペースで安打、盗塁を量産している。

 インディアンス時代の11年にシルバースラッガー賞を受賞したアズドルバル・カブレラは昨季打率.280、23本塁打、62打点と再び打撃成績を向上させており、カルロス・ゴンザレスも2010年に首位打者に輝いている好打者。強肩で知られるペレスは4年連続でゴールドグラブ賞を受賞する一方、ここ2年連続で20本塁打以上を放っており、メジャー屈指の捕手として評価を高めている。

 また打線の中心に座るのはタイガースの主砲ミゲル・カブレラ。これまで首位打者4度、最多本塁打と最多打点が各2度、12年には3冠王にも輝いており、他国の脅威となるのは間違いない。

 MLB公式サイトではアルテューベとミゲル・カブレラで過去6年のア・リーグ首位打者を独占していることを紹介。ゴンザレスを含め、「ベネズエラ代表は球界最高の打者3人に恵まれているため、攻撃は強固となるだろう」と評している。またチームを率いるオマー・ビスケル監督が「どのチームも準備が最大の懸念点の一つだろう」とコメントしていることも伝えている。

 メジャー屈指のタレントを要する強豪は今大会の快進撃を予想されている。あとは好選手を存分に生かせる準備ができるか。V奪還を目指す侍ジャパンにとっても手強いライバルとなりそうだ。